町山智浩映画紹介 『FRANK -フランク-』

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映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』でマイケル・ファスベンダー主演の映画『FRANK -フランク-』を紹介していました。


(町山智浩)今日紹介する映画の話、しますね。もうすぐ日本公開。10月に日本公開される映画『FRANK -フランク-』という映画についてお話したいんですが。これはね、ハリボテの、要するに紙で作ったマスクってあるじゃないですか。それをかぶったミュージシャンの話なんですね。その人がフランクっていうんですけど。日本にもいるじゃないですか。素顔を隠したミュージシャンってね。

(山里亮太)いますいます。

(町山智浩)ねえ。なんだ、いまは誰が有名なのかな?

(山里亮太)いまはね、ええと、マン・ウィズ・ア・ミッションっていう、あの狼の・・・

(町山智浩)ああ、狼のマスクかぶっている人。あの人たち、でもぜんぜんMCが面白くないですね、あれね(笑)。

(赤江・山里)(笑)

(町山智浩)普通に話して、おどおど話してるんでぜんぜんつまんないんですけど。あの、金爆の樽美酒くんとかね。面白いですよね。

(山里亮太)メイクでね。

(町山智浩)で、それでまあ一番有名なのはデーモン閣下ですよね。

(赤江珠緒)閣下は仮面っていうよりもね(笑)。

(山里亮太)逆にあれが本当の顔で、ちょっとあれを落としちゃうと、世を忍ぶ仮の姿になるっていう。

(町山智浩)そうそう。僕、彼らがデビューした頃、ずっと編集の担当者だったんですよ。だから僕、ずっとライブとかツアーを一緒に回ったりしてたんですよ。

(赤江珠緒)ああ、そうですか!

(町山智浩)だから素顔も知ってますよ。もちろん。素顔じゃない(笑)。世を忍ぶ仮の姿なんですけど(笑)。僕、学校も一緒だったんでね。彼と。

(赤江珠緒)えっ!?町山さん、いろんな過去がありますねー!

(町山智浩)別にただ単に学校が一緒だっただけですけど。ただ、やっぱりその時にデーモン小暮くんって言いそうになりました(笑)。閣下にですね、『それ、ずっと続けるの?』っていうような話はしたんですよ。『いまやっちゃって、やっぱり取る時がくるだろう?』って。そしたら、その頃お互い23とかですけど、『いや、町山なに言ってんの?これはメイクじゃなくて、これが素顔だから』って言うんですよ。彼。

(山里亮太)うわっ!

(町山智浩)すごい徹底してるんですよ、もう。

(赤江珠緒)だっていまでも貫いてらっしゃいますもんね。

(町山智浩)すごい。飲みに行ってもそうですから。あれはもうすごい。で、『そんなこと言っても、いつか取らなきゃいけない日がくるよ』って言ったら、『取らない。取るんじゃないんだよ!』って言って、本当にでも貫いていて。すごいな!と思いましたね。

(山里亮太)たしかに。いまもね。

(赤江珠緒)閣下、老けないですもんね。

(山里亮太)悪魔だもん。10万才超えてるんですよ。

(町山智浩)だからあれは大したもんだと思ってね。本当にやり遂げてるなと思ってびっくりしてるんですけど。

(山里亮太)やり遂げてるんじゃないです。町山さん、悪魔なんですから。

(町山智浩)悪魔。そう、だから10万23才の時。そうだ。23じゃない。10万23才です、彼は。僕より10万才年上なんですよ!

(赤江・山里)(笑)

(町山智浩)さすがだなと思ったんですけど。あと、いま注目してるのはふなっしーがいつ出るか?っていうことですよね。

(赤江珠緒)あっ、そうですね。

(町山智浩)まだ出てない?

(山里亮太)まだ出てないです。1回も。内臓は。

(町山智浩)まだ出てない。あれ、結婚とかしたら面白いでしょうけどね。

(山里亮太)たしかに!いま、モテモテだっていう噂ですからね。ネットニュースになってましたね。

(町山智浩)本当?AVとか出たりすると最高に面白いですけどね。

(赤江珠緒)(笑)。やめてー!

(山里亮太)次の選択肢としてそういうの、選ばないでしょう!

(赤江珠緒)梨汁ブシャー!もうやめて!

(町山智浩)あの、ファンみたいなのがついてるでしょ?

(赤江珠緒)はい、そうですよ。

(町山智浩)ねえ。このフランクのマスクにもファンがついてるんですよ。こう。

(山里亮太)本当だ。

(赤江珠緒)これ、たしかにちょっとかわいいですね。

(町山智浩)これね、こういう話なんですね。まずこのフランクっていう映画は主人公はフランクじゃなくて、ジョンっていう名前のアイルランドに住んでいるサラリーマンなんですよ。若い。で、彼はね、サラリーマンやりながら音楽家になりたいんですけど、すごくいい家で、何不自由なく育ったんで、歌うことがないんですね。

(赤江珠緒)うん。

(町山智浩)で、なんか怒りとか悲しみとか社会に対する憤りとかぜんぜん無いんで。歌を作っていても、こう、歌詞を作ろうとして町を歩くんですけど。『赤い服の女の子が歩いてきたよ』とかね。本当に赤い服の女の子が歩いてくるだけなんですね。見たまんまのことしか歌えなくて、自分で悩んでるんですね。俺は歌詞が作れない、歌が作れない!っつって。で、その町に海があってですね、その海辺で誰か溺れていて、救助されるのを目撃するんですけど。ジョンくんが。するとそこの溺れたのがですね、その町で夜にライブハウスに出演する予定のバンドのキーボーディストだったんですね。

(赤江・山里)うん。

(町山智浩)で、なんか自殺しようとして溺れたらしいんですけど。そこでバンドのマネージャーがそれを見ながらですね、『ああ、キーボードいなくなっちまったから、今夜のライブは中止だな』ってつぶやいてるんですよ。するとジョンくんはそれを聞いて、『ぼ、ぼ、僕、キーボード弾けます!僕、弾けます!』とかアピールするんですね。するとマネージャーが『じゃあ、今夜楽屋に来い』って言って。で、ジョンくんが行ってみるとですね、そのバンドのリーダーでリードボーカルがフランクというその巨大なハリボテのマスクをかぶった男だったっていう話なんですよ。

(赤江珠緒)顔だけですよね?かぶっているのはね。

(町山智浩)顔だけなんですよ。で、明らかにチャチな、要するに紙をペタペタ貼り付けて作ったマスクなんですけど。で、歌を歌うだけじゃなくて、楽屋でも、オフの状態でもね、車で移動中でも決してマスクを取らないんですよ。フランクは。で、どうやって食べるのかな?と思ったら、これは流動食を食べてるんですよ。ストローで。

(赤江珠緒)徹底してるなー。

(町山智浩)徹底してるんですよ。それで、バンドのメンバーも、誰もフランクの素顔を見たことがないんですよ。で、そうなるとコミュニケーションが取れないじゃないですか。要するに表情がわからないから。だから話す時にいちいちね、『いま、ちょっと笑顔』とか言いながら話すんですよ。フランクは。

(赤江珠緒)(笑)

(町山智浩)『いま、ちょっと怒った顔してるよ』とか言いながら、顔の説明をしながら話すっていうね。それがフランクなんですけど。これ、実話なんですよ。

(赤江・山里)えっ!?

(町山智浩)これ、ジョンくんっていうのは後にですね、この時20才だったらしいんですけど。フランクと会った時は。その後ね、ジャーナリストになって結構有名になったジョン・ロンソンっていうジャーナリストなんですね。その彼が1987年に実際にフランクのバンドにキーボードでスカウトされた時の話を元にしてるんですよ。このジョン・ロンソンっていう人はすごい変な作家でね。脚本、この映画でも書いてますけど、この人がこの前に出した本っていうのがね、映画化されてるんですけど。その映画化されたタイトルがですね、『ヤギと男と男と壁と』っていうタイトルなんですよ(笑)。


(赤江・山里)ふん。

(町山智浩)これは千原ジュニアさんがつけた邦題なんですけど。これね、アメリカ軍の中に特殊部隊があって。秘密部隊があって。そこが超能力の実験をしていたっていうノンフィクションなんですね。それでこのジョン・ロンソンさんがインタビューしたんですけど。たとえばその『ヤギと』っていうのは、ヤギをにらんだだけで殺すっていう超能力の実験をしているっていう話なんですね。

(赤江珠緒)ええ。

(町山智浩)それで『壁と』っていうは、壁をすり抜ける、壁抜けの実験をしているんですよ。超能力で。で、それをアメリカ軍が大真面目に実験していたっていうことを暴いたノンフィクションなんですね。で、もう1冊書いて、それも日本で翻訳されていて。もう1冊も、『サイコパスを探せ! 』っていうタイトルで。そのサイコパスっていうのは『異常性格』って言われるんですけど。嘘をいっぱいついて、しかも良心の呵責がまったくなくて、かわいそうな人に対する同情心とかを持たない性格の人をサイコパスって言うんですけども。


(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)そのサイコパスかどうかを判断するテストていうのをですね、やっていくっていう本なんですね。ノンフィクションで。で、それですごく面白いのは企業とか政治で成功しているような人たちの中にはサイコパスが非常に多いっていうような話なんですよ。

(赤江珠緒)あ、言われてますね。たしかに。成功するとすごく成功する人が多いっていうね。優秀な部分も多くて。

(町山智浩)サイコパスの特徴は、人から好かれるんですよ。お調子が良くて、嘘ばっかり言うから。で、実は企業とか政治のトップにはサイコパスが異常に多いっていうようなことを書いた本なんですね。で、そういうすごく不思議なジャーナリズムをやっている人がですね、1980年代にフランク・サイドボトムっていうですね、本当にマスクをかぶってバンドをやっている人のバンドに入ったっていう経験が元になってるんですよ。このフランクっていう映画は。

(赤江珠緒)そうか、じゃあ実在のミュージシャンなんですね。フランク。

(町山智浩)実在の人なんですよ。本名はクリスト・シーヴィーっていう人で、2010年に亡くなったらしいんですけども。で、このフランクをこの映画の中で演じる人はですね、俳優さんはこれがですね、マイケル・ファスベンダーっていう人なんですね。マイケル・ファスベンダーっていうのはXメンでマグニートーっていうすごい超能力者を演じてた人ですね。あとね、『それでも夜は明ける』で奴隷を虐待するサディストを演じてた人ですよ。

(赤江珠緒)あー。

(町山智浩)で、この人はすごいイケメンなんですよ。だけどこの映画では顔が出てこないんですよ(笑)。

(山里亮太)もったいない使い方してますね、また。

(町山智浩)すっごいもったいない使い方してますよ。これ。

(赤江珠緒)そうですね。えっ、一切出てこない?

(町山智浩)出てこないですね。だから顔、マスク絶対取らないっていう人なんで。ものすごいもったいないですけど。これ、マイケル・ファスベンダーのファンっていうのは女の人にいっぱいいるんですけど。女性に。これ、せっかくファスベンダーちゃんの映画よって行っても顔、見れないんですよ。

(赤江珠緒)そうですね。

(町山智浩)で、本人じゃない可能性だってあるわけですよ(笑)。ねえ。だからものすごいもったいない、非常に奇妙なね。

(赤江珠緒)いやー、ファスベンダーさんもよく受けたなっていう。

(町山智浩)いや、だから『俺がイケメンだっていうだけで客が来るんだろ?演技力で勝負してやる!』みたいなことなのかな?とかね。よくわからないですけど。ちなみにファスベンダーっていう人は、この人はハリウッドでいちばん巨根なんでね。それも人気の秘密なんで、顔マスクしてても、アレさえ見せればお客さんが来ると思うんですけど。出てませんでしたね。はい。

(赤江珠緒)はー、そうですか。

(町山智浩)『そうですか』じゃないんですが!はい(笑)。

(赤江珠緒)(笑)

(山里亮太)なんでいま、受け入れちゃったの?

(赤江珠緒)なんという情報を(笑)。

(町山智浩)いや、本当にすごい人なんですよ。この人は。映画を見ると、出てきますからね。でですね、このバンドに入ったジョンがですね、『レコーディングだ』って言われるんですよ。『レコーディングだから一緒に付き合え』と。で、『レコーディングっていうから、せいぜい1ヶ月ぐらいなのかな?』と思ったら、人里離れた一軒家に籠ってですね、バンドで。そっから一歩の出ないで、『アルバムを丸ごと録音する』って言い始めるんですよ。

(赤江珠緒)へー。

(町山智浩)で、それでも1ヶ月ぐらいだろうと思ったら、1年近くかかる大変なレコーディングになっていくんですよ。それが。

(赤江珠緒)えっ、そんなカンヅメ?

(町山智浩)カンヅメなんですよ。で、どうしてか?っていうと、普通の音楽じゃないんですよ。このフランクがやっている音楽っていうのは。全く普通の常識の中で、音楽っていうのはコードっていうのがあって、そのコードの中でスケールっていうのがあって、それに従ってやるんですね。リズムも何分の何拍子とか決っているわけですけども。全くそういう常識と関係のないですね、ゼロから作る音楽をやるんで。練習も大変なんで。要するに、1年ぐらいかかるっていうことになってるんですね。

(赤江珠緒)ええーっ!?

(町山智浩)で、どういう音楽かね、ちょっといま聞いてもらいたいんで。ちょっとかけてもらえますか?はい。

(曲がかかる)

(山里亮太)ガチャガチャって音がしてる。

(赤江珠緒)たしかにリズムが・・・あれ?

(町山智浩)これ、どうですか?

(赤江珠緒)いや、ちょっと完全にかけ間違えたとかね。ちょっとテープが伸びたかな?とか。

(町山智浩)これ、めちゃくちゃに聞こえますよね?で、これはね、キャプテン・ビーフハートという1960年代から70年代にかけて活躍したミュージシャンの音楽なんですけども。このキャプテン・ビーフハートの音楽を元にしてるんですね。このフランクのレコーディングする音楽っていうんは。で、映画の中ではオリジナルの曲をマイケル・ファスベンダーが歌ってるんですけども。で、このキャプテン・ビーフハートの音楽っていうのはどうして変に聞こえるか?っていうと、これ全ての楽器とボーカルが違うリズムを刻んでるんですよ。

(赤江・山里)あー!

(町山智浩)だから、合ってないように聞こえる。で、コードもしかも違うコードを弾いてたりするんですよ。普通、全員で同じコードを弾くんですけど、違うんですよ。で、じゃあデタラメにやってるのか?っていうと、でもリズムっていうのはたとえば3拍子と4拍子だったら、その最大公倍数の12拍目で音が一致するわけですよね。そこでは一致するんですよ。ピシッと。

(赤江珠緒)ははー。じゃあ計算はちゃんとされているわけですね。そこは。

(町山智浩)きっちりと作曲されてるんですよ。デタラメのように聞こえるんですけど、めちゃくちゃに作曲されてるんですよ。ちゃんと。で、どうしてか?っていうと、このキャプテン・ビーフハートっていう人は音楽の勉強を全くしたことがない人なんですね。で、しかもバンドに集めたメンバーも音楽とか楽器をいじったことがない人なんですよ。で、全員で一般的に知られている普通の音楽理論と全く関係ないものを作ったんですよ。

(赤江珠緒)えっ?

(町山智浩)だからこんな音楽になっちゃってるんですよ。でもこれはすごい!っていうことで。現代音楽として。ロックでもなければ、ブルースでもジャズでもない、訳の分からない音楽ですけども。このキャプテン・ビーフハートっていう人の1969年に出したアルバムは結構ロックの名盤と言われてるんですね。で、このフランクはそういう音楽を作るんです。このめちゃくちゃな音楽のように聞こえるんだけど、きっちりと計算されている音楽を。で、それを聞いていて一緒にやらされたジョンくんは、だんだんこれはすごい天才なんじゃないか!?と思い始めるんですけども。これね、すごいのはこの音楽を録音する時に、食べ物がなくなっていくんですよ。その中で。貧乏だから。

(赤江・山里)うん。

(町山智浩)で、だんだんもうバンドメンバー同士がもう憎みあって大変なことになっていくんですけども。そのフランクっていう映画の中で描かれる地獄のようなレコーディングも、実際にキャプテン・ビーフハートのレコーディングで起こったらしいんですね。で、とうとう食べ物がなくなったんで、近所のスーパーから食べ物を万引きして警察に逮捕されたりしてるんですけど(笑)。そういうよくわからないバンドなんですけど。

(赤江珠緒)むちゃくちゃですな(笑)。

(町山智浩)むちゃくちゃなんですよ。はい。でもこれは音楽としてすごい!ってことで、ジョンくんはこれをYouTubeで流してですね。で、とうとうテキサスのすごいロックフェスに出演することになるっていうような話がこのフランクっていう映画なんですよ。でもね、これを見て思ったのは、まず飛行機。アイルランドなんですね、舞台が。さっき言ったみたいに。で、飛行機でテキサスまで行くんですけど、そこは嘘だなと思いましたね、僕は。

(山里亮太)ん?

(町山智浩)マスクかぶったまま飛行機乗れないですよ。そこだけはちょっとね、ウッ!っと思ったですね。映画見て。っていうのは僕ね、しょっちゅう飛行機乗るじゃないですか。僕1回ね、10年ぐらい前ですけど、デストロイヤーと一緒になったことがあるんですよ。飛行機で。デストロイヤーって覚えてます?

(赤江珠緒)あの、白いマスクのね。

(山里亮太)徳光さんとよく・・・

(町山智浩)そうそう。徳光さんに四の字固めをかけていた人です。よく知ってますね!

(山里亮太)懐かし映像で何回も見てます。はい。

(町山智浩)『金曜10時!うわさのチャンネル!!』っていう和田アキ子さんの番組で。徳光さんに四の字固めをかけていたプロレスラーですけども。彼が飛行機に乗る時に、マスク取ってましたよ。

(赤江珠緒)あっ、そうですか。

(町山智浩)やっぱりセキュリティーがあるからね、取らなきゃいけないんですよ。

(赤江珠緒)そりゃそうでしょう。

(町山智浩)そう。だからね、この映画の中で飛行機に乗るところを誤魔化してましたけどね。ふなっしーとかは・・・いいのか?あの人は(笑)。

(山里亮太)ふなっしーは、ちゃんと内臓が対応するのかな?

(町山智浩)対応するんですかね?はい。そこだけはね、ちょっとあれだったんですけども。それでまあ、テキサスに行くとなると、ジョンくんがすごく色気を出すんですね。『あなたたちは天才だ!ミュージシャンとしてはすごい。ただ、このまんまの曲だとわけがわかんなすぎてもったいない。もうちょっとポップにできませんか?』って言うんですね。で、そこで大変なことになっていくっていうね、映画がこのフランクっていう映画なんですよ。

(赤江珠緒)いや、なんかこのマスクがちょっとね、コミカルで面白いですし。なぜかぶり続けてるのか?とかいうのもね。

(町山智浩)なぜかぶり続けてるか?っていうのは最後の方で明らかになるんですけど。で、これ要するに先ほど言ったフランク・サイドボトムっていうマスクをかぶった実在の人物と、キャプテン・ビーフハートっていう実在のミュージシャンとがモデルになっているんですが。もう一人、モデルになっている人がいるんですね。この映画は。あの、ダニエル・ジョンストンっていうミュージシャンがいるんですよ。この人は存命中なんですけども。この人は天才って言われていて、インディーズフェスティバルに出てものすごい人気を得たんですけども。両極性障害という精神の障害があって。病院と自宅を行ったり来たりしている人なんですね。

(赤江珠緒)ふーん。

(町山智浩)で、お父さんがなぜかね、自家用飛行機のパイロットで。お父さんの飛行機に乗って旅をしてたんですけど。コンサートツアーとか行ってたんですけども。自分がおばけのキャスパーっていうアニメのキャラクターがいるんですけど、だと思い込んで、『僕は空を飛べるんだ』ってお父さんの握っている操縦桿を握って、飛行機を墜落させちゃったりしてる人なんですよ。

(赤江珠緒)ええーっ!?

(町山智浩)病気なんで。はい。で、その人もこのフランクっていうキャラクターの中に入ってきてるんですけども。そういうね、知られていない3人のミュージシャンの人生をひとつの映画にしていった話がこのフランクっていう映画なんですね。

(赤江珠緒)ああ、そうなんですね。

(町山智浩)だからこれね、見ているとこんなバカな!と思う人がいっぱいいると思うんですよ。見てて。こんなやつはいるわけねーし!みたいな。こんなバカな音楽、あるわけないし、と思う人がね、すごく多いと思うんですけど。あるんですよ。

(赤江珠緒)実在なんですね。

(町山智浩)実在なんですよ。本当にあるんですよ。というね、奇妙な奇妙な映画でした。で、ギャグがさっき言ったみたいに、『いま、僕楽しい顔』とかそういうギャグなんで。実在の変な話なんですけど、中身は間抜けなコメディーです、はい。

(赤江・山里)へー!

(町山智浩)ものすごく間抜けなギャグが連続するんですけど。で、しかもほとんどが本当っていうね。

(赤江珠緒)いろんな要素を含んでいるね。

(町山智浩)いろんな要素がありますね、はい。僕もいろんな人に会いました。キーボードと言えばね、エレクトーン占いのおじいさんにね、ずっと取材したこともありますけど(笑)。

(赤江・山里)エレクトーン占い!?

(町山智浩)エレクトーン占い、知らない?たけしさんのテレビジョッキーにずっと出ていたおじいさんで。小林正岳さんっていう人で。エレクトーン弾きながら占う人だったですね。その人は。

(赤江珠緒)はー!いろんな方に遭遇してますね、町山さん(笑)。

(町山智浩)いろんな人に会ってるんですけどね。こういう人がいます!こういう人が実在します!はい。

(赤江珠緒)今日は映画『FRANK -フランク-』をご紹介いただきました。日本でも、10月4日から公開ということで。見ることができますね。はい。町山さん、ありがとうございました。

<書き起こしおわり>

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