吉田豪が語る 破壊王・橋本真也ラブホテル取材の真相

吉田豪が語る 破壊王・橋本真也ラブホテル取材の真相 GoodJobニッポン

吉田豪さんがニッポン放送『プチ鹿島長野美郷GoodJob ニッポン』で特殊な状況での取材についてトーク。プロレスラー橋本真也さんを北海道のラブホテルで取材した際の話をされていました。

紙の破壊王 ぼくらが愛した橋本真也

(プチ鹿島)今週のテーマは、『こんな状況でのインタビュー』。そもそもこのきっかけとなったのは、先週ね。ブッチャーを取材した時の話が異様に面白くて。

吉田豪 過酷なアブドーラ・ザ・ブッチャー取材を語る
吉田豪さんがニッポン放送『プチ鹿島長野美郷GoodJob ニッポン』で外国人取材についてトーク。プロレスラー、アブドーラ・ザ・ブッチャー取材の際の過酷な体験を語っていました。 (吉田豪)ディレクターから『プロレス以外で』という指令が出てるわ...

(吉田豪)ねえ。プロレスネタ禁じられてるのに、ブッチャーはセーフだったっていうね(笑)。

(プチ鹿島)いや、どんどん行きましょうよ、それ。だってあの放送を聞いて、僕の友人何名かも『いま金曜夜8時にプロレスの話をしてくれるのは、この番組だけだ!』って。角度が違うんですけどね。

(吉田豪)(笑)。帰ってきましたね。金八が。

(プチ鹿島)金曜夜8時のプロレス、ここですよ!ということで、ブッチャーもあれ、田舎の寒い体育館だったでしょ?

(吉田豪)そうです。雪、ガンガン降っている中で。暖房もきいてないようなところで、ブッチャーと2人っきりっていう(笑)。

(長野美郷)その状況を想像しただけで、ちょっと、えっ!?っていう感じがしますよね。

(プチ鹿島)それがたまんなかったんで。他にもとんでもないシチュエーションで、こんな話を聞かなくちゃいけなかったっていうね。豪さんの過去のストックの中からあれば、ということで。なにか思い出す人とか状況とか、ありますか?

(吉田豪)この流れで言うとね、ちょうどいいね。アダ名がブッチャーだった橋本真也さん。

(プチ鹿島)待ってました!もう、ブッチャー。2週連続、まさかの登場。

(吉田豪)新日本プロレスの、亡くなっちゃったんですけど、橋本真也さんというね。豪快な、どてらい男がいたんですよ。『松方弘樹みたいに生きたい』って誓って生きていた、『俺の入場はデコトラで入場したい』って言ってたような、そんな人がいたんですね。

(長野美郷)へー。

破天荒を絵に描いたような男・橋本真也

(プチ鹿島)もう破天荒を絵に描いたような人で。信長がね、好きで。いまでも忘れないんですけど、信長で天下統一!って言って、週刊プロレスの見出しに信長の鎧をかぶったんですけど、顔がデカすぎて鎧がちっちゃくて入ってなかったっていう(笑)。

(長野美郷)(笑)。

(プチ鹿島)そういう愛すべき、トンパチっていうんですよね。

(吉田豪)おもちゃをいっぱい買って、子どもが自分のために買ってくれたと思ったら、『ふざけんな!お前ら、触るな!』っつって。ヤマトの超合金とかをお風呂で『ブーン!バンバン!』とかやっていたことでお馴染みの(笑)。

(プチ鹿島)だからよく、『少年のまま大人になった』ってたとえで言うじゃないですか。そのままの人なんですよ。

(吉田豪)本当なんですよ。靴に鏡つけて女子社員のスカートを覗くようなことを平気でやっていた人ですよ。大人になっても。

(長野美郷)えーっ!?ダメじゃないですか!

(吉田豪)ダメな人なんですけど、そういう人を取材。何度もしてたんですけどね。ある日、なぜか取材をたのんだら、新日本時代ですけどね。『北海道に来てくれ』って言われたんですよ。

(プチ鹿島)北海道?

(吉田豪)僕もあの人も東京なんですよ。なんでわざわざ北海道行かなきゃならないの?って思ったんですけど。

(プチ鹿島)新日本の道場。それこそ世田谷に行けばいいだけの話。

(吉田豪)なぜか北海道で取材するって言われて。面倒くさいって思ったんですけど、当時出版社も予算があったんで、北海道の旅費もでたんですよ。飛行機代が出たんで、ラッキー!と思って、『じゃあ前乗りして古本屋漁ってから翌日取材しよう』と。宿もとってね。で、のんびりいろいろ買い物して翌日、取材行こうと思ったんですけど。新日本の宿舎らしいんですよ。そのホテルが。で、地図を見て近づいていったんですけど、なんかね、僕が泊まっているホテルよりも明らかに駅から遠いし、なんかおかしいな?と思って。

(プチ鹿島)へー。

(吉田豪)近づいていったら、ホテルが見えてきたんですけど。『ご休憩◯◯円』とか書いてあるんですよ(笑)。

(長野美郷)えっ!?

(プチ鹿島)あ、もう・・・そっち系の?

(吉田豪)『ご宿泊◯◯円』とか。あの、どう見てもラブホテルなんですよ。ええっ!?と思って。

(プチ鹿島)天下の新日本プロレスが。

(吉田豪)どうなってるんだ?と思って様子を見てたら、そのラブホテルから安田忠夫とかが出てくるんですよ(笑)。身長2メートルぐらいの大男とかが出てくるんで、どう見てもここなんですよ。

(プチ鹿島)安田忠夫って。またこれは語りつくしたい人がいるんですよ。美郷ちゃん。

(長野美郷)はい。プロレスの方ですか。

(吉田豪)まあそういう巨大な大男たちが次々とラブホテルから出てくるっていう異常事態になってて。後に調べたら、なんかタニマチ筋かなんかで、借りられたらしいんですね。当時、北海道の遠征の時になぜかラブホテルを宿舎にしてたらしいというね。

(プチ鹿島)たとえば、じゃああれですかね?有力な、その土地のスポンサーの人がそのホテルを持っていて・・・

(吉田豪)そうですね。タダで使ってよ、的なものだったと思うんですけどね。

(長野美郷)なるほど。

(吉田豪)よくわかんないまま行ったらラブホテルで。受付で聞いたら、『部屋、来い』って言われて。◯◯号室に行ったら、どう見てもラブホテルのところに、個室で橋本真也がいるんですよ(笑)。

(プチ鹿島)それ、もう・・・(笑)。

(吉田豪)僕はデリヘル気分ですよ!『お待たせしました』みたいになって(笑)。

(プチ鹿島)だって、何事もないと100%わかっていても、なんか男がいるホテルに入るの、いやですよね。

(吉田豪)怖いですよ。当時、まだ僕20代半ばぐらいで食べ盛りの頃だったんで。どうしよう?と思って。だから向こうも気を使って、『まあ、ドアは閉めない方がいいな』って(笑)。ドア、開け放ってくれて。

(鹿島・長野)(笑)

(長野美郷)そこはお気遣いですね。

(吉田豪)気を遣ってくれたんですけど。ベッドサイドの小さなテーブルのところに『座れ』って言われて、『なんか飲むか?』って言われて、ベッドサイドの小さな冷蔵庫から飲み物を出してくれて。なんだ、このシチュエーション?っていう(笑)。

(プチ鹿島)完全に、もう男女が。初めて入った男女じゃないですか。よそよそしい感じ。へー!

(吉田豪)こんなこともあるんだなってね。

(プチ鹿島)それはたまたまスケジュール的に北海道だったんですか?

(吉田豪)だったんでしょうね。

(プチ鹿島)そのラブホに呼び出すって・・・

(吉田豪)そういうドッキリ?人間性クイズとかじゃないと思いますよ(笑)。

(プチ鹿島)へー。でもやっぱり、どんどん話は弾むわけですよね?

(吉田豪)またよりによってそれがね、女について聞くみたいな感じで(笑)。

(プチ鹿島)(笑)。女性遍歴とか。まあ、橋本さん、そっちの方も豪快だったって話はありますもんね。

(吉田豪)ただ、ラブホテルで話すっていうのはあれが最初で最後でしょうね。

(プチ鹿島)なかなかないですよね。

(吉田豪)なかなかないですよ。

(長野美郷)豪さんぐらいじゃないですか?聞いたこと、ないです。

(吉田豪)当時のたぶんマスコミもやらされてたと思いますよ。そう考えると。

(プチ鹿島)そうか。もう個別に。

(吉田豪)試合後のコメントをなぜかラブホテルでやってたんだと思いますよ(笑)。

(プチ鹿島)(笑)。ラブホテルで、『今度あいつ、ぶっ殺してやる!』とか。そういうこと、言われてみても・・・っていうのはありますけどね(笑)。

(吉田豪)(笑)。『血の海に沈めてやる!』みたいな。

(プチ鹿島)『聞いとけよ、お前ら!』みたいな。説得力、ないですよね。そうなんです。そういうシチュエーションを考えてほしいですよね。

(吉田豪)面白かったですよ。

<書き起こしおわり>

紙の破壊王 ぼくらが愛した橋本真也
Posted with Amakuri at 2018.3.21
『紙のプロレス』特別編集
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