安住紳一郎が語る 日本で一番好きな駐車場の話

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安住紳一郎さんが2014年4月にTBSラジオ『日曜天国』でしたトークの書き起こし。安住さんが日本で一番好きだという駐車場について、熱く語っていました。


(安住紳一郎)先週、コインパーキングの話が出ましたよね。メッセージテーマが『車と私』ということだったんですけども。コインパーキングの話が出まして。たしか、東京ドームの近くのコインパーキングで。コンサートがあって、車で行って、コインパーキングがあって。コインパーキングはだいたい1時間の料金が書かれてますけども、都内ですと1時間400円とか600円とか。高いところだと800円とか1000円というところがあるようですけども。

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)1時間800円かかる。ただ、上限っていうのがありまして。ただし、3000円を超えた人は3000円で打ち止めになるっていうシステムを敷いているコインパーキングが最近多いんですよね。

(中澤有美子)そうですね。

(安住紳一郎)それで、長時間利用する人はそれを見て、『ああ、まあ半日停めたとしても上限があるからこれ以上かからないからこれでいいか』っていうことで停めるんですけども。東京ドームでイベントがあって、車で行かれた方も、上限の値段を見て安心して車を停めたんだけども、いざEXILEのコンサートから帰ってきてその看板を見ると、小さな字で『上限3000円 しかし、イベント開催時は除く』っていうのが書いてあって、丸々停めた時間×時間料金で大変な大散財になったという話だったんですけども。

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)さらにそれを受けまして、最近東京都内では、スカイツリーの近くのコインパーキングが大変に値段設定が高くて驚くという話になりましたね。

(中澤有美子)ええ、ええ。

(安住紳一郎)別にコインパーキングに対して、何ら不満を言っているわけではないんですけども。たしかにあそこは車で行くと、車を停めるところがなかなかなくて。でも停めないと、観光にはならなくて。泣く泣く、高いんだけどもコインパーキングに停め、そしてスカイツリーでのいろいろな行列に並んで、観光を思う存分楽しむと、帰ってくると大変な時間が過ぎていて、コインパーキングで1万円を超す大散財というような、そういうようなこともありますので、業平橋のもっともっと手前で車を停めて、そっから3駅くらい電車で行くのがいいんじゃないか?という、またこれも細かい都市生活のアドバイスだったんですが。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)そんな話をしたんですが。その時に、話が長くなってますけども、私がこれまで経験した中でいちばん好きな駐車場はここです!っていう話をしたかったんですよね。ただ、それが先週2時間の間で思い出せなかったんですね。悲しいことに。

(中澤有美子)へー。好きな駐車場?

(安住紳一郎)そんな話の展開になると、こなれた会話になっていいかな?なんて思って。ずーっとそれを思い出そうとしてたんですけど。先週、放送2時間の中で、いつか思い出したらそれを言おうなんて思っていて。駐車場の話題をあえて引っぱったりなんかしてたんですけど。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)ついに思い出すことなくですね、放送を終えてしまい。そして、それからずーっとそれを思い出そうとしてるんですけども、全く思い出せなくて。しかも、思い出せないんだったらゼロのままでいいのに、なんかたまにちょっとずつ顔を出すんですよ。それが40代の辛いところで。

(中澤有美子)(笑)。なるほどね。わかります。

(安住紳一郎)んんーっ?って。チロッチロッと出てくるんですよね。出なきゃいいのにね。出なかったら、それはそれですっきりした1週間を送れるのに。『あれ?俺、駐車場の時、どこの駐車場のことを思い出したかったんだっけな?』なんて、チロチロチロチロやってたらですね、今朝、朝7時くらいにおしっこしてたら急に思い出しまして。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)不思議なものですね、人間の記憶っていうのは。よく、音楽とか匂いをかぐと記憶が途端によみがえるなんて話、ありますけど。私、朝7時にトイレに行って小用をたしていたら急に、『ああー!あれだー』って思い出しまして。

(中澤有美子)(爆笑)

(安住紳一郎)なんなんでしょうね?なんでなんだろう?なんて考えていたんですけども。

(中澤有美子)ようやく出てきてくれたんだー。へー。

(安住紳一郎)記憶力の低下は10代後半から始まっていると言われておりますけども。10代の後半ですからね。20才にしてすでに下り坂っていうのが最近の有力な見立てのようですけども。20才にしてすでに下り坂なんですから、30代、40代、50代、60代、70代にしてみますと、下り坂でもうスピードがついて止まらないっていうような。

(中澤有美子)加速度が(笑)。

(安住紳一郎)そういうようなものですよね。

(中澤有美子)そうですねー。

(安住紳一郎)10で神童、15で才子、20(ハタチ)すぎればただの人なんてことわざモネ、昔ありましたけども。最新の脳科学の真理を見事にとらえているということのもなるんですけども。私も40代でとみに記憶力が低下してまいりまして。40代では1日に10万個ほどの脳細胞が死滅しているなんていうような情報も、見たりしますよね。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)本当に出てこなくなりましたね。私の携わっている放送の仕事も、比較的記憶力に頼るところがかなり多めにありまして。アナウンサーの能力の最大のピークは32才から35才とも言われてるんですけども。

(中澤有美子)そうなんですね。

(安住紳一郎)もう、ダメですね。40を超えますと記憶力で若人と勝負はできなくなってまいりまして。人に優しくしなくてはならないなというような、そんな境地にも至っておりますけども。

(中澤有美子)そうですか・・・(笑)。

(安住紳一郎)この番組も、今年でお陰様をもちまして10年目ということになったんですけども。私が30才でこの番組のマイクの前に立ちまして10年ということで、今年、40になったわけですけども。アナウンサーのピークだと言われる32才。ですから、ちょうど放送でいいますと2005年とか2006年なんですけども。やはりその頃のテープなどを聞き直してみますと、自分のことで大変恐縮ですけども、なかなか上手にしゃべれている回などもありまして。録音テープを聞き直しますと、とめどなくいろいろな感情が湧きだしてまいりまして。交通整理に大変だというようなこともあります。

(中澤有美子)へー。はあ。

(安住紳一郎)なんの話をしていたか、さえももうわからなくなっているんですが(笑)。

(中澤有美子)えーと、えーと、駐車場?(笑)。

(安住紳一郎)あー!駐車場の話。申し訳ございません。広げるだけ広げて、どことどこを結んでいいのかわからなくなってしまうという。大変ですね。私、今年に入って脳科学の番組を担当する事になりまして。人間の記憶力は鍛錬によって復活させることができるという研究がいま、進んでいるそうですね。家族が認知症だという方などは、たぶん詳しくこのあたりの話などはご存知かと思いますけども。人間の記憶っていうのは衰えるだけじゃなくて、きちんとブレーキをかけることもできる。

(中澤有美子)うん。

(安住紳一郎)脳科学の番組を担当した時に、そう私は専門家に教えてもらい、私も挑戦してみようかな?と、そんな気持ちになりました。

(中澤有美子)はい。

記憶力の鍛錬 ダブルタスク

(安住紳一郎)手っ取り早く日常生活の中でできることは、ダブルタスクと言われるトレーニングだそうです。みなさんは聞いたことありますでしょうか?ダブルタスク。

(中澤有美子)ダブルタスク。

(安住紳一郎)『安住くんは、ラジオでしゃべる時は上手に間をとりますね』とたまにお褒めの言葉をいただくのですが、間をとっているのではなくて、次の言葉を探しているだけです。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)『ダブルタスクと呼ばれるトレーニングだそうです。みなさんは聞いたことがありますか?』と言って、間をとりますよね?

(中澤有美子)ええ(笑)。

(安住紳一郎)私それ、みなさんのことを気遣っているわけじゃありません。私の次の言葉を探しているんです。

(中澤有美子)そうだったのか(笑)。

(安住紳一郎)そうなんです。ダブルタスクと呼ばれるトレーニング、みなさんはご存知ですか?『ああ、この人は親切だね。ちょっと難しい言葉が出てくると2回言ってくれて。私たちのことを気遣ってくれてるのかな?』とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが。全くそんなことはありません。時間を稼いでいるだけですが。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)ダブルタスク。

(中澤有美子)(爆笑)

(安住紳一郎)専門的な鍛錬はたくさんあるようですけども、家でちょっとやってみようという方には、これぐらいから始めるのがいいそうです。ダブルタスク。二重の課題を与えるということなんですが、簡単に言うと、同時に2つのことをするということです。テレビの特集などで最近よくやっていますので、もうすでに実践していますという方、いらっしゃるかもしれません。私はこのダブルタスクを今年に入ってから始めました。

(中澤有美子)ええ。

(安住紳一郎)別に難しいことではないんですけども。私が実践しているダブルタスクは、日常生活でしている行動と単純計算を同時にするというダブルタスクなんです。たぶんやってらっしゃる方はいらっしゃるんじゃないかな?と思うんですけども。私は、1000の数字から7を引いていく連続の引き算。ワンサウザンド。1000から7を連続で引いていくっていう。珠算などをやってらっしゃる方はポンポンできるでしょうけども。普通の人は、ちょっと7の引き算って落ち着かないと・・・っていう感じですよね?

(中澤有美子)うん。

(安住紳一郎)いけますかね?みなさんは。1000、993、986・・・

(中澤有美子)6か。

(安住紳一郎)もうそこから危ないですか?

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)993、986、979。ここは簡単ですね。972。10の位から借りてこないところは気楽ですよね。965、958っていって、最終的には6になるのかな?結構大変ですよね。

(中澤有美子)そうですね。

(安住紳一郎)で、この7の連続引き算をやりながら、私はお風呂に入るというダブルタスクをやってるんですね。これでだいぶ記憶力の低下が防げる。うん。脱衣所で服を脱ぐところからスタートして、お風呂に入り、湯船に入り、湯船から上がり、体を洗い、髪を洗い・・・体を流し、湯船に入り、かけ湯をして、出てくる。体を拭く。

(中澤有美子)髪を乾かす。

(安住紳一郎)髪を乾かす。服を着る。で、この日常生活の中で、その引き算をやる。

(中澤有美子)へー。

(安住紳一郎)でもまだ、終わってない場合がある(笑)。まだ286・・・みたいな(笑)。279・・・みたいな。でもこういうことをすると、記憶力の低下にストップがかかる。なかなかね、大変なんです。

(中澤有美子)そうでしょうねー。

(安住紳一郎)でも、記憶力がね、低下するのが嫌だって思っていて、ブレーキがかけられるというんですから、ちょっとやってみたいなと思う方もいらっしゃるかもしれませんね。おすすめですよ。平凡な日常生活が一瞬にしてコントショーに変わりますからね。

(中澤有美子)あ、そうですか(笑)。

(安住紳一郎)もう、ひどいですよ。私も始めて4ヶ月たちますけども。

(中澤有美子)4ヶ月もやってるんだ。

(安住紳一郎)1回シャンプーして流し終えたのに、もう1回シャンプーを手に出したりですね。もう美容室じゃないのに。2回シャンプーしようとしたりですね。リンスを流し忘れてたりですね。泡ついたママ浴槽に入ろうとしたり。まだ靴下脱いでないのに浴室に入ろうとしたり。

(中澤有美子)へー。

(安住紳一郎)もう先日なんかは途中からダブルタスクを放り投げて、洗い場の鏡に向かってボディビルダーみたいなポーズを次々繰り出しながら7の引き算をしていて、自分でもびっくりしましたけども(笑)。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)なんとなくわかりますね?『あれ?986・・・』なんて。ただ鏡に向かってクネクネしながらボディビルダーみたいに、こう。『きゅうひゃくななじゅうよん・・・きゅうひゃくななじゅうにっ!』って(笑)。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)『ごひゃくさんじゅうにっ!ごひゃくよんじゅうごっ!』みたいな。あーあ、ダブルタスクになってないなって。なにかしながらだからなって(笑)。

(中澤有美子)へー(笑)。

(安住紳一郎)なかなかね、面白いですよ。ぜひ、家族と一緒にやってみたらどうでしょうか。結構ね、効くみたいですよ。

(中澤有美子)そうですかー。

(安住紳一郎)ええ。ちょっと聞くだに大変そうですもんね。

(中澤有美子)そう。うん。ちょっと面倒な気がしちゃうもんね。

(安住紳一郎)そうですよね。更に私は興が乗ってますから、最近はトリプルタスクっていうのもね、やっていますね。ちょっと生活感あふれる話でびっくりしちゃう。そんな中高生もいらっしゃるかもしれませんけども。40代独身男の悲しい日常生活を詳らかにしますと・・・

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)私、お風呂の残り湯を洗濯機で使う習慣があるんですね。いいことですよね?

(中澤有美子)えらいですねー。

(安住紳一郎)ええ。1回目の洗濯だけですけどね。ちょっともったいないんでね。1人しか入ってないし。お湯だと汚れが余計落ちるかな?なんて言ってね。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)大事ですよね。それで、最初はちょっと筋力トレーニングも兼ねようなんて、洗面器に浴槽からお湯をすくい、それを6歩ほど歩いて洗濯機の中にジャーッと注ぐんですね。あまりにも生活感があふれていて、びっくりしてますか?

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)大丈夫ですか?私もよく思われようと思って、この話をするかしないか、ずいぶん悩んだんですけども。トリプルタスクの話をし始めたんで、もう仕方ありませんね。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)それで、片手で洗面器を持ち、洗濯機のところにお湯を注いで。だいたい洗面器25杯分いかないと、1回分にならないんですよ。まあ、どれだけ小さな洗面器でやっているんだ?って思うかもしれませんけども、これは右腕のトレーニングね。

(中澤有美子)そうですよ(笑)。その一瞬も無駄にはしない。

(安住紳一郎)そう。で、10回終わると今度は左手にしてね、やるんですけども。で、洗面器スレスレにお湯を入れますんでね、それがこぼれちゃいけないから、結構ね、すり足になりますでしょう?するとちょうどお風呂場のレールが足に当たったりなんかしたりして、大変だったりとかね。バスマットが滑ったりとかして、大変なんですよ。それでこう、やりながら、7引き算をやるんですよ。

(中澤有美子)うわー・・・

(安住紳一郎)で、これダブルタスクですよね?さらにその洗面器の何回入れたかを数えてるんですよ。フゥー!

(中澤有美子)うわー、難しい!

(安住紳一郎)フゥー!フゥー!

(中澤有美子)難しい!難しい!

(安住紳一郎)どうです?私のこの老化に対する戦い!

(中澤有美子)涙ぐましい(笑)。

(安住紳一郎)涙ぐましいですよね?これ、難しい。これ、とても難しい。ええ。1000から7を引きつつも、いま私は何杯洗面器でお湯をすくったかを数えてるんですよ。で、10終わると左手、みたいな。ええ。

(中澤有美子)そしてこぼさないように、スレスレで。体幹を鍛え。

(安住紳一郎)するともう、大パニックですね。この間、洗濯機からお湯があふれてましたからね。入れすぎた!みたいな。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)あれれれ?なんて言って。お湯を入れすぎて、洗濯機が動かない!みたいな。あれーっ?みたいな。汲み出さなきゃいけない。あれれ?って。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)これはね、かなり鍛えられるよ。

(中澤有美子)おー!

(安住紳一郎)そして、私はこの後駐車場の話に戻らなきゃいけないですね。

(中澤有美子)そうですね(笑)。そうですよ。蒔いた種を刈り取ってください。

(安住紳一郎)そうです。私は、福島県会津若松にある駐車場の話を先週したかったんですよ。

(中澤有美子)へー。

福島県会津若松城にある駐車場

(安住紳一郎)日本全国、たくさん駐車場あると思いますけども。私、仕事柄全国各地、いろいろお邪魔することが多くて。また、撮影先では地元のタクシー会社の方の運転するワンボックスカーに乗って移動することが多いので。大変よく駐車場は利用するんです。福島県会津若松にある会津若松城。地元の方は鶴ヶ城という風に呼ぶ方が多いそうですけども。

(中澤有美子)ええ、ええ。

(安住紳一郎)大河ドラマ『八重の桜』でたいへん有名になりました。あの会津の鶴ヶ城にある、西出丸駐車場というのが私、全国でいちばんいいと思う駐車場ですね。

(中澤有美子)へー。

(安住紳一郎)たぶん鶴ヶ城行かれて、西出丸で車をお停めになった方は、『あー!あそこ、いいね』っておっしゃってくれるんじゃないかな?と思いますけれども。1時間200円くらいで停められる、鶴ヶ城に観光で行った方がマイカーを停める駐車場。80台くらいしか停められないんですけども。その手前に、もっともっと、大型バスなどが停められるおっきな駐車場とお土産屋さんがあるんですけども。マイカー。乗用車で行った方が停めてもいいとされている駐車場があるんですよね。そこがね、とてもいいですね。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)もう、あの駐車場に行くために会津に行きたいぐらい。それぐらい!

(中澤有美子)ああ、そうですか。中心に据えたいぐらい。

(安住紳一郎)中心に据えたいくらい。観光の。メインにしたいぐらいですね。西出丸駐車場。

(中澤有美子)えー?どう、そんなにいいのかしら?

(安住紳一郎)大興奮ですね。お城好きな人と一緒に行かないと、その良さはたぶんわからないと思うんですが。事前に説明されたら、たぶん10人中8、9人は興奮しちゃうと思いますね。ええ。まあ鶴ヶ城、桜がキレイで、日本桜100選などにも選ばれて。たぶんいま、満開で今週末なんかはたいへんな人出になってるんじゃないかな?と思いますけども。鶴ヶ城というと、会津戦争でね、1ヶ月籠城したという非常に堅固な守りを誇るお城ですけども。最終的には、老人と少年と女性がね、その城を守って、板垣退助率いる政府軍。そこに薩摩軍が応援に入りましたけども。幕府軍として最後の最後まで戦ったという、歴史的にはたいへん著名な城ですけども。

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)その守りの固さを痛感できるという駐車場です!

(中澤有美子)へー!なんかゾクゾクしますね。

(安住紳一郎)あり得ないくらい車で進んでいいんですよね。会津若松城は。それで、入り口。北出丸というところから西出丸。『丸』っていうがありまして、なんとなく水の上に島が浮いているようなイメージをするとお城というのはわかりやすいんですけども。本丸という島があって、大抵はそこの手前に二の丸、三の丸というものがありまして。さらには、もっと守りを固くしたい場合は出丸とかいうものが作られて。

(中澤有美子)ふーん。

(安住紳一郎)で、鶴ヶ城は西出丸、北出丸というのもあったりして、非常に守りが固い。北出丸は『みなごろし丸』なんて言われて、ほとんど攻め入った人はそこの北出丸という1番目の関門でほとんど寄せつけることができないみたいな。そういう守りのブロックなんですけども。

(中澤有美子)へー。

(安住紳一郎)『小口』と書いて出入口のことをそう言ったりするんですけども。入り口が城っていうのは比較的ものすごくトリックアートみたいに工夫がされていまして。石垣でこう作られた入り口があって、真ん中開いていてそこを入っていいですよって雰囲気が、まあ玄関のような感じになっているんですが。そこの突き当りがまた石垣になっていて、L字型とかカギ型になって、ジグザグで前に進んでいくような、そういう入り口が多いんですよね。

(中澤有美子)はー。

(安住紳一郎)それは、攻めこんで来た人がまっすぐ攻められない。しかも守る方は陰に隠れて待ちぶせできるということで、だいたいはそういう風になってるんですけども。で、そこのジグザグを車で行くんですよね。なので、純粋に行くと駐車場への道がとても危ないっていうことになるんですけど。車で行くと、本当に石垣にぶつかっちゃうんじゃないか?ってところで右に曲がって。で、またぶつかっちゃうんじゃないか?ってところで左に曲がって。そして、左、また左。あれっ?みたいな。

(中澤有美子)ええっ?

(安住紳一郎)で、すでに方角がわからない。もう、これが城の守備方としては、そこでもうね、少し優位に立っているわけですからね。ええ。で、それを駐車場に行く車に乗りながら体験できる。

(中澤有美子)ええー、すごい。そんな広い道なんですか?

(安住紳一郎)たぶん北出丸から西出丸まで200メートルぐらいありまして。車だと20キロ出してても危ないくらい。それで、さらにその陰が見えないということは、見通しが悪いっていうことなんですけど。見通しが悪いってことは、待ちぶせされているっていうことですからね。そういう気持ちになって車に乗っていると、危ないっていうだけじゃなくて、やられる!っていう感じになりますね。

(中澤有美子)うんうんうん(笑)。

(安住紳一郎)もう、すごいですよ。お堀のところをギリギリでグーッと車、最初右カーブしてって。そしたらようやく北出丸の入り口があって。石垣があるんですよ。それでそこを行くと、うわっ!観光客!なんつってね。見えなかった!っていう。出た!っていう感じになりますでしょ?

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)これ、やられちゃう!っていうね。ええ。こっちが気づかなかったってことは、もうやられてますからね。ええ。で、左に曲がって、もういないかな?と思って、また右に曲がって石垣の陰から今度は観光客80人ぐらい。『うわーっ!ああ、やられる!こ、こんなにいるとは思わなかった!』みたいな。

(中澤有美子)軍勢が(笑)。

(安住紳一郎)『どこまで?どこまで?あ、終わった・・・』みたいなね。でもこれは、守る方と攻める方で考えると、完全にやられてますよね。

(中澤有美子)そうですよね。驚いちゃっている時点で。

(安住紳一郎)どれぐらいいるかわからない!って言ってる段階で、もう見通しが甘いですからね。で、北出丸、ようやく出て西出丸の方に向かってお堀が見えてくると、ちょっと視界がフワーッと広がるんですよね。で、はー、もう大丈夫かな?と思うんですけども、危ない!視界が広くなったっていうことは、上から狙われている!っていうことですから。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)すると、『うおーっ!西出丸の上に高い石垣があるぞ!横矢掛けだーっ!』なんつって。やられちゃう!なんつって。

(中澤有美子)ええっ?横矢掛け?

(安住紳一郎)横から矢がパーッ!って来るわけですよ。視界が開けたってことは、向こうから狙われているってことですからね。こっちは隠れるところ、ないですからね。後ろ!後ろ!なんていったら、もう後ろからヴィッツとかマーチが来てるから(笑)。『ダメだ!ダメだ!下がれ!下がれ!』なんつって。下がれない。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)いや、攻めてる方はそうですよ。100人、200人でブワーッて来るでしょ?みんな槍を持っているわけですからね。で、『うわっ、ストップ!ストップ!後ろ!後ろ!』なんつったって、後ろの人は槍持っているわけですから。自分の槍、刺さっちゃうわけですから。味方の槍が。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)で、味方の槍が刺さって、『うわーっ!』なんて言ったら、後ろの後ろの方ではね、よくわからないから。『敵襲?敵襲!?敵襲なのっ!?』なんつって。『大変!引け、引けーっ!』ってなっているわけだから。うん。で、危ない!なんて思ってね。ずーっと行って、西出丸。駐車券ピッて取る。

(中澤有美子)(爆笑)

(安住紳一郎)楽しいでしょ?楽しいの、すごく。そう。北出丸から西出丸。気分は板垣退助軍ね。まあ、別に幕府軍、政府軍どちらに思い入れしてもいいですけど。そういうようなね、駐車場。車に乗ってますんでね、視界が悪い。人が出てくるのが本当、気づかない。それは純粋に危ない!ってことなんだけれども、幕末に思いを馳せると、ああ、こうやって政府軍と幕府軍は戦ったのかな?なんていう、そういうような思いもすることはできますね。1時間200円。どうですか?

(中澤有美子)すごーいです。エンターテイメントっていうか。体感型ですね。

(安住紳一郎)体感型ですね。それをまた売りにしてないところがいいですね。

(中澤有美子)そうなんですね。

(安住紳一郎)だいたいの人はね、『うわー、なんだ。見通し悪い、危ないな。こんなところ、車を通しちゃダメだろう?』なんていう声があると思うんだけれども、そこはちょっとね。もう少し、城好きの気持ちも考えて。そのままにしておいてほしいな、なんて思いますね。本当に、15キロも出せないくらいですから。もう、ゆっくりゆっくり。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)面白いですね。

(中澤有美子)そうですね。

(安住紳一郎)本当、お城はなんかいろいろな工夫がこらされていて。まあたしかにね、戦争というようなことで考えますと、残念だなっていう気持ちにもなりますけども。でもなかなか昔の、古の人の知恵っていうのは面白いなと思いますね。

(中澤有美子)へー。

(安住紳一郎)階段の高さがちょっと変わってたりしますからね。よく、お城を見物に行きますと、お城の天守閣の方に行こうと思いまして、ちょっと連れが年老いてたりしますと、よく階段で転んでる人を見かけると思いますけども。あれはおじいちゃん、おばあちゃんの足腰が弱っているからではなくて、階段が同じ高さに設置されているように見せかけておいて、ちょっとずつ高さを変えてるんですよね。それで人が転ぶように、わざと設計してあるんですね。

(中澤有美子)はー。

(安住紳一郎)そうすると、攻める方は100人、200人ぐらいで、ものすごい興奮して、不安で。で、槍を持って、弓を持って、鉄砲を持って。で、行けー!って言ってものすごい勢いで来ますでしょう?すると、前の方で誰か転ぶと、後ろもっている人がその転んだ人を避けきれなくて、その人をブスッと刺しちゃったりするでしょ?すると、転んだ人は『あっ、痛ッ!やられたー!』なんて言うと、後ろの方で『敵襲?敵襲!?マズい!引けー!』なんて言ったりとかさ。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)で、止まっちゃったら、またブスブスブスッ!あっ、痛!痛!痛!ってなっちゃうでしょ?そういう、非常に細かい、いろいろな仕掛けが隠されてるんですよ。あと、人間は右利きの人が多いんで、右の太ももの方が若干強いんで、陸上のトラックも左回りが多いんですけども。右回りにすると転ぶ人が多いんですね。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)それで、桜田門なんかもそうですけども、右にカーブ切ってるんですよね。すると、行けー!なんつって、右に曲がる!なんつって右に曲がると、何人か転ぶのね。そうすると、またそこで、あーっ!なんつって。つんのめって、にゃーっ!ってやられるっていう。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)そういう細かいことがね、いろいろと。あと、本丸を目指していくんだけども、この西出丸駐車場もそうですけど、車を運転している内に方角がわからなくなるっていうのもトリックで。要するに、あそこを目指して行け!って自分の上官は言うんだけれども、そこにまっすぐ行ってるつもりなんだけど、いつしかちょっと、あれっ?何釣って。兵士は不安ですからね。

(中澤有美子)そうですよ。命がかかってるもの。

(安住紳一郎)命がけでね。あらっ?なんて。そこで立ち止まると、はぁー・・・みたいな。ピシュッ、プスッ!あ痛痛痛ッ!っつって(笑)。

(中澤有美子)へっ?(笑)。

(安住紳一郎)ピシュッ、プスッ!あれですよー。みなさんも、ゴミ箱にティッシュを投げる時をちょっと思い出していただきたいですけど。そのゴミ箱が止まっていると、そこを狙ってティッシュを投げられますけどね。ゴミ箱が動いてると、絶対にティッシュ入らないですよね?それを弓だと考えると、攻めてくる兵士が立ち止まってくれたら、もうビッグチャンスですから。ピシュッ!ってね。

(中澤有美子)そうですね。

(安住紳一郎)だから常に兵士は動いてないといけないのに、方角がわかんなくなって、あらっ?って立ち止まった瞬間、もうピシュッ!ちょっ、ああっ!って(笑)。

(中澤有美子)ああー!そういうことかー。

(安住紳一郎)そういうことですね。時計を見ずに話していたら、結構な時間がたってました(笑)。

(中澤有美子)(爆笑)

<書き起こしおわり>