町山智浩 映画『ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男』を語る

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映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ『たまむすび』で伝説的歌手ジェームズ・ブラウンの伝記映画『ジェームス・ブラウン 最高の魂を持つ男(原題:Get On Up)』について話していました。
※この放送時は邦題が未定だったため、原題の『Get on Up』で話されています。

(赤江珠緒)さあ、そして今日ご紹介いただく映画はどんな映画でしょうか?

(町山智浩)はい。今日紹介する映画はこれです!

Get on Up(立ち上がれ!)



(町山智浩)すごいタイトルですよ。『Sex Machine』っていう歌ですよ、これ。

(山里亮太)そうだったんですね。

(町山智浩)これ、『ゲロッパ』って言ってますけど、その後、『I am Sex Machine』って言ってるんですよ。『俺はセックスマシーンだ!』って。

(山里亮太)とんでもない(笑)。

(町山智浩)こんな歌、ないですよ!ジェームズ・ブラウンの『Sex Machine』ですけど。これ、テレビの歌謡番組とかで『俺はセックスマシーンだ!』って歌ってるって考えてくださいよ、それ。どんなマシーンなんだ?っていうね。

(赤江珠緒)そうですね。ものすごいかっこいい感じに聞こえてるんですけど、内容はそうなのか。

(山里亮太)だって、CMソングとかにもなってたよ。

(町山智浩)しかも歌詞がほとんど、『ゲロンパ、ゲロンナ、アイムセックスマシーン、ゲロンパ』って言ってるだけですよ。だから歌詞が『立ち上がれ、俺はセックスマシーンだ!』ってずーっと繰り返し。

(赤江珠緒)(笑)。ええーっ!?

(山里亮太)すげーな、直球勝負。

(町山智浩)そう。すごいでしょ?これ、『セックスマシーン』っていう言葉を使ったらもうダメですよ。作詞権を侵してますから。これ。『俺、ちょっとセックスマシーンなんだよね』っつったら、もうそれだけで歌詞の1/3ぐらい引用してますから!それはマズいですよ。JASRAC問題になりますから!

(山里亮太)あの、僕たち『俺、セックスマシーンなんだよ』って言う機会、そうないです。

(町山智浩)ない?昔、あのAVで『人間セックスマシーン』っていうタイトルのAVが豊丸さんのAVで出てて。

(山里亮太)豊丸さん!懐かしい(笑)。

(町山智浩)人間セックスマシーンって、おかしい。セックスマシーンは人間以外にないんじゃないか?って思うんですよ(笑)。人間セックスマシーンはどういう意味だろう?って思ってね。

(赤江珠緒)すごいタイトルだなー。

(山里亮太)豊丸さんが問い詰められるところだった。

(町山智浩)そういうね、豊丸さんの原点でもあるジェームズ・ブラウンの映画なんですけど(笑)。で、これタイトルは『Get On Up』っていうんですよ。『Get On Up』。これはだから、『Sex Machine』の歌詞の中で『ゲロンパ』って言っているところが、実は『Get On Up』って言ってるんですよ。で、これは意味としては『立ち上がれ』っていう意味なんですけど。まあ、セックスマシーンとからめるとわかるように、そういう、なにが立つのかな?っていう話なんですけど。

(赤江珠緒)なるほど。

(山里亮太)赤江さんの『なるほど』の早さ。

(町山智浩)(笑)。反応いいですね。

(赤江珠緒)わかりやすい。うん。『立ち上がれ!』。なるほど(笑)。

(町山智浩)立ち上がれ!なんですよ。で、これはジェームズ・ブラウンっていうですね、アメリカの本当に偉大な歌手の伝記映画なんですね。で、どのくらい偉大か?っていうとですね、このジェームズ・ブラウンっていうんはいろんな異名があるんですよ。ジェームズ・ブラウンっていうのを紹介する時、まずよく言われるのは、『ファンキー大統領(Funky President)』。

(赤江珠緒)ファンキー大統領?

(町山智浩)『ファンキー大統領(Funky President)』。で、これはファンクっていう音楽を作った人だっていう意味でファンキー大統領っていう。ファンクっていうのはこういうリズム中心の、すごくアフリカ的なですね、ものをアメリカ音楽に持ち込んだ感じなんですけども。で、もうひとつ彼が言われるのは、『ソウルのゴッドファーザー』とも言われるんですよ。ゴッドファーザーっていうのは、名付け親っていう意味ですね。ソウル・ミュージックっていう黒人の音楽がありますけども、すごい変な名前だと思いません?ソウル・ミュージック。

(山里亮太)魂の。

(町山智浩)魂ですよ。

(赤江珠緒)壮大な異名がついてますね。

(町山智浩)だからこれは、いろんな話があって。ジェームズ・ブラウンがつけたんじゃないっていう説もあるんですけども。どういう風にとられているか?っていうと、その頃歌っていた黒人の歌手の人に、『あなたは何を歌ってるんですか?』って言われて『ソウル(魂)だよ!』っていう。演歌的なね。

(山里亮太)かっこいい!

(町山智浩)『俺が歌ってんのは、魂だよ!』っていう。で、そのへんで名前をつけたのが・・・

(赤江珠緒)二の句がつげない感じですね。

(町山智浩)二の句がつげないジェームズ・ブラウンで。ジェームズ・ブラウンっていう人は『JB』っていう風に言われていて。ファンの人はJBって呼ぶんですけど。日本では昔、カップヌードルの・・・

(山里亮太)そうそうそう。そのイメージです。あれですよ。『ミソッパ』。

(町山智浩)そう。ミソッパに出てて。1992年ですね。で、それで日本では子どもまで知っていたんですよ。



(赤江珠緒)あれ、ご本人なんですよね?

(町山智浩)本人です。

(赤江珠緒)ご本人がミソッパ、ミソッパ言っていて。

(町山智浩)そうなんですよ。あれ、すごいなと思うのは、このGet On Upっていう映画は・・・これ、言いにくいな。Get On Upっていう言葉が。これ、『ゲロンパ』でいいような気がするんですけど。このゲロンパっていう映画はですね、いちばん最初にジェームズ・ブラウンがショットガンをぶっ放すところから始まるんですよ。

(山里亮太)えっ?伝記ですよね?

(町山智浩)伝記映画なんですけど。で、ショットガンをぶっ放してですね、警察官たちと銃撃戦になってですね。パトカーで追っかけられて、カーチェイスの果てに逮捕されるっていうところから始まるんですよ。

(赤江珠緒)ジェームズ・ブラウンさん?

(町山智浩)本当にそういうことがあったんですよ。それで刑務所に3年間入るんですよ。で、3年間入って、出てきて最初の仕事がカップヌードルのCMだったんですよ(笑)。

(山里亮太)カップヌードル、すごくない?

(赤江珠緒)日清さん、すごいですね。

(町山智浩)日清さん、太っ腹ですよ!

(山里亮太)懐、デカッ!

(町山智浩)デカいですよ。すごい。ジェームズ・ブラウンって1980年代に第何次ジェームズ・ブラウンブームみたいなのがあって。日本にも来日して、すごいブームになった時があるんですね。それで僕はその頃20代で、その頃はクラブって言わなかったな。っていうところに行くと、だから西麻布とかにトゥールズバー(Tools Bar)っていう店があったんですよ。そういうところに行ったりすると、DJがセックスマシーンをかけると全員が『ウワーッ!』って感じでものすごいブームだったのに、その最中にショットガンで警官隊と銃撃戦して逮捕されるっていうことをやって(笑)。

(赤江珠緒)ええーっ!?

(町山智浩)それで、3年間刑務所に入ったんですけど。大ブームの真っ最中に入ったんですよ。そういう人なんですよ。破天荒で、とにかくめちゃくちゃな人なんですよ。この人。もともと音楽をやり始めたのも、刑務所に入っていたからなんですよ。

(赤江・山里)へー!

(町山智浩)この伝記映画の中に出てくるのは、泥棒して刑務所に入っていると、そこに慰問団がやってくるんですね。ゴスペルっていう宗教音楽ですね。神を称えるコーラスのバンドが来るんですよ。刑務所に慰問で。で、歌っていると『違うんだよな』みたいな感じなんですよ。JBが。で、『俺にやらせりゃ、こんな感じだぜ!』っつって、本当に崇高なゴスペルにファンクなテイストをカマしてみせるんですよ。

(赤江珠緒)はー!じゃあ音楽的才能はやっぱりその時から。

(町山智浩)音楽的才能はすごいんですよ。そのアフリカンな感じをバーッ!っと叩き込んだんで、その慰問団のゴスペルバンドが『ちょっと君、すごいから釈放するよ』と。要するに保釈金を積んであげて、出してあげた。

(山里亮太)ほえー!

(町山智浩)それで、身寄りがないんですよ。両親ともに捨てられてしまって。彼は。だから身寄りがないから、バンドのリーダーのボビー・バードっていう人が自分の自宅に彼を養子みたいな形で引き取ったっていうのが音楽生活の始まりなんですよ。ジェームズ・ブラウンの。

(山里亮太)伝説が生まれた!

(町山智浩)あしたのジョーですよ、これ。少年院から出てきて、拾われて。才能があるからっていうことで、音楽を始めたんで。そういう話なんですよ。そのボビー・バードっていう人は非常に真面目なキリスト教の家で育って。要するに、ゴスペルをやっているから牧師さんみたいな家庭なんですね。で、才能はあるけれど、貧しさによって親からも見捨てられて刑務所に入っているJB、ジェームズ・ブラウンっていう子をなんとか救ってあげよう!ということで、家族全員で『この子は才能があるから、家に引き取ろう。息子のように育てよう』って言って引き取ったら、そのボビー・バードの妹、いきなりヤラれてましたね。はい。

(赤江珠緒)えっ?JBに?

(町山智浩)『なんか家がギシギシ揺れるな』ってドアを開けたらいきなりヤラれてましたね。JBに。

(赤江珠緒)ええーっ!?

(町山智浩)だってセックスマシーンだもん!

(山里亮太)(笑)

(町山智浩)セックスマシーンを家に入れたら、マズいよ。そりゃあ。

(山里亮太)それは止まらないか。セックスマシーン・・・

(町山智浩)止まらないんだもん。マシーンだから。

(赤江珠緒)恩を仇で返すと言いますか・・・

(町山智浩)恩をアレで返してる人なんですけど。

(赤江珠緒)(笑)

(町山智浩)でも、この映画が面白いのは、そしたらボビー・バードっていうゴスペルバンドのリーダーは、妹をいきなりヤラれてるから、怒って叩き出せばいいじゃないですか。『なんだテメー!しょうがねえ不良だ!』っつって。そうじゃなくて、『うん、しょうがないな』ってなっちゃうんです(笑)。

(赤江珠緒)えー!博愛主義な・・・なんと。

(町山智浩)いや、JBの才能がものすごくて、このボビー・バードっていう人はJBにはっきり言って惚れちゃうんですよね。あまりにもすごい!っていうんで。この人は天才だ!と。で、さっき言ったセックスマシーンっていう曲でずっと後ろでコーラスを、合いの手をかましている人がボビー・バードなんです。

(山里亮太)へー!じゃあさっき流れている曲の中でも。

(町山智浩)そう。だから『ゲロンナ!』っつった後に『ゲロンナ』って返している人。『アイムセックスマシーン』『ゲロンナ』って。ずっと『ゲロゲロ』って言っている、青空球児・好児さんのような人がいまして。『ゲロゲロゲロゲロ』ってずっと言っている人がいまして。ゲロゲーロの人が。あれがボビー・バードなんです。で、ライブではそのジェームズ・ブラウンが『ワーオッ!』っていうと、『ワーオ』ってカマしてくれるんですよ。こう、漫才の合いの手みたいになってるんですよ。

(山里亮太)なるほど。

(町山智浩)それでもう惚れてしまって、妹をヤラれようが何しようが。バンドに給料を払わなかったりするんですよ。JBっていうのは。それでもボビー・バードだけはついていくんですよ。そういう物語でね。そういうのって漫才界ではあるんじゃないですか?

(山里亮太)相方に惚れ込んで。必死でついていく。あるかな?

(町山智浩)相方がめちゃくちゃなんだけど、借金とか抱えてめちゃくちゃなんだけどもっていう。あ、だから、やすきよだ!やすきよだ!JBは本当にそうですよ。

(山里亮太)やすし師匠なんだ。破天荒だし。

(町山智浩)破天荒で。でも天才なんですよ。

(赤江珠緒)きよしさんが本当に認めていて。

(町山智浩)真面目でね。だからこれ、そうだ。JBはこれはやすきよ物語だ!これだ!

(赤江珠緒)(笑)。いや、いちいち日本にたとえてもらわなくても(笑)。

(山里亮太)すごい。だっていま言ったの、いろんな伝説、武勇伝の中のちょっとした一部でしょ?

(町山智浩)一部です。

(赤江珠緒)でもお写真見るとね、すごくなんか人なつっこい、いい笑顔で。ねえ。

(町山智浩)そう。でも顔はすごいいいですよ。この人ね、笑顔がすごくいいのはね、半分アメリカ・インディアンの血が入っていて。アフリカ系とインディアンの血が入っていて、よく日本に来る時に『俺はモンゴロイドの血が入っているから、お前らは仲間だぜ!』っつって。日本人、大好きなんですよ。

(赤江珠緒)あー!そうですね。日本人のおっちゃんにもいそうな顔してますね(笑)。

(町山智浩)よくいるタイプのおっさんなんですけども。でもね、天才なんですよ。本当に。っていのは、この音楽を作るシーンが出てくるんですね。このGet On Upっていう映画の中では。で、『なんかノリがわりーんだよな』って言うんですよ。で、『どうしてですか?』って言うと、『あれはなんだと思う?』って言うんですよ。すると、ギターがあるんですよ。すると、バンドのメンバーが『ギターですよ、JBさん』って言うと、『違う!あれはドラムっていうんだ』って言うんですよ。『なに言ってんの、このおっさん?』って思うんですよ。

(赤江珠緒)うんうん。

(町山智浩)で、トランペットかなんかを指さすんですよ。『あれはなんだ?』『トランペットだと思いますよ、JBさん』って言うと、『違う!あれも、ドラムだ!』って言うんですよ。で、『ええっ!?』ってみんなが驚いていると、『全ての楽器はドラムだと思え!全ての楽器でリズムを刻むんだ!』と。で、そこから、彼の音楽は、JBミュージックっていうのは出てくるんですよ。

(赤江・山里)へー!

(町山智浩)だから彼の音楽っていうのは普通、歌ってコード進行っていうのがあるんですよね。で、導入部があって、展開していって、サビがあって、また終わりになるっていう風に山場みたいなものが、展開があるじゃないですか。このジェームズ・ブラウン、JBの音楽っていうのはないんですよ、それが。ずーっと同じなんですよ。ワンコードで。あの、『ゲロンナ、ゲロンナ』ってずっと言ってる。『アイムセックスマシーン』ってずっと言ってるだけですよ。ずっと同じのが続くんですよ。で、こういうノッてくる。ノリがいい。

(赤江珠緒)うんうんうん。

(町山智浩)だからもう完全にはっきり言うとアフリカの民族音楽ですよ。それが彼の中にはブワーッと、アメリカに渡ったそのアフリカ系の人たちの中にあったものを、ブワーッと出てきた人なんですね。

(赤江珠緒)そうだよ。だって歌詞のメッセージとしては、ただそれだけなのに。

(町山智浩)歌詞のメッセージは『俺はセックスマシーンだ』。でもこんなに強いメッセージはないですよね。だっていままでいろんな人たちがいろんなことを言って女の人を口説いたじゃないですか。『君の瞳はキレイだね』とか『僕は君を幸せにしてやろう』。そうじゃないです。『俺はセックスマシーンだ』。こんな強いメッセージ、ないですよ。『イエスか、ノーか?俺はセックスマシーンだ!さあ、どうだ?』。

(赤江珠緒)(笑)。たしかに。

(町山智浩)これ、ないですよ。こんなにすごい音楽ないですよ。

(山里亮太)どんな世代でも知っているこの曲がね、そんな力強い・・・

(町山智浩)他の歌詞も結構すごいですよ。ジェームズ・ブラウンっていうのは。『I feel good』っていうのは『気持ちいいー!』って言ってるんですよ。



(山里亮太)はー。それはずっと『気持ちいいー!』って。

(町山智浩)そう。『気持ちいいー!』ってずっと言ってるんですよ。

(赤江珠緒)シンプルすぎるわー!

(町山智浩)すごいシンプルだけど、これは明らかにセックスのことですよね。それをテレビに行って歌ってるわけですよ、いきなりマイクつかんで、『気持ちいいー!』って歌うんですよ。

(山里亮太)それはソウルですね。

(町山智浩)これはソウルですよ。

(山里亮太)それは心がのりますね。だって本音なんですもん。

(町山智浩)だから忌野清志郎さんが『キモちE』って歌ったのは、あれはジェームズ・ブラウンへのオマージュなんです。



(赤江珠緒)あー!そうですか。

(町山智浩)そう。でも沖田浩之さんは違うんですけどね。

(赤江珠緒)そうですね。『E気持』か『キモちE』。『E』の場所で変わってきますね。



(町山智浩)そう。『E』の場所でJBかどうかが違ってくるんですけど。ただ、もうデタラメな人なんで、周りはどんどんやめていっちゃうんですよ。『これはついていけない、これはもうやっていけない』っていう感じで。子ども、何人いるかわからない人なんですね、この人。

(赤江珠緒)さすが、マシーン。

(町山智浩)そこら中。セックスマシーンだから。で、どんどん抜けていくんだけど、そのボビー・バードだけはもう、別にホモとかそういうんじゃないのに、もう本当に彼が天才だから、好きだからってずっとついていくっていうところでね、結構友情物語で泣かせたりするんですよ。

(山里亮太)これは、どうなんでしょう?ボビー・バードさんは報われるみたいなところはあるんですか?その、なんか。

(町山智浩)ボビー・バードさんでいちばん有名なのは、マントショーっていうやつをやったことなんですね。マントショーっていうのはジェームズ・ブラウンが歌っている間、完全に限界まで歌って、倒れて。横になって倒れて、ピクピク痙攣しながら歌って、立ち上がって、また倒れてっていう感じになるんですよ。歌いながら。で、それに対してボビー・バードが『もういいよ。JB、もういいよ』ってことでマント、ガウンみたいなものをかけに来るんですよ。で、かけて、JBの肩を抱いて『はい、楽屋に帰りましょうね、おじいちゃん』っていう感じで。『はいはい、帰りましょうね』っていう感じで連れて行くと、いきなり『どけーっ!』っつって、マントをバーッ!っとJBが振り払って、またマイクを掴んで歌い続けるっていうのを延々と繰り返すっていうショーがあるんですよ。



(赤江珠緒)(笑)

(山里亮太)そしたらお客さんもドーン!ってなるし。

(町山智浩)そうそう。

(山里亮太)町山さん、それあれですよね?

(町山智浩)『あまちゃん』なんですよ。

(山里亮太)そうですよね。

(赤江珠緒)あー!

(町山智浩)あまちゃんなんですよ。

(山里亮太)ありましたよね。『ジェームズ・ブラウンか?』っていうところ。

(町山智浩)そう。だからあれはあまちゃんで、アキちゃんが、能年ちゃんが風邪をひくんだけども。風邪をひいて、おばあちゃんかなんかにね、ドテラをかけられると、そのドテラを振り払って。それでまたドテラをかけると、ドテラを振り払ってってやっていって。途中で伊勢志摩さんがね、『それってJBかよ?』って言うっていうのは、ボビー・バードとジェームズ・ブラウンの二人のパフォーマンスなんですよ。

(赤江珠緒)そうかー!

(山里亮太)『わかる人だけわかればいい』

(赤江珠緒)放り込まれてたんですね。

(町山智浩)そうなんですよ。よく考えたら、ものすごく下らないショーだけどね(笑)。

(山里亮太)でも、自分が会場にいたらめっちゃ盛り上がると思う(笑)。

(町山智浩)だから俺、ぜったい老人ホームとかに入ったりして、『おじいちゃん、あっち行きましょうね』っつったら、バーッ!っと振り払うっていうのをやってみたいんだよね。

(赤江・山里)(笑)

(町山智浩)誰かがそこで『JBか?』ってつっこんでほしいなって思うんですけども。もうその頃には、なんだかよくわからなくなっていると思うんですけど。

(山里亮太)その施設でも言われるんだろうね。『町山さんはちょっとややこしいから・・・』って。『大人しくさせてあげて』って。

(町山智浩)そう(笑)。まあ、JBは本当にややこしい人ですよ。この映画の中で見ると。

(山里亮太)優しいおっちゃんなイメージでしたね、僕ら日本で見ている時。

(町山智浩)いや、ショットガンぶっ放したりしてる人ですから(笑)。

(赤江珠緒)ゲロッパ自体、映画になってるじゃないですか。井筒監督で。ありましたけど。

(町山智浩)はいはいはい。あれ、西田敏行さんがヤクザの親分で。

(赤江珠緒)この方が大好きでっていう。

(町山智浩)JBが大好きでってことで、刑務所を出たり入ったりしてるとか。そのへんもJBなんですよね(笑)。

(山里亮太)あー、なるほど。

(町山智浩)それもJBな感じですよ。だからものすごく影響を受けた人たちは本当に多いですよ。それでこの映画のプロデューサーは、ミック・ジャガーなんですよ。ローリング・ストーンズの。

(赤江・山里)えっ!?

(町山智浩)で、ローリング・ストーンズのミック・ジャガーもすごく若い頃にJBと会って、尊敬しててですね。それで影響もされたっていうことで、今回プロデュースをしてるんですよ。

(赤江珠緒)へー!ミック・ジャガーが。

(町山智浩)ミック・ジャガーが。で、この映画はね、すごいのが主役の男の子がまだ若いんですけど。チャドウィック・ボーズマンっていう、『42』っていう映画でジャッキー・ロビンソンを演じた人ですね。で、もうJBの真似がすごいですよ。『ワーオッ!』っていうね。シャウトとかね、JBしゃべりっていう独特な感じがあってね。それをもう本当に完璧に真似して。あと、股割りが大変なんですね。JBっていうのは。歌いながら股割りやるんですよ。要するに、ベターッ!って座っちゃうんですよ。ベターッて座って、そのまま手を使わないで立ち上がるんですよ。

(赤江・山里)うわーっ!

(町山智浩)コンパスのように。すっごいんですよ。それもやって見せますんで。はい。チェッカーズのフミヤさんもアクションではすごくJBの影響を受けてますよ。

(赤江珠緒)うわっ、いろんなところに影響をおよぼしてるんだ。

(町山智浩)神だから。彼は。はい。ミソッパですけど。

(赤江珠緒)ミソッパ(笑)。

(山里亮太)子どもの時は『ミソッパのおじさん』ですよ。

(町山智浩)子どもの時は(笑)。はい。そういうことで、セックスマシーンなジェームズ・ブラウンの映画。これ、日本公開はまだ決まってないんですけどね。『Get On Up』。ゲロンパ、でした。

(赤江珠緒)ということでね、今日はスタジオ生出演でございました。町山さん、この後、街コンがんばってください。街コンじゃない・・・(笑)。

(町山智浩)えっ?(笑)。『したコメ』です!

(赤江珠緒)したコメ。街コンじゃない(笑)。

(山里亮太)なんで町でやる合コン行くのよ!?

(町山智浩)やんでやねん!(笑)

(赤江珠緒)したコン(笑)。

(山里亮太)したコンじゃない(笑)。

<書き起こしおわり>

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