宇多丸 しまおまほの出産を報告する

宇多丸 しまおまほの出産を報告する 宇多丸のウィークエンド・シャッフル

ライムスター宇多丸さんがTBSラジオ『タマフル』の中で、産休に入っていたしまおまほさんが無事に出産したことを報告。しまおさんからのコメントなどを紹介していました。

(『こんにちは赤ちゃん』しまおまほバージョンが流れる)

(宇多丸)いやー、皆さんね、よくあることだと思うんですよね。『えっあの人のニューアルバム、もう出てたんだ?』みたいなね。『あっ、あの映画のDVD、もう出てたんだ?』。こういうこと、よくありますよね。それと同じように、私、今週思わず、こう言ってしまいました。『えっ、しまおさんの赤ちゃん、もう出てたんだ?』。ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル!

はい。4月11日土曜日、TBSラジオ第六スタジオから生放送でお送りしております、ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル。通称タマフル。パーソナリティーの宇多丸でございます。ということでね、いま私、申しましたように、この番組のね、レギュラーでございます、初代しまおまほさん。赤ちゃんを生むために産休に入った。つい2週間前ですよ。つい2週間前にしまおさんが産休に入るという特集をしたばかり。ですが、なんと、しまおさんの赤ちゃんが無事、生まれましたー!(拍手)

ということでございますねー。4月6日月曜日。予定日よりなんと20日も早く、2610グラムの男の子を無事出産されたそうでございます。本当にめでたいことだと思います。ねえ。いやいや、でも20日も早いということですから、みんな一同ね、だいぶ先だろうと。要するに、産休に入られて。いろいろ準備に入って。で、まあ何週間かしてから、やれ陣痛があったの、病院入ったらしいよ、どうのこうのみたいな情報が回ってきて。だんだんだんだんがあっての、生まれた!で、会いに行って、『どうもおめでとう』。こういう手順かと思いきやですね・・・

まあ、さっきのあれですよ。『えっ、もう出てんの?』みたいな。もう、Amazonとか見ていて、『ああ、もうこれ、出てんだ』みたいな(笑)。そういう感じですよね。はい。まあ、めでたいことでございます。あの、先週の日曜日の朝にですね、破水されたと。破水ですよ。まずその破水っていう情報が私、連絡伝いに来まして。伝わって、伝わって。で、私、まだ結婚はしてますけど、子どもはいないもんで。要はその、妊娠に関する情弱なわけですよ。情報弱者なわけですね。なので、『破水した』なんて聞くと、もう字が怖いじゃないですか。

『破水?破水!?えっ、大丈夫なの、それ!?無事なんですかーっ!?』みたいな。『母子は?母子はっ!?』みたいな感じだったんですけど、まあ、わかっている人に言わせると、『いや、もうこの時期の破水は別にいいんですよ』みたいな感じで言われて。『ああ、そうですな』なんつって。で、日曜日の朝に破水して入院。日曜日の深夜に陣痛が来て、月曜日の午後1時ごろ出産ということでございまして。どんぐらい?まあ、陣痛来てから6時間ぐらい踏ん張ったみたいな話でしたっけ?そんな感じらしいですよ。

でもまあ、早めにね、産休とっておいてよかったですよね。これね。うちのライムスターのね、マネージャーの、前に来ていました荒井なんていうのはね、あいつ、だって陣痛が来る前日に映画見てましたからね。映画館で。あれ、どうするんだよ?見ている最中にブシューッて破水・・・ねえ。ブシューッとか、オギャーッ!とかね。映画館で見ながらオギャーッ!なんていったら、これみなさんね、いいですか?鑑賞中のマナーに反しますから(笑)。さすがにだって、鑑賞マナーのあれで『出産お断り』って書いてないですからね。

ええ。本当にね。そういうことにならなくて、本当によかった。あいつの場合、しかも産んでからしばらく、『終わるまで・・・』って見てかねないから。そういうことがなくてよかったってことでございます。ちなみにですね、しまおまほさん、ご本人により、お言葉。コメントをいただいております。ちょっとね、私がかわって読ませていただきます。

『リスナーのみなさんからいただいた、たくさんの励まし、アドバイスがとても力になりました。本当にありがとうございます。これからは、母子ともにラジオを聞きながら、新しい生活を楽しみたいと思っています。もし、過去の自分に声をかけられるなら、宮崎吐夢さんと歌っている自分に「お産をナメるな!」と言いたいです』というね、ことですけどね。まあ、だから要は、先々週の産休前のあれで、いろんな人が来て、一緒にしまおさんが歌うと。で、宮崎吐夢さんが来てですね。最後に、ねえ。

ドリカムもびっくりのですね、『乳首が黒い』みたいな・・・そんなじゃないか?あ、『ビーチクカイデー』か。『乳首が黒い』は杉作(J太郎)さんですね。まあ、同じような・・・ラインとしては同じですよ。ビーチクカイデーみたいなことを歌ってましたけど。とにかく、あの時点では、お産をナメていたということらしいんですね。しまおさん。まあ、割とすんなり生まれた方だとは思うんだけど、とはいえ、陣痛6時間もあって。結構そこはね、後にそういう話も伺えるんじゃないんですか?これは。

ただ、なんツーンですかね?あっさり出来ちゃった子は、あっさり生まれるのかもしれませんけど。なんか知んないけど、とにかくすげー、昨日ですね、この番組のディレクターのミノワダくんが会いに行ってきたらしいんですね。病院にね。もう退院だっていうからさ。だから、びっくりですよ。俺も。『えっ?もう出てんの?病院も出てんの?』みたいな。『もう、社会に出てんの?シャバに出てんの!?』みたいな(笑)。

あの、会いに行ってきたんだって。したらね、至って元気だそうで。っていうかもう、普通に。この1週間ぐらいはベッドから立つのも億劫な感じかと思ったら、もうぜんぜん。スタスタ歩いているらしくて。『なんなら、今週から番組に出れる』って言っていたらしいですけどね(笑)。『明日、行けます』って言っていたらしいですけど。いやいやいや、まあ今週はさすがにアレですけど。ただね、まあ別に早い復帰はぜんぜんね、いいんじゃないですか?そんなのも。

あの、先週さ、ライムスターのスタジオライブやった後に、スタジオ飲みをね、ちょっと軽くやって。で、『ジェーン・スー相談は踊る』の代行MCで先週来ていたビデオ考古学者コンバットRECもスタジオに残っていて。で、いろいろ話をしていて。で、やっぱりそのね、たとえば保育園とか入れない。待機児童とか、あるじゃないですか。働きたいお母さんはいるんだけど、いろいろ環境が整ってなくて・・・みたいな話を。結構真面目な話をしていてね。あの、最近のコンバットRECのね、『俺が嫁から責められるのは安倍首相のせいだ!』っていうね(笑)。まあ、政策のせいだ!みたいな、大きい話に持っていくことにより、余計にお前の何かが浮かび上がるっていう。

でもまあ、実際に言っていることとしては、わからいじゃない。そんな中でもさ、たとえば、せのちんさんがさ、『昔は放送局の職場とかでも、結構赤ん坊を職場に連れてくる人って、そんなに珍しくなかったような気がするな。普通に連れてくる人はいた』みたいな。だから、アグネス論争の前に、ぜんぜんもうちょっとそういう・・・だから、もうちょっとあれなんだよね。対子どもに対して、雑で済んでいたところがやっぱりある。いい意味でね。もちろん、雑なことにより生じる問題はあったと思いますが。というのがあるので。ただ、この時間がな、ちょっと遅いからね。そこはあれですよね。

あ、でもアレだろ?生まれたばっかのガキなんざ、夜中に起きて、『おーい!乳よこせ、オラーッ!』って。『オーイ!』って(笑)。そうなんでしょう?ちょっと寝ちゃあ起きて、『オーイ!オラァ!腹減った!オーイ!』って。たとえだよ、たとえ!これ、どうぶつ奇想天外みたいな、声を当てるやつ、あんじゃん?そんな、言葉をしゃべる知能もないやつに言葉を当てるのが、日本の放送文化にあるだろ?それと同じで、赤ん坊っていう、言葉をしゃべる知能もないやつらに、一応俺が声を当てて、みなさんの感情移入をしやすくしてやってるんだろうが、オイ!?

『オイ!オーイ!乳よこせ、乳を!オーイ!パイオツ出せ、コラァ!』(笑)。『オラァ、パイオツ出せ、オラァ!届かんのじゃ!オーイ!口が届かんのじゃ!おめー!』(笑)。でも、そういうことでしょ?『オイ、オイ!ちょっとここ、ほら!なんで、ない?察さんかい!ウンチ出て、気持ち悪いんじゃ、オラァ!察さんかい、ボケェ!』(笑)。っていうのを、結構ほら、夜中に。昼夜問わずカマすって話じゃないですか。だから、まあまあまあ、いつでもいいんで。お待ちしておりますよ。とにかくね。

あの、すぐの復帰はともかくとして、元気でよかったなというような話でございます。えー、しまおさん、おめでとうございますという話でございます。よいしょー!(拍手)。いや、でもとにかく、あんまり早く出ちゃっていたもんで。リリースされていたもんで。あの、お見舞いに行くタイミングとかをすっかり逸してしまいまして。『えっ、もう出たの?』ってことですから。あの、お祝いのというか、生まれたら渡そうと思っていた品々の数々を渡し損なっちゃったよね。

渡すころには、すっかりね、もうそういう齢じゃなくなっている可能性もありますから。赤ちゃんをグッズをあげたらね、もう、ケッ!って。フレッシュマン!っていう可能性がね(笑)。どんだけ会ってないんだ!?っていう(笑)。まあ、めでたいことで。こうやってヘラヘラ話せるだけでもね、素敵なことじゃないかと思います。ということで、いまね、このタイミング。ライムスター、新譜のリリース、そしてフェスに向けてね、新曲。ライムスター『人間交差点』をかけるというタイミングですが、ここはやはりですね、人の誕生という時には私、自分でですね、ぜんぜん自分には子どもがいないんだけど。誕生に相応しい曲っていうのがございまして。こちらをね、やはりかけないといけないということでございます。

どういう曲か?といいますと、この曲ね、聞く人、初めての方もいらっしゃると思いますけど。2000年に作った曲でございます。だから、もう15年前の曲だ(笑)。ひえーっ、早いなー!15年前、DJ TONKさんという、Naked Artz(ネイキッド・アーツ)というグループのDJとして、ずっとその頃は活躍されていたDJ TONK。その後、クラブDJなどとしてもね、それこそ世界的に、あちこちで回して活動しているDJ TONKさんの『REINCARNATION』というアルバムがありまして、そこに私、宇多丸が単独で参加した曲で。

ちなみにライムスターではなく、宇多丸単独で参加して・・・ちなみにそうだ。名前が、この曲は『フィーチャリング歌丸』。要するに桂歌丸師匠の『歌』にまだなっている。それまではクレジット、MC SHIRO。本名ベースの名前だったのを、ウタマルに変えて。で、なおかつ、表記を宇多田の『宇多』に変える前の、非常にレアな時期の曲でございますね。うーん。なんでその、歌丸に変えたか?っていうと、話せば長いことながら。まあ、90年代後半ぐらい。ライムスターがだんだん調子よくなって来るんだけど、一方で僕はちょっと自分のラッパーとしてのですね、キャリアというのかな?表現に若干の限界を感じ始めていて。

どういう限界か?っていうと、要は自分が本来はそんなにラッパーらしい、オラオラというか、マッチョな、マチズモというかね。いわゆるラッパーっぽい感じのパーソナリティーでは全くないのに、そのラッパーっぽいフォーマットに振る舞った曲を作っているがために、普段自分が、それこそいまとなってはこの番組で全面展開しているような、自分が普段話していたり、興味を持っていたりするような、いわゆる面白さというか、面白みというか。インタレスティングな要素の、ぜんぜん1割も自分の曲には入れられていないみたいな。そういうまあ、ちょっと忸怩たる思いがあって。

そっからちょっと、1個、弾けたいという時に、ラッパーはよくあるんだけど、別名をね、作って。別ペルソナを作って、そっちに何かを託すっていうのはよくあるんですけど。まあ、歌丸っていう別名、別ペルソナを作って。で、この頃はまだ、全部の曲に、平たく言えば下ネタ。意味ありげなことを言えば、性的メタファー。全部の曲を性的メタファーで歌おう。そういう縛りを作って、ちょっとそういう面白いことをやってみようみたいなことをいろいろ試みている時期で。メタファーなんだけど、それによって、たとえばなにかが生まれる喜びみたいなことを歌った・・・聞く前にこんなに解説しちゃあね。はい。でも、なかなか自分のヴァースとしてもね、気に入っている歌詞でございます。では、お聞き下さい。DJ TONK feat.歌丸で『バースデイ』。しまおさん、おめでとう!

DJ TONK feat.歌丸『バースデイ』

(宇多丸)はい。なんと15年前の曲。2000年の曲。私、29才の時のヴァースでございます。2000年発売のDJ TONKのアルバム『REINCARNATION』に入っているDJ TONK feat.歌丸『バースデイ』、お聞きいただいております。最近ですね、この曲をかけようかな?って今日思って、ふと気づいたことにですね、ライムスターのいちばん、いまんところ発表されている新しい曲『人間交差点』っていう曲。先週のスタジオライブでもやりました。先々週、宇宙初オンエアーしましたけど。それの自分の書いているラップのヴァースと、やっぱね、言っているテーマが似ているなっていう風に思いましたね。

ぜんぜん使っているメタファー。こっち、『人間交差点』は当然その、いわゆる交差点がメタファーなんだけど。どっちも、要はですね、違う他者同士が元々持ったものが交じり合うことで、なにか新しいものが・・・という可能性の話。で、同時にそれが、一時のものであって。それは過ぎ去って、また次の何かに変わっていく。去っていくみたいなね。こういうの、やっぱり自分のあれでは多いかな?なんて改めて思ったりなんかした次第でございます。ちなみにまあ、『人間交差点』なんていう話を出しましたけど。

5月10日、我々ライムスターが初の主催をさせていただきます野外音楽フェスティバル、人間交差点。ズバリですね。こちら、出演アーティストをずーっと発表してまいりましたが。本日、最終発表アーティスト。最後の1組が残っていたんですが、そちら、本日発表させていただきました。これ、なんで最後1組残っていたか?は、まあ明かしたところで、ああ、そういうことかってわかる人、多いと思いますが。要は、スチャダラパーでございます。最後ね。まあ、スチャが今日、野音でね、それこそ25周年記念ライブをやっていたので。それが終わるまで、ちょっと待ってくれっていうことで、スチャダラパー。

これで全部、出演参加アーティスト、全部決まりました。ライムスター、キングギドラ、スチャダラパーが出るわけですからね。ベテランヒップホップ勢だけでもそれが出るというだけでも、かなりこう、交差点っぷりがね、意味があるイベントになるんじゃないかという風に思っております。ちなみに、タイムテーブルの方はまたちょっと、近いうちにね、どの出演者がどの時間帯に出るといったあたりも発表させていただきますので、お楽しみにしていただきたいと思います。えー、んな感じですかね?改めまして、しまおさん。おめでとうございます!

<書き起こしおわり>

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