みうらじゅん オジー・オズボーンを語る

みうらじゅん オジー・オズボーンを語る 大竹まことゴールデンラジオ

みうらじゅんさんが文化放送『大竹まことゴールデンラジオ』に出演。オジンオズボーンの篠宮暁さんが出演していたため、オジー・オズボーンについての話をしていました。

(光浦靖子)大人同士のガチンコトーク。大竹紳士交遊録。月一レギュラーのみうらじゅんさんです。

(みうらじゅん)あ、よろしくお願いします。

(太田英明)よろしくお願いします。今日は大竹がちょっとね、休んでおりまして。本当に申し訳ないです。はい。で、オジンオズボーンがちょっとね。こうやって残るということで。

(オジンオズボーン篠宮暁)よろしくお願いします。

(みうらじゅん)あの、今日はオジンオズボーンさんがおられるという風に聞いたから、オジー・オズボーンの話をしようと思って。

(光浦靖子)うわー!オジー・オズボーン!

オジンオズボーンの名前の由来

(みうらじゅん)もともと、そのオジンオズボーンの名前を聞いた時から、1回どっかでお会いしたら聞きたかったんですけども。当然、オジー・オズボーンからつけられたってことですよね?

(オジンオズボーン篠宮暁)そうですね。オジーから。

(みうらじゅん)ブラック・サバス。

(オジンオズボーン篠宮暁)ブラック・サバス。

(みうらじゅん)やっぱり、そういう系統がお好きだったんだっていうことですよね?

(オジンオズボーン篠宮暁)メタルにハマッた時期があって。で、CDがたまたま目の前にあって。コンビ名をつける時に。で、そっからつけさせてもらったんですけど。

(光浦靖子)へー。

(太田英明)そうか。考えてみれば、オジンオズボーンとオアシズですもんね。

(みうらじゅん)あ、そうですよね。バンド名ですもんね。

(太田英明)ちょっとバンド名っぽい感じがありますよね。

(みうらじゅん)たしかに。すごいですよね。いや、それ風の格好をされている方ではなかったから。あの、まあ当然、おじんとズボンをかけているんだろうなとは思ったけども。どこまでお好きなのかな?っていうことをすごく僕は知りたかったけど。へえ。

(オジンオズボーン篠宮暁)まあその、『Bark at the Moon』っていう曲が。それがすごい好きで。そっから入ってるんですけども。

(みうらじゅん)でも、どれだけの人が本家のオジー・オズボーンを、この日本国民が存じてるか?っていうと、どうなんですかね?

(オジンオズボーン篠宮暁)最初は知らんやろ?って思って。そんな・・・16、7でつけているんで。知らんやろ?って思ったら、当時30代以上の男性の人はもう、みんな結構メタルにハマっている世代やったんで。『なんでそんな名前つけたんや?』みたいなのは言われました。

(光浦靖子)まあ、ファンからしたらね。うちらは細かく言うと、もともとは東京オアシスっていうつまんない先輩の名前をパクッて。『ヤベえ、バレたら怒られる!』っつって、『オアシス』に点々つけたの。そしたら、理由があまりにくだらんもんで、なんでこの名前ですか?って説明するのが長くなっちゃうもんで。『Oasisのファンです』とか嘘をたまに言って。

(みうらじゅん)ああ、言ってるんだ。それは。

(光浦靖子)で、まあOasisも好きなんで。だけど、よくWikipediaで見れば、日本にOasisのCDが売られる前に、うちらデビューしてるもんで。辻褄合わねえなって。まあ、見る人が見ればすぐ、一発で見破られるっていう。

(みうらじゅん)へー。やっぱりそういうのは聞かれますよね?当然ね。

(オジンオズボーン篠宮暁)そうっすね。

(太田英明)ブラック・サバスっていうバンドのボーカルだったのが、オジー・オズボーンっていう。

(みうらじゅん)そもそもオジー・オズボーンっていう人は、そのブラック・サバスっていうヘビーメタルのバンドの人なんですけども。あの、僕らの頃はディープ・パープルとかレッド・ツェッペリンっていうバンドがいて。高校ぐらいの時までヘビーメタルっていうジャンル、なかったんですよ。

(光浦靖子)へー!

(太田英明)そうか。ハードロックっていう。

(みうらじゅん)ハードロックって呼んでいたんですよ。その中で、まあよりハードのやつがメタルになって、いまのハードロックからヘビーメタルになったんですけども。うちら、ちょっと世代的にはギリだったんで。そのブームの時は。だからブラック・サバスとかはちょっと下の世代の人が熱狂的で。『Paranoid』っていう曲が流行って。それはすごいシングルヒットもしてたんですけども。オジーはコウモリの頭をステージで食いちぎった・・・

(光浦靖子)ええーっ!?

(みうらじゅん)って、言うんですよ。で、オジーは鳩の頭を食いちぎったって。オジー・オズボーン自伝には帯にまで書かれているぐらい、なんかそういう過激なステージをやっていた人で。いまは、ちょっとファミリーものに出ていて。この人。あの、家族でテレビ番組に出たりしてるんですよ。この人。で、いろいろまあ、ちょっとクスリ漬けだったり、いろいろあって。

(太田英明)昔は。

(みうらじゅん)うん。更生していまは、外国のファミリー番組の。やってるんですよ。オジーファミリーの番組、やってんすよ。

(光浦靖子)それは、ほのぼのとした感じの?

(みうらじゅん)割とほのぼのとした番組に出られているんですよ。だから、去年?一昨年ぐらいですかね?僕、グァム島に行った時に、家族旅行で行ったんですよ。うち。したら、あっちから外国の女の人が呼び止められて。『ユー・オジー・オズボーン?』って僕、言われて。

(一同)(笑)

(みうらじゅん)ちょっと意味、一瞬わかんなくて。

(光浦靖子)あれ?あれ?

オジー・オズボーンに間違えられる

(みうらじゅん)俺、だから世代的にちょっと先なんで。あんまりブラック・サバスのこと、僕、知らなかったんですけど。『オジー・オズボーンって、なに言ってるんだろう?』と思ったら、その女の人が大ファンだって。『オジー・オズボーン?』って何回も僕を指差して言うんですよ。なんか、カップルで。その外国の人。で、なんか2ショットの写真を撮ってほしいみたいなことになって。

(光浦靖子)はい。

(みうらじゅん)『ノー』って言う理由が英語でしゃべれないもんで。やっぱりつい、『イエス』って言っちゃうから・・・

(一同)(笑)

(みうらじゅん)つい『イエス』って言って、2ショットの写真を。『オジー・オズボーン!』って。でも、そんなファンだったら、俺、日本人でぜんぜん違うし。と、思ったけど、後にそのオジー・オズボーンの本を見たら、割と似てるんだよね。

(光浦・太田)(爆笑)

(オジンオズボーン篠宮暁)ホンマや。自伝の表紙。

(みうらじゅん)俺、そん時丸いサングラスだったんで。割と似てんな!と思って。でも、そこまでファンだっていう人が間違えるか?っていうところなんですけど。へえ。すごいその人、喜んで2ショット写真を撮って帰ったけど。多分友達に見せた時に、『誰だ、これ?』って。

(太田英明)(笑)

(みうらじゅん)ってことになっていると思うんですよね。どんな人なのかな?と思ったら、とりあえずコウモリの頭を食いちぎったりするパフォーマンスで有名だということで。

(太田英明)みうらじゅんさんってでも、いろんな人に間違えられますよね?後ろ姿も結構勘違いされたりとか。

(みうらじゅん)後ろ姿はね、この間飲み屋で後ろから声をかけられて。店の客に。『片山さつきさん、頑張ってください』って言われて。

(光浦靖子)えっ、ええーっ?どうして!?

(太田・篠宮)(笑)

(みうらじゅん)ウェーブだと思うんですよ。年齢的にもね、ちょっと似てるから。

(光浦靖子)背の丸みがそう感じたんですかね?

(みうらじゅん)あの、オジー・オズボーンでまあ国籍を超えたんだけど。まあ、完璧に性別は超えたですよね。そこでね。

(太田英明)国籍も性別も(笑)。

(光浦靖子)片山さつき(笑)。

(みうらじゅん)片山さつき、出ましたね。それね。俺、よくシンセサイザーの喜多郎にも間違えられて。あの、ちょうどその方が四国の巡礼の番組をやられていて。その後、僕だったんですけど。巡礼のお遍路をしているおばさんから、『喜多郎さんだ!』って言われて。いっぱいサイン色紙積まれて。

(光浦靖子)あら。

(みうらじゅん)で、もう『違う』っていうのもね、悪いっていうか・・・

(光浦靖子)出た(笑)。

(太田英明)ノーと言えない日本人みたいな(笑)。

(みうらじゅん)『違う』って、理由を言わなきゃなんないじゃないですか。『僕はこういう人間で・・・』っていうのをたぶん説明つかないんで。『はい』って言ったんですけど。

(太田英明)(笑)

(光浦靖子)なんで『はい』っつっちゃうの!?

(みうらじゅん)もうほら、邪魔くさいから。色紙を持ってこられているんで。パッと書こうと思った時に、喜多郎の『き』の字が浮かばないんですよ。あれ、『喜』なんですよ。

(太田英明)ですよね。喜多郎さん。シンセサイザー奏者の喜多郎さんって、『喜ぶ・多い・郎』。

(みうらじゅん)フッとやっぱり浮かぶのは、『鬼』だと思って。一瞬。

(光浦靖子)あれ?その鬼太郎は完全に・・・

(みうらじゅん)マズい!と思って。あまり躊躇してると、ニセモンだと思われるし。がっかりもするから。

(光浦靖子)喜多郎さんが感じ悪い人になっちゃいますからね。サイン積んで。

(みうらじゅん)そうでしょう?サイン積んで悩んでいるようではね。イカン!と思って。一応カタカナで『キタロー』って書いたんですよ。

(太田英明)(笑)

(みうらじゅん)どう見ても、『キダ・タロー』なんすよ。その字面。

(一同)(爆笑)

(みうらじゅん)そんなことも、ありましたね。そんなこともあって。団体名で『ビートルズ』って言われたことも。中学生から。

(光浦靖子)『あっ、ビートルズだ!』って?

(みうらじゅん)ビートルズって、バンドですからね。それの誰だ?ってことが重要なのに、大きくこう扱われているっていうか。

(太田英明)1人ビートルズみたいな。

(みうらじゅん)そうですね。よくあの、旅館で夜、風呂に入っていたら、後ろからガラガラッておっさんが入ってきて。『混浴かよ!』って言うから。たぶん確実におばさんだと思われているから。

(光浦靖子)(笑)

(みうらじゅん)まあ、それで行くしかないなとは思ってるんですけどね。ええ。

(光浦靖子)(笑)。一切否定しないんだ。

(太田英明)大昔に、徳永英明さんのライブ見にいって。で、打ち上げに出たら、梅津栄さんっていうすごい性格俳優の方が。たぶんビジュアル見ていただければわかると思うんですけど。ずーっと僕に話しかけて来るんですよ。『いやー、我々の商売と違ってこういう風に直接観客から拍手浴びるのって、いいでしょうな』なんて言って話してくれて。

(みうらじゅん)うん、うん。

(太田英明)ずーっと話しかけてきて。『はあ、はあ、はあ』って曖昧に答えていたら、急に、『唐沢くんじゃ、ないんだ?』って言って。唐沢寿明さんと、梅津栄さんが間違えてくださったんですよ。

(みうらじゅん)そんなに似てますか?それ。

(太田英明)似てません!

(みうらじゅん)似てませんよね?そんなに似てないでしょ?

(太田英明)ぜんぜん似てないんですけど。

(みうらじゅん)思い込んでいるんですよね。そうなんですよね。

(太田英明)たぶん、映画かなんかでその唐沢さんと一緒になって・・・っていう印象がズレて、声をかけられた。でもそれ、すっごい自慢なんですよ。

(光浦靖子)いいなー。いい方に間違えられると、うれしいなー。

(みうらじゅん)俺も、全員いいって言えばいいんですけど。ちょっと困るでしょ?微妙な・・・で、まあ去年か一昨年ぐらいは、まあ佐村河内さん一辺倒で。

(光浦靖子)ああー!もう髪型でね。

(みうらじゅん)もう一辺倒で。それでまあ、『こんな事態の時に、陽気にどこ行っていいんですか?』とか。『聞こえてるんですね』とか言われて。途中まで、こっちもよく意味がわからないから、ずっと答えてたら、もうぜんぜんの誤解で。そういうこと、あったんですけどね。

(太田英明)ええ。

(みうらじゅん)いま、JRを放火した容疑者。あの人がTシャツ、『METALLICA』って書いてあるのね。これもまた、そのヘビーメタル界としては、ちょっと痛い事態にね、なっているなと思って。

(太田英明)自称ミュージシャン。

(みうらじゅん)やっぱり、ブラック・サバス大好きだって書いてありましたよ。ええ。やっぱりそういう系統のやつは、こういうやつだ!っていうことになってしまうので・・・

(光浦靖子)(笑)。すごい・・・

(みうらじゅん)どうにかしなきゃ行かんなと。

(太田英明)でも、みうらじゅんさんそれだけいろんな人に間違えられているっていうことは、いろんな人もみうらじゅんさんと間違えられている可能性はあるってことなんですよね?

(みうらじゅん)あっちは、どうなんですかね?片山さつきさんは俺に間違えられている可能性はあるんですかね?

(光浦靖子)『みうらじゅんさんですよね?』って言われるかな?

(みうらじゅん)言われてるんですかね?それ、すごい知りたいですね。

(太田英明)知りたいところですよね。

(光浦靖子)たぶん、受け入れないでしょうね。『違います!』って。

(みうらじゅん)受け入れないでしょうね。『違います!』で、キョトーンでしょうね。だから、よくわからないですからね。ええ。

(太田英明)でも、それだけ間違えられるということは、意外となりすましになろうと思えば、いろんな人になりすませるっていうことですよね?

(みうらじゅん)僕はね。そうですよね。誰か・・・

(光浦靖子)失礼ですけど、やっぱりちょっとおばさんを掘り下げていけば・・・

最近、おばさん入ってきた

(みうらじゅん)おばさん、入ってきましたね。僕ね、おばさん、いいと思うんですよね。僕、買い物大好きなんで。土産物が大好きなんで。もう、現地行って旅番組とかで行くと、やっぱり服持っていくの面倒くさいんで。あの、おばさんの洋品店ってあるじゃないですか。

(光浦靖子)(笑)

(みうらじゅん)あの、スパンコールとか入っていて。意外と、すっげー激安の、600円くらいで売っている服。まあ、毎回それを買うようにしてるんですよ。で、それで旅番組やってるんですけど。誰にも言われないですから。しっくりきてるんですよね。たぶんね。

(光浦靖子)きてますね。なんかね、丸みがあるんですよね。人当たりも含め。フォルムも含め。なんかね、もう、もはや・・・

(みうらじゅん)出てきましたかね。おばさんで。おじさんにはなれないですよね。これ。

(光浦靖子)おじさん色はちょっと薄いかもしれないです。普通の人より。

(みうらじゅん)おばさんですよね。これから、目指すのはね。俺、もうブローチとかつけてこうかな?と思って。

(光浦靖子)いやー、素敵(笑)。

(みうらじゅん)今後はやっぱりブローチ。

(光浦靖子)ねえ。嘘真珠のなんか、こういうのいいですよね。

(みうらじゅん)あの、カメオのね、横向いているなんか、女神みたいなの、あるじゃないですか。ああいうところ、ちょっといいんじゃないか?って思っていて。

(光浦靖子)あ、面白い!(笑)。『おばさん』って呼ばれたら、面白いですよね。『おばさーん!』って。

(みうらじゅん)まあ、こっちのもんですよね。

(光浦靖子)『ちょっと、おばさん』って(笑)。

(みうらじゅん)ぜんぜん、別にいいですけどね。ええ。

(光浦靖子)えっ、あっ、お時間ですか?お時間、来てしまいました。大竹紳士交遊録、みうらじゅんさん・・・

(みうらじゅん)何の話、しに来たんでしょうね?俺ね。関係なかったですね。オジー・オズボーン。

(太田英明)ああ、でも『正しい保健体育』、えっらい面白かったです。この、文春文庫から出てる。

(光浦靖子)めっちゃ面白かった。私、人生に迷った時だか、人生に落ち込んだ時に読む本で推薦しました。

(みうらじゅん)ありがとうございます。

(太田英明)私も23までこじらせていて良かったなと思いました。

(みうらじゅん)あ、そうですか?もう、バカらしくて悩んでられないのがいちばんいいですよ。

(光浦靖子)そして底辺に、すげー女に優しいっていうのがいいですね。

(みうらじゅん)ああ、そうですか。ありがとうございます。

(光浦靖子)もう、素晴らしい!

(みうらじゅん)おばさんですから、俺も。

(光浦靖子)(笑)。ありがとうございました。大竹紳士交遊録 みうらじゅんさんでした。

<書き起こしおわり>

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