吉田豪 古舘伊知郎を語る

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吉田豪さんが2014年8月20日放送のTBSラジオ『たまむすび』の中で、古舘伊知郎さんにインタビューした際の模様を紹介していました。



(赤江珠緒)さあ、そして今日、豪さんが取り上げるのが古舘伊知郎さんということなんですが。雑誌『AERA』のインタビューで、実はこれ、聞き手として豪さんに聞いてほしい!と古舘さんサイドの指名だったそうですね。

(吉田豪)そうなんですよ。古舘さん、いろいろ鬱憤がたまっているみたいで。吉田豪なら拾ってくれるんじゃないか?ということで(笑)。古舘さん、あれなんですよね。『報道ステーション』のキャスターになったのが2004年の4月で。それ以来、この10年間、一度もインタビューを受けてないんですよ。

(赤江珠緒)あ、一度も?

(吉田豪)調べたら、この『「報道ステーション」のキャスターになるらしい』っていう噂が流れてる段階で受けたのが最後みたいで。で、あるプロレス雑誌の編集者曰く、『いくらオファーを出しても企画が通らない』と。で、そんな古舘さんが取材を受けることになり。今回のインタビューで会うなり、がっちり握手を求められ。その後、大絶賛されて。

(赤江珠緒)ほう!

(吉田豪)まあ、自分で言うのも何なんで、赤江さんからお願いします。

吉田豪を大絶賛する古舘伊知郎

(赤江珠緒)あ、わかりました。じゃあここを読ませていただきますね。『「紙のプロレス」という雑誌をずっと読ませてもらっていたんですけど。吉田豪さんという人は、表現力、言葉の使い方、それから皮肉、痛烈さ、ツッコミ、核心、的を射ている。そういうのが本当、めくるめく、まさにもうワンダーランド状態で。ただ、プロレス関係とは違うものもお書きになるので、僕ははじめ、2人いるのか?と思っていたんです。同じ字だし、おかしいな?と思いつつ、タッチも似てるけどジャンルが違う。こんな幅広い人、いるかな?とか。そこで僕は圧倒されたんですね。本当に素晴らしいと思っていた。今回もダメ元で吉田さんと対談できないかな?とか言ったらススッと話が進んだので本当うれしくって』と。

(博多大吉)ほう!これがもう、古舘さんのお言葉?

(吉田豪)古舘口調でね、浮かんできますよね。この『ワンダーランド状態』っていうね。

(赤江珠緒)ワンダーランド状態。

(博多大吉)いや、もう大絶賛中の大絶賛じゃないですか。

(吉田豪)まさか、ねえ。『プロレスは戦いのワンダーランド』と言っていた人がね、僕までワンダーランドにするとは!?っていう(笑)。

(赤江珠緒)(笑)

(博多大吉)だいぶ広くなってきましたね。

(吉田豪)広くなりましたよ(笑)。感慨深かったですよ。その域に行ったか!っていう(笑)。でも、いきなりここまで絶賛されるなんて珍しいパターンなんですよ。本当に。その後もなぜか、インタビューなのに途中から古舘さんが聞き手になって僕への質問を連発してきたりとか。おかしなことになってたんですけど、読者がそんなものを求めているわけないから、原稿では全部カットっていう。

(赤江珠緒)原稿では全部カットですか(笑)。

(吉田豪)当たり前ですよ。『AERA』読者は何の興味もないですよ(笑)。

(博多大吉)まあでもね、古舘さんがそこまで興味を持たれて。

(赤江珠緒)ねえ。

(吉田豪)っていうかやっぱり古舘さんはプロレスの人だっていうのを痛感しました。本当に。

(博多大吉)へー。変わってないですか?

(吉田豪)ぜんぜん変わってないです。フレーズから何から。いま、だからニュースキャスターっていう役割上、言えないだけなんですよ。ぜったいにいろんなニュースでいろんなフレーズが浮かんでいるんだけど、我慢してるんですよ。っていうのが、相変わらずそういう余計なフレーズが飛び出すのを見て、すごい思ったんですよ。

(赤江珠緒)へー!じゃあこれ、インタビューは盛り上がったでしょう?

(吉田豪)すごかったですね。で、改めてそのプロフィールを紹介しますが、古舘さんは1954年生まれで現在59才。12月で還暦ですね。77年にテレビ朝日にアナウンサーとして入社して、もうこの年に『ワールドプロレスリング』で実況デビューしてるんですね。

(博多大吉)入社してすぐに?

(吉田豪)早々です。で、84年にフリーで。この期間も相当に早いんですけど。フリーになって。

(博多大吉)7年しかいないんだ。

(吉田豪)そうです(笑)。で、『夜のヒットスタジオ』『F-1グランプリ』などを担当し、94年には民放アナウンサー出身として初めて、NHKの紅白司会。96年まで3年連続。そして2004年から『報道ステーション』がスタートというね。で、10年間インタビューを受けなかった理由は、テレビ局側から『あんまり露出しないでくれ』っていうのがあったからと。

(赤江珠緒)ふーん!

(吉田豪)つまり、『余計なことを言って波風を立てないでくれ』っていうね。赤江さん、テレ朝からそういう縛り、ないんですか?

(赤江珠緒)一切言われないですね(笑)。

(吉田豪)(笑)

(赤江珠緒)なぜでしょうかね?テレビ朝日さん、置き留めようとしてないみたいですね。

(吉田豪)ラジオでイメージダウンになるんじゃないか?とかね。

(赤江珠緒)あれ?ないですね。

(吉田豪)報道のね、核として。

(赤江珠緒)なぜなんだろう?

(博多大吉)正直、『モーニングバード』の赤江さんと『たまむすび』の赤江さん、本当、ねえ。これこそ、2人いるのか?っていう・・・

(吉田豪)ですよね(笑)。同じ名前だけど(笑)。

(赤江珠緒)おかしいな(笑)。

(吉田豪)めくるめくワンダーランド状態ですよ(笑)。

(博多大吉)赤江さんはそんなことない?

(赤江珠緒)そうですか。古舘さんは止められてるんですね。へー。

(吉田豪)止められてるみたいですよ。それをだから古舘さん曰く、北朝鮮の核施設にちなんで『無能力化』って言ってるんですけど。『口に猿ぐつわをした状態で10年たって、さすがに10年を節目に、ちょっと一瞬でもいいから猿ぐつわを取らせてくれ』と。『そういうことで、今年で60になるけど、しゃべり手人生がどこまで続くだろうか?とかいろいろ思うと、余計に悔いを残したくないし、やりたいことをちょっとやらせてくれっていうのが正直なところ』と。

(博多大吉)うん。

(吉田豪)そういうわけで、今年10月には『トーキングブルース』っていう単独のトークライブをやっているんですけど。それが11年ぶりに復活するとか。ちょっとやりたいことをやりたいモードに、明らかに入ってるんですよ。

(博多大吉)もうだから、この10年は『報道ステーション』にずーっと専念してたんだ。

『しゃべり下手』と言われた子供の頃

(吉田豪)しかし、もういろいろストレスも溜まって。もういいだろう?と。徐々に出していくぞっていう。で、『トーキングブルース』では今回、いつものように2時間以上しゃべり倒すらしいんですけど。そんな古舘さん、子供の頃は父親からは『お前はおとなしいし、しゃべり下手』って言われてたんですね。

(赤江珠緒)えっ?そうですか。

(吉田豪)家が特殊だったらしくて。大正生まれのお父さんは早稲田の雄弁会出身で。もともと政治家になりたかったのが、戦争に行って帰ってきて。政治家とか目指せるような環境になかったので、妥協してサラリーマンになったと。でも、スピーチや演説が得意で・・・って。

(赤江珠緒)雄弁会?へー!

(吉田豪)で、一方母親は超絶技法と言っていいぐらいの圧倒的なしゃべりの量と。で、古舘さんには6つ上のお姉さんがいて。まあ、ガンでお亡くなりになったんですけど。その人もお母さんの血をひきついでしゃべりがすごくて。『電話で兄弟喧嘩とかすると、僕は3分くらい受話器を外すぐらいだった』と。

(赤江珠緒)ほー!

(吉田豪)そんな家族の中でお父さんから『お前はしゃべり下手だ』と刷り込まれてきて。まあ、古舘さん曰く、『いま思うと僕は物心ついた時にそれを言うことで、自分たちのしゃべりの優位性とかアイデンティティーを確認してたんじゃないか?』と。つまり、お父さんが言うほど自分はしゃべり下手じゃなかったんじゃないか?と。

(赤江珠緒)そうでしょう。周りがすごすぎたっていうことでしょう?

(吉田豪)そうなんですよ。『吉田さんならわかってくれる。根拠のない同類意識ですけど』とかね(笑)。いちいちこうやって僕を上げてくるんですよ(笑)。節々に。『僕がしゃべりが下手だったんじゃなくて、普通だったと思うんですよ』って。

(赤江珠緒)そうですよね。ほー!

(吉田豪)で、そういうコンプレックスを持っていたんですよ。しゃべりが下手だっていう。それが中学で爆発するんですよ。そのきっかけが、友達とのプロレスごっこで。古舘さん、実況中継担当だったんですよ。当時から。

(博多大吉)ああ、もうその頃から?

(吉田豪)そうです。で、『面白い』って言われて。高校の時には昼休みに1学年500人いる中、300人ぐらい集めてプロレスの興行をやっていたと。古舘さんはマッチメイクからリングアナ、実況アナと全部やって。ボールペンで額を割って流血戦とかさせるとバカ受けで。友達から『お前、面白えな!』って言われて、古舘さん自身も『俺、イケるじゃん!』と。

(博多大吉)へー!

(赤江珠緒)あ、もうこんな頃からされていたんですね。

(吉田豪)そう。実況に目覚めて。さらに立教大学時代は野球部の応援に行って、平凡なフライでも『場外!うわっ、突風が吹いた!押し返した!』みたいな感じでめちゃくちゃな実況をしてたらしいんですよ。あの、実際には起きてないことを実況するっていうのをやっていて。半径5メートルでウケていたと。

(博多大吉)もう周りは笑っていたんですね。

(吉田豪)そうです。古舘さん曰く、『全部偏向実況で。いまだに「お前は偏向発言だ」って「報道ステーション」でも言われるけど、しょうがないですね』って(笑)。

(赤江・大吉)(笑)

(赤江珠緒)いや、それとこれとはちょっとね(笑)。

(吉田豪)もともと偏向だったんですよ(笑)。その頃、周りから『お前、アナウンサーになった方がいいよ』とか言われて、古舘さんも『俺、イケる!』と。『だからいま思うと、家族にも感謝だし、決めつけて「ダメ」って言われたのも反動になったし、ありがたいなと思う』っていうね。

(博多大吉)ふーん!そういうルーツがあるんすね。

(吉田豪)そうです。もともとやっぱりプロレスの人なんですよ。

(博多大吉)そしてね、家族みんなおしゃべりだっていう。

もともとプロレスの人郎

(吉田豪)で、テレ朝のアナウンサーになってすぐに『ワールドプロレスリング』の担当になってっていう話だったんですけど。まあその、僕も古舘さんもそうですが、僕の持論でプロレスを通ると物の見方に影響が出てくると思うんですよ。普通にただ額面通りには受け取らずに、まず疑ってみたりとか裏読みしたりとか。大吉さん、そういうのあります?

(博多大吉)そうですね。もうその話題で、それこそ昨日、一昨日、プチ鹿島さんと対談してましたよ(笑)。

(吉田豪)はいはいはい。みたいですね。鹿島さんの新刊で。

(博多大吉)いや、本当そうですよ。なんでしょうね?真正面から見てますけど、その裏もちゃんと見ないと気が済まないというか。はい。そういうことになっちゃいますね。

(赤江珠緒)なるほど。

(吉田豪)そうなんですよ。そうなっちゃうんですよ。どうしても、プロレス脳があるんですよ。そういう。で、古舘さんも相当プロレスの影響を受けて。『物事にはかならず表があれば裏がある』という見方が培われて。これが報道番組で役に立ったと。

(赤江珠緒)つながりますねー!

(吉田豪)そうなんですよ。どういうことか?っていうと、ニュースには表しか伝えないところがあって。伝えられないけど、言外にある裏側。バックステージみたいなこともスタッフに嫌な顔されても、ちょこっとは言いたくて。ただ、場外乱闘までは行ってない。エプロンサイドぐらいで。ギリギリ落ちないレベルでもちょっとずつは出していきたいと。

(赤江珠緒)ふんふん。

(吉田豪)本当は自分の思ったことを全部言いたいんだけど、なかなか言えない。表の報道をしてて、裏の背景はあまり言えない。なぜ言えないか?っていうと、古舘さん曰く、『僕に勇気がないから。番組が今日で終わっちゃうとか、これを言ったらおしまいだなとか思っているだけで、基本的に本当のことを言うと世の中、糾弾されるじゃないですか。ガリレオ・ガリレイ以降』っていうね(笑)。

(赤江珠緒)(笑)

(吉田豪)本当、こういうフレーズがいちいち上手いんですよね(笑)。

(博多大吉)ふーん!それっぽいですねー!古舘節ですね。

(赤江珠緒)なるほど。

(吉田豪)赤江さんはこういう気持ち、わかります?

(赤江珠緒)うーん・・・勇気はたしかに。でも私はそこまでね、考える前に言っちゃってることがあるんですよね。

(吉田豪)(笑)

(赤江珠緒)気持ちが優先しちゃったりして。で、あとですごく後悔するってことがありますね。

(吉田豪)だから古舘さんも、そういう、最近『自分に厳しくならなきゃ』って思っているそうで。『「本当のことが言えないとか、ストレスが溜まるとか言ってるのはお前がダメだからだよ」って言われればそれまでだな。だから、「トーキングブルース」で久々に思いの丈をぶつけたいっていうのがあるし、「報道ステーション」の中でも「トーキングブルース」をもっとやらなきゃいけない』と。

(赤江珠緒)うん。

(吉田豪)ちょっとずつ仕掛けていくよっていう宣言なんですね。

(赤江珠緒)へー!

(博多大吉)この10年の節目で。

(吉田豪)そうなんですよ。だから、ちょっとネットニュース的な感じで今回のインタビュー記事が『世の中は嘘八百で成り立っているし』みたいな感じで。『ニュースとかもプロレスですよ。世の中は完全にプロレスだと思う』みたいな発言が、なんかプロレスを叩いているんじゃないか?みたいな感じでちょっと拡散されたんですけど。違うんですよ。古舘さんの中では、『そうなんだけども、その中で自分もギリギリのプロレスをやっていきたい』っていう話をしてるんですよ。

(赤江珠緒)うん。

(吉田豪)『総合格闘技をやるほどの勇気はないけれども、昔の昭和の新日本プロレスみたいな、ただのお約束ではないことをやっていきたいんです。はみ出していきたいんです』っていう話をずっとしていて。

(赤江珠緒)うん、うん。なるほど。

(吉田豪)っていうことなんですけど、それを『AERA』の読者に説明しろって言ったって無理なんですよっていう(笑)。その問題だったんですよ(笑)。

(赤江珠緒)そうですね(笑)。

(吉田豪)僕ら2人は完全に意気投合して。『そう!その通りなんですよ!』っていう。

(赤江珠緒)そういう意味では『プロレス』、最大の賛辞ですもんね。

(吉田豪)『猪木さんみたいなことを!』みたいなのをずっと言ってるんですよ(笑)。

(博多大吉)なかなかね、『AERA』の読者には・・・

(吉田豪)わからないですよ。

(赤江珠緒)そういうことか。

(博多大吉)最低でも三ヶ月、『週刊プロレス』を読んでいただいた後ですね。

(吉田豪)(笑)。昔の全日本と新日本の関係とかを踏まえた上で、馬場プロレスではなく猪木プロレスをやりたい!っていう話をしてるんですよ。要するに。

(赤江珠緒)へー!

『パワーポイントを知らない』発言の真相

(吉田豪)っていう話なんですよ(笑)。で、ちなみに古舘さん、相当ストレスが溜まっているのは事実で。今年4月9日の『報道ステーション』でも古舘さんが『パワーポイントを知らない』と発言したことで、ネット上で大騒動になったんですね。

(赤江・大吉)うん。

(吉田豪)『パワーポイントを知らないアナウンサーとか、いるんですね』とか『パワーポイントってメディアの人、使わないかな?』とかって。古舘さん曰く、存在は知ってたけど、パワポっていう呼称を知らなかったと。って、言いながらも自分からこの話を振ってきましたからね。インタビューでもね(笑)。『パワーポイントの件もそうですけども』って。言いたくてしょうがないんですよ、いろいろ。ただ、それを説明する場がなかったんですよね。

(赤江珠緒)うんうん。

(吉田豪)で、まあこういうのがネットで叩かれたことをいろいろ話していたんですけど。赤江さん、大吉さんはそういうネットの反響とか、気になります?

(赤江珠緒)うーん。でもね、私も本当アナログなので、全部がこう、ちゃんと自分のところに届いてないと思います。たぶん。

(吉田豪)なるほど。

(赤江珠緒)全部知ると、たいへんなことになるんじゃないですかね?

(吉田豪)だからこそ、保てているキャラだったりもしますよね(笑)。

(赤江珠緒)たぶん(笑)。

(博多大吉)僕もまあ、最低限評判とか調べたりもしますけど。基本はもうあんまり、無視してますかね。『無視』っていうと言葉キツいかもしれないですけど。なんか悪く書いてくれる人も、『あ、時間を使ってくれてありがとう』ぐらいの気持ちでやらないと、もうやってられないですもんね。

(吉田豪)まあね、僕は3分に1回、自分の名前で検索してるぐらいなんで(笑)。

(赤江珠緒)多い!多い!(笑)。

(博多大吉)なかなかの頻度ですね(笑)。

(吉田豪)古舘さん曰く、古舘さんはやっぱりものすごい気になるらしいんですよ。そういうの。『評価っていうのは自己評価は意味がないと思っています。他者評価こそが評価なんで。ネットを見ていると、底なし沼だと思うからあんまり見ないけど、かならず情報は聞く。かならずやっているのがネット以前の問題として、本番前に視聴者から寄せられた意見全てに目を通す。月-金10年間、欠かさず』。

(博多大吉)へー!

(吉田豪)『当然、意見はお褒めよりも苦情の方が多いわけで、それを読むとストレスが溜まるけど、ぜったいに逃げちゃいけないと思って。1人の声の後ろに何千人もいると思うから、それはどんな誹謗中傷であっても受けて。基礎体力を作って免疫力を作って反省するものは反省していって。その儀式をやらないと本番には挑めないと思っている』みたいな感じで。

(赤江珠緒)うん。

(吉田豪)『本当ね、そういう言葉が吉田さんの文章みたいに痛いところを突くんですよ』みたいな感じでね。そういうのにまで、僕の名前を拾ってくれて(笑)。

(赤江珠緒)(笑)

(吉田豪)重い気分になって毎回本番に挑んでいるから、ストレス溜まりますよ、そりゃあっていう。

(赤江珠緒)この意見、私も読みますよ。うん。番組へのやつは。

(吉田豪)ストレス溜まらないですか?

(赤江珠緒)うん・・・

(吉田豪)(笑)

(赤江珠緒)溜まってる。溜まってる。うん。背負ってる。背負ってる。

(吉田豪)あ、それをラジオで晴らす感じですか?(笑)。

(赤江珠緒)そうそうそう(笑)。一瞬つかんで手放して、みたいな(笑)。

古舘伊知郎の毎日の生活サイクル

(吉田豪)3秒前のこと、忘れますからね。ちなみに古舘さんがどんなサイクルで1日を過ごしているか?っていうと、朝9時に起きて、新聞6紙をチェック。昼の11時半ぐらいからスタッフと電話。テレビで昼のニュースチェックして、疑問点とかクエスチョンをバーッと走り書き。その後、打ち合わせがあって、本番をこなして、帰って寝るのが夜中の4時と。

(博多大吉)ええーっ!?

(吉田豪)もう本当にずーっとニュース漬けで。そういうことをやっていると、1日がすぐ過ぎると。だから、ド深夜にCSチャンネルでやっている『吉田類の酒場放浪記』とか、そういうのがたまらなく好きと。自分が行けてないから。

(赤江珠緒)はー!

(吉田豪)要は『吉田豪と吉田類が好きだ』っていう話をすごいしてたんですよ(笑)。

(赤江・大吉)(笑)

(赤江珠緒)無類の吉田好きであると。

(吉田豪)そう。『吉田類さんが居酒屋に入っていって、なにか煮込み食ったり酒飲んで、「この酒、美味い!」ってやっているのを見てると、テレビ画面に向かって笑って。バーチャルで酒飲んでいる。70インチのテレビに入り込んで。「リング」の逆貞子なんですよね!』っていう(笑)。

(赤江・大吉)(笑)

(赤江珠緒)はー、なるほど。

(博多大吉)すごいっすね。この生活。これ、10年やってるってことですもんね。

(吉田豪)10年やっているんですよ。溜まりますよ、ストレス。そりゃあ。なおかつ、叩かれて(笑)。

(博多大吉)正直、『報道ステーション』だけだから、結構悠々自適かもね、みたいな感じで思ってましたけど。

(吉田豪)稼いでいるみたいに思ってますけどね。毒抜きできる場がないんですよ。まだインタビューとかイベントとかでまだ出せていればいいでしょうけど。それもないですからね。

(博多大吉)すごいな。いや・・・

(赤江珠緒)ニュースは常に起きてますからね。大吉先生。

(博多大吉)来た!キャスターとしての珠緒が。

(赤江珠緒)常にですよ。動いてますから。世の中は(笑)。

(吉田豪)(笑)

(博多大吉)ねえ。赤江さんもこのぐらいやってるんでしょ?

(赤江珠緒)そうです。そうです。キャスターは止まることができないですよ(笑)。

(吉田豪)(笑)

(赤江珠緒)誰だ?私は(笑)。

(吉田豪)あんなに息抜きしていた人ですからね(笑)。

(赤江珠緒)本当ですね(笑)。

(博多大吉)『モーニングバード』の後、1回仮眠挟むでしょ?ちょっと寝て来るでしょ?

(赤江珠緒)ちょっと寝たりしてね(笑)。

(博多大吉)古舘さん、起きてるんだもん。

(赤江珠緒)そうですね。すごいですね。

(吉田豪)なおかつ、CSで『ワールドプロレスリングクラシック』とかも見てるらしいです。『30年以上前の自分が狂ったようにしゃべっている。それを見ながら、「こんな仕事やらせてもらっていて、幸せだな」と思って感謝する。感謝しつつ、何年前の自分と深夜に対面させてもらえる仕事って少ないだろうから感謝するんだけど、あとですごい嫌になる。自分のしゃべりがうるさい!と。ただ、そこには「こんなに若々しい声でこんなにしゃべれていたのか」っていう嫉妬もあり。「この野郎!いま、こいつが出てきたら、潰してやろう!』」たいな、負けない気持ちもある』っていう。

(赤江珠緒)へー!

(博多大吉)過去の自分がライバル。

(吉田豪)まあでも、プロレス好きな人ですよ。本当に。藤波さんの話で盛り上がったりとかして。あの、藤波さんと昔、よく城巡りとかしてた話とかをして。藤波辰爾さん。『藤波さんね、レスラーの中で数少ない常識がある人とか言われてましたもんね』って言ったら、『なに言ってるんですか?若い時、常識なかったですよ』って。あのね、道場で飼っていた犬を埋めたりしてたっていうね。

(赤江珠緒)ええーっ!?(笑)。

(吉田豪)これ、猪木さんが本に書いていたんですよ。『藤波は新日本でいちばんのいたずらっ子じゃないかな?』って書いてあって。それ、いたずらレベルじゃないですよ!っていうね(笑)。

(赤江珠緒)度が過ぎてる(笑)。

(博多大吉)生き埋めにはしてないですよね?首は出てますよね?

久米宏と古舘伊知郎

(吉田豪)そう。首は出ています。そうそうそう。で、ちなみにインタビューでは久米宏さんのことも話していて。実は古舘さん、世界水泳の番宣で『ニュースステーション』に出たことがあるんですよ。

(赤江珠緒)へー。

(吉田豪)その時に、『こんばんは。二代目久米宏です』とか言って。いま考えると、完全に伏線になっていたっていうね。

(赤江珠緒)あ、本当ですね。

(吉田豪)で、楽屋に挨拶に行った時に久米さんから言われたのが、『古舘くん、毎日毎日月-金の報道番組をやるっていうのはもう強烈なサバイバルなんだよ』と。『当時、自分もやったことがないし、やるつもりもなかったからピンと来なかったけど、ものすごい印象に残っている。』と。ただ、後に古舘さんが『報道ステーション』をやるとなった時に、久米さんが『後を受け継ぐ古舘さんに何かメッセージ、ありますか?』と聞かれて、『いや、番組はなくなると聞いてますから。存在しない番組に司会者が存在するわけないでしょ?』って言ってるのを見て、『冷たい男だな』と思いましたよっていう(笑)。

(赤江珠緒)(笑)。そうなの?こんなやり取りがあったんですね(笑)。

(吉田豪)『その時から、久米さんが嫌いになったんですけど。その時は嫌いになっていないので・・・』っていうね。

(赤江珠緒)ふーん!

(吉田豪)で、いま現在は久米さんのことは『半分は大先輩だと思って尊敬して、半分は嫌い』という(笑)。

(博多大吉)あ、嫌いなの(笑)。

(赤江珠緒)そうなんですね(笑)。

(吉田豪)久米さんのこういう冷たさもさすがですけどね。

(赤江珠緒)へー!そうか。そうだったんですね。

(吉田豪)原稿チェックでも、直しがほとんどなくて。その男気が本当、非常に素晴らしいと思ったんですけど。同じプロレス実況アナ出身でもある、徳光和夫さん。全日本で実況をやっていた。徳さんも実は吉田豪ファンなんですよ。

(赤江珠緒)おおー。

(吉田豪)『吉田豪の本は大好きだ』って言っていて。ほとんど読んでいてくれているんですけど。『ただ、彼のインタビューは受けない』って公言してるんですよ。

(赤江珠緒)あ、徳さんは。はい。

(吉田豪)『余計なことを出されたくない』っていう(笑)。

(赤江珠緒)警戒されてますね(笑)。

(吉田豪)どういう人間かわかっているからこそ(笑)。『俺がやめてからにしてくれ』って言われていて(笑)。っていうことを伝えたんですよ。伝えたら、ショックを受けてましたね。古舘さん。『そうか!それって痛いところ突かれるからですよね。そうか。僕もこうあらなければいけないんだ!』っていうね。『10年ぶりのインタビューで吉田豪さんを指名・・・無茶しすぎますよね。警戒心はぜんぜんなかった。ごめんなさい。いま、僕は後悔しています』って(笑)。

(赤江珠緒)(笑)

(博多大吉)最後、後悔して終わる(笑)。

(吉田豪)後悔してましたよ(笑)。

(赤江珠緒)いやー、でも10年ぶりにね、やっぱりこれだけこう、語られるっていうのは貴重ですね。

(吉田豪)貴重でしたね。

(赤江珠緒)なんか、やっぱり豪さんに聞いてほしい!みたいな思いも、おありになったんですね。

(吉田豪)『この人なら話がわかるだろう』と思ったんでしょうね。

(博多大吉)しゃべりたくてしゃべりたくて仕方ないんでしょうね。もう。

(吉田豪)『トーキングブルース』も相当暴走すると思いますよ。

(赤江珠緒)そうでしょうね。これからの『報道ステーション』もなんか、さらにますます進化されるというか。

(吉田豪)楽しみですね。どういう電波が入ってくるのか?みたいな(笑)。

(赤江珠緒)ねえ。変化していきそうですね。

(吉田豪)仕掛けることがちょこちょこあるんじゃないか?って期待で見ると、楽しめると思いますよ(笑)。

(赤江珠緒)なるほど。そうかー。いや、勉強になるな。うん。

(博多大吉)ねえ。書いてあるでしょう?月-金の報道番組をやるっていうのは強烈なサバイバルですよ。

(赤江珠緒)強烈なサバイバルですよ。そうですよ。

(博多大吉)赤江さんもそうですもんね?

(赤江珠緒)ええ。そうです。そうです。ほうほうの体で生き延びてね(笑)。

(吉田豪)サバイバル、生き抜いてますもんね。

(赤江珠緒)生き延びて(笑)。そしてここで、オアシスのように。

(吉田・大吉)(笑)

(博多大吉)ここで休憩している。

(赤江珠緒)タイム!タイム!みたいな(笑)。

(吉田豪)公開休憩ですよね。これね(笑)。

(赤江珠緒)本当に(笑)。豪さん、今週もありがとうございました。すごいお話でした。

(吉田豪)はい。

<書き起こしおわり>

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