都築響一 お気に入りの街 北池袋の猥雑な魅力を語る

都築響一 お気に入りの街 北池袋の猥雑な魅力を語る 荒川強啓デイ・キャッチ!

都築響一さんがTBSラジオ『荒川強啓デイ・キャッチ!』の企画、愛すべき街を語ろう!に出演。お気に入りの街として北池袋を紹介し、その魅力について話していました。

(荒川強啓)怪しげになってきたので、今度は都築さんが選んだ街を紹介してもらいたいと思います。

(都築響一)はい。池袋のことを話したんですけど。さっきね、御茶ノ水から湯島にめぐるのが好きって言った方がいらっしゃいましたが。

(荒川強啓)はいはい。メールでいただきました。

(都築響一)で、『清潔そうで悪い人がいなそう』って。湯島、いま悪い人、いっぱいいるんですよ(笑)。

(山田五郎)いるよねえ。

(荒川強啓)なんか今日は・・・

(都築響一)僕を呼んだのが間違いだと(笑)。で、その湯島も好きなんだけど、池袋。僕、北池袋へんがいま、すごい好きで。

(荒川強啓)北池袋?

(山田五郎)よりにもよって、池袋の中でも。

(都築響一)昔はね、僕は新宿育ちみたいなもんなんで。新宿の猥雑な雰囲気がすごい好きだったんですけど。どんどんキレイに・・・いま、浄化作戦とかで、いかがわしいと言うとあれだけど、闇が残っているのは結構いま、北池袋。池袋のこう、北側ですね。

(荒川強啓)あの中華街のあたりなんか?

(都築響一)そう。いま、あれ日本最大のチャイナタウンですよ。

(荒川強啓)そうですよね。

(都築響一)横浜とか神戸っていうのは戦前に日本に来た中国の方たちが作ったコミュニティーだけど。改革開放のあと、いまどんどん来ている中国の人たちはあそこですよね。だからすごいいっぱいいますね。

(荒川強啓)いますね。あのあたりはね。

(山田五郎)お客さんも向こうの人ばっかりなお店、結構あって。

(都築響一)そうですよ。だからいま、本当の中国の料理を食べたかったら北池袋がいちばんだと思いますね。

(山田五郎)本物ですもんね(笑)。

(都築響一)完全、本物です。

(山田五郎)お店の人とか、写真撮ったら『シャシン、タメ!』って言われちゃう。

(阿藤快)(笑)

(荒川強啓)そうすると、横浜、横浜ってみんな向こうに向かうけど、意外や、そっちのところに本場の味が楽しめると。

(都築響一)あれは観光スポットとしての中華街みたいなところ。横浜とか神戸はね。いま、生きている中国っていうのが池袋だと思いますね。

(山田五郎)北池袋、本気ですもんね。

(都築響一)本気ですね。

(山田五郎)あと、カラオケも向こうのカラオケとか入ってますからね。

(荒川強啓)ああ、そうですか。

(都築響一)あと、安い木造アパートが残っていたりとか。なんかこう、すごくね、日陰で生きる人にとって生きやすい場所という感じがしますね。

(荒川強啓)たしかに新宿はどんどんどんどん、なんかこう、近代化というか。

(都築響一)そうですね。よくない感じになっていると思うので。

(片桐千晶)この間もね、ゴジラができて『ファミリー層も呼べるような街に』ってね、打ち出してましたけど。

(都築響一)とんでもないですね。

(一同)(笑)

(都築響一)違う。それは本当、そう思いますよ。どこでもかしこもファミリー層も街ばっかりになったって、しょうがないんですよ。だって、歌舞伎町でしょ?コマ劇場があったところですよ。そういう雰囲気っていうのがなくなっちゃったら、どこでも同じお店があってね、同じブランドのホテルがあって。別に歌舞伎町に行く必要、ないもんね。ぜんぜん。

(荒川強啓)うーん。しかも、あの噴水って、必要でしたよね。

(都築響一)ねえ。

(山田五郎)はいはい(笑)。早稲田の学生が飛び込むところでしょ?

(荒川強啓)そうそうそう(笑)。

(阿藤快)映画のオープンセットみたいだったですもんね。昔ね。

(荒川強啓)あれ、なかなかでした。渋かったですよね。

(阿藤快)あと、周りに喫茶店がね。古い喫茶店がいっぱいあってね。懐かしい街だったのに。

(都築響一)そういう古い映画館もなくなっちゃったし。だからそうすると、あれですね。神楽坂のところはね、飯田橋からすぐのところに古い映画館が残っているから。それ、うれしいですよね。

(荒川強啓)うーん。

(都築響一)やっぱりそういう、子どもはなんとなく入れないな、みたいなところも、隣にあるのが都市の魅力だと思うんですよ。

(山田五郎)いや、本当そうだと思いますよ。これでもう、みんなキレイにして、ファミリーが行けるっていうのは・・・ねえ。やっぱり子どもが行けない店とか、気をつけなきゃいけない街っていうのは、ないとダメよね。

(都築響一)そうですよ。やっぱり光と陰があって、街ができるんだから。ねえ。表通りは行けるけど、一歩入るのはもうちょっと年とってからね、みたいな。そういうのがないと、ダメですよ。

(荒川強啓)あー。でも僕、夜、池袋行くとね、迷ってね。帰れないんですよ。

(片桐千晶)(笑)

(都築響一)いいですね。この年になって迷うってのが。

(阿藤快)(笑)

(荒川強啓)もうね・・・

(山田五郎)それでわかんない店に入ってぼったくられてさ(笑)。

(荒川強啓)『あれ?俺、どうやって来たんだっけ?』ってのがね。

(都築・山田)それがいいんですよ。

(荒川強啓)あれ、不思議ですね。池袋って。

(都築響一)そこでね、携帯でGPSとかしないで、闇雲に歩いてみるっていうのがいいんですよ。

(荒川強啓)何度行っても迷うんですよ。

(山田五郎)ここにあったはずなのに、あの店がなくなっているみたいな。そういうのが楽しいんですよ。

(荒川強啓)だって、サンシャインビルが消えちゃうんだもん。

(片桐千晶)見失っちゃう。

(荒川強啓)こっから見えていたのに、ええっ、どこにいっちゃったんだろう!?っていうのがね。

(都築響一)ああ、なるほどね。あれしかないもんね。ランドマーク。あと、清掃工場の。

(山田五郎)煙突。

(荒川強啓)あ、そう。煙突ね。そう。

(都築響一)でも、あれを見てればだいたいわかりますから。大丈夫ですよ。

(山田五郎)北池袋方面は、あの煙突ですね。

(都築響一)そうですね。

(荒川強啓)そうか(笑)。なんか、もう一回、迷ってみようかな?都築さん、ちょっとご案内いただこうかしら?

(片桐千晶)ナビゲートして。ナビゲート、しない方が楽しいですかね。

(都築響一)夜の番組で(笑)。

(荒川強啓)(笑)

(山田五郎)途中までナビゲートして、後でそこに捨てて来ちゃうといいですね。

(阿藤快)(爆笑)

(荒川強啓)勘弁してくださいよ。それ。

<書き起こしおわり>

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