ジェーン・スー 小林悠と東京ポッド許可局『声出す女論』

東京ポッド許可局

東京ポッド許可局のイベント『俺たちと聖夜と東京ポッド許可局2013』にジェーン・スーさんと小林悠さんがゲスト出演。『声出す女論』などを語り合っていました。

(ナレーション)ここからは、『俺たちと聖夜と東京ポッド許可局2013』での、ゲストトークの模様をお送りします。ゲストはTBSの小林悠アナウンサー。そして、作詞家でコラムニストのジェーン・スーさんです。

(マキタスポーツ)女子の話をちょっとしたいよ。

(サンキュータツオ)そうなんですよ。聞いていただきたいんですけど。僕ら、男3人ばっかりなんで、割とこう女性の謎に迫って。女性がいない中で、僕ら3人で女性の謎について語るっていう。

(マキタスポーツ)ぜんぜんトンチンカンな話をしてる場合があるな。きっとな。

(ジェーン・スー)聞きました。聞きました。聞かせていただきました。

(サンキュータツオ)あ、聞いていただけました?そうなんですよ。だから『声出す女論』だとか。あと、なんでしたっけ?

(マキタスポーツ)『おしっこがどこから出てるのか?』。

(小林悠)あー。

(サンキュータツオ)それ、あんたの夫婦でしょ(笑)。

(小林悠)いや、でもそれ、そうですよね。

(ジェーン・スー)ねえ。そうですよね。

(マキタスポーツ)ほら!

(サンキュータツオ)えー、うそー!?

(ジェーン・スー)っていうか、『あ、そっか。わかるんだ』っていう。

(マキタスポーツ)いや、わかるんだっていうか。わかるんだってどういう意味?

(サンキュータツオ)男はバリバリ見えますから。たまに見えない人もいますけどね。

(ジェーン・スー)私たちは別にわからないけど。特に問題もなく生きてきたので。だから、『見える系?』みたいな。

(サンキュータツオ)見える系(笑)。

(マキタスポーツ)そんなぼんやりしたままでおしっこしてるの?じゃあ女の人っていうのは。

(ジェーン・スー)そうですよ。

(プチ鹿島)っていうかそういう自覚はないでしょ?生まれた時からそうだから。

(ジェーン・スー)座ってするわけですから。私たちは自分自身を見ないで排泄するんですよ。

(プチ鹿島)うーん。そうだよね。

(ジェーン・スー)そちら、お持ちになるんでしょ?だって。

(一同)(笑)

(サンキュータツオ)まあ、持ってますよ。

(ジェーン・スー)どうかと思うよ。ねえ?

(小林悠)向き合うんですよね(笑)。手、怪しかった(笑)。

(マキタスポーツ)お持ちになるって、別に・・・

(サンキュータツオ)手をそえて。左手はそえるだけみたいな。

(マキタスポーツ)いつも桐の箱に入れてますから(笑)。

(小林悠)想像がつかない。

(マキタスポーツ)まあ、想像がつかない。だからぜんぜん、そういうこと。男女の性差っていうかね。

(サンキュータツオ)いや、本当に意外と語ってきてないんじゃないですか?そういうの。僕らは。

(マキタスポーツ)だから驚愕だったわけですよ。本当に。

(サンキュータツオ)だからマキタさんが言うのは、別に夜のこととかも、誰に教わるでもないけども、女の人ってなんか声を出すじゃないですか。男って出さないでしょ?あれ、なんでなんだろう?みたいな。これ、完全なセクハラになってるけど。

(小林悠)(笑)

(マキタスポーツ)その前に、前段階でちょっとお話しておきたいのが、僕が映画とかのね、ロケとか撮影とかに行くと、僕とかにはおばさんとか女性のギャラリーっていうのかな?そういう人たちが寄ってこないわけですよ。まあ、ごく少数いますけど、そういう人たちは『ああ、マキタさん』みたいな感じなんだけど。たとえば某結構有名な役者とか通りかかると、女の人ってなんでああも、『あーっ!あーっ!』。

(プチ鹿島)声を出すっていう。日常からね。

(マキタスポーツ)すぐ声を出す。で、粒立てて女の人を見てると、『いやー!』『あーっ!』。

(サンキュータツオ)だからさっき、女子アナが過剰に反応するっていうのもありましたけど。

(マキタスポーツ)もうとにかく女の人って声を出す。

(サンキュータツオ)スーさん、どうですか?

(ジェーン・スー)そのお三方の話しているのを聞いて、女論っていうよりも、『ああ、女を語る男論だな』って聞いていたんですよ。ああ、男ってこういう風に見てるんだって。これ、完全に男論だなって思って聞いてたんですけど。だからさっきの尿道問題じゃないんですけど・・・

(マキタスポーツ)尿道(笑)。そんな外科的な話!?

(ジェーン・スー)しっかりした話にしたいじゃないですか。尿道問題と同じなんですけど。『あ、そっかそっか。(声を)出さないんだ』っていう。こっち、出すのがデフォルトだったりすると、出さないんだって。いろいろ考えたんですけど、『男女って言うけど男の人でもオカマの人とか出すよな?』って思って。

(マキタ・タツオ・鹿島)うんうん。

(ジェーン・スー)日出郎さんのtwitterとか『地震よー!』みたいな(笑)。

(小林悠)(爆笑)

(プチ鹿島)あれ、よく回ってくる。

(ジェーン・スー)超リツイートされてますよね。

(マキタスポーツ)日出郎が『地震よー!』って言ってるの?(笑)。

(ジェーン・スー)日出郎さんの地震ツイート、すごいですよ。地震が起きたら、震度よりも前に日出郎さんのアカウント。

(マキタスポーツ)ナマズがわりになってるの?

(サンキュータツオ)そう。

(ジェーン・スー)オカマの方とかも、『ワーッ!』とかやるじゃないですか。だからなんか、逆に我慢してない?みたいな。そういう。ちょっと我慢してらっしゃるんじゃないんですか?的なね。

(マキタスポーツ)我慢してると思うわ。

(ジェーン・スー)だって、日本代表とかがサッカーで入れたら、『ウオーッ!』ってなるじゃないですか。あのハードルの差だと思うんですね。

(マキタスポーツ)だからルールが、男の人ってルールに縛られているから、ルールが好きなんですよ。だから競技場とかに行って、そういう声出していいところとかに行くと、オーッ!って安心して言うんだけど。

(プチ鹿島)あと、酒とか。自分でそのきっかけを作っているの、あるよね。

(マキタスポーツ)常にちゃんと声出して、コミュニケーション周りと図りながらっていうこととか、男の人は慣れてない。

(ジェーン・スー)ですよね。『社会性のある生き物だから』みたいなことを言いますけど。ただ社会が違う・・・ちょっと真面目な話になっちゃいますけど、社会が違うのかなって。たとえば女の人がルールを守らなくちゃいけない。たとえば自分の子どもの親同士の付き合いとか。そういうところだと、そこの暗黙の了解、不文律を読むと思うんですよね。ただ、ロケを見に行ってるとかそういう場だと、そこは別にホームじゃないから、女の人の社会にとってのホームじゃないから、そこではもう、垂れ流せる。

(マキタスポーツ)そこでは、垂れ流してしまえと。

(プチ鹿島)非日常の場所だからっていうことですね。

(ジェーン・スー)ホームじゃないっていうか、メインじゃないっていうところもあるのかな?その・・・

(サンキュータツオ)しくじってもいい場所っていうか。恥かいてもいい場所?

(ジェーン・スー)ただ、どういう文章を読むか?ルールを読むか?っていうのもあって。たとえば、お義母さん同士の集まりとか女同士の集まりで、『わーっ!』って言わなきゃいけないところだったら、『わーっ!』って言うけど。そこは垂れ流しっていうよりは、男の人の空気を読んで言わないとかっていうのと同じ種類なんじゃないかな?って思ったりするんですけどね。

(小林悠)でもたぶんみんな、思わず出してますよね。

(ジェーン・スー)制限されてないからね。たぶん。

(サンキュータツオ)思わず出してるの?声を?

(小林悠)やっぱり、文化として定着してません?

(ジェーン・スー)文化としてなの?そんな・・・

(サンキュータツオ)『いやー!』みたいな?

(小林悠)『いやー!』って、この伸びは何なんでしょうね?

(ジェーン・スー)会えてうれしい。

(サンキュータツオ)みんなやりますよね?

(小林悠)会えて。動物的サインなんですよね。会えてうれしいっていう。

(サンキュータツオ)会えてうれしい?振り付けなんですか?

(プチ鹿島)冗談じゃ、ないよ。(ビートたけしものまね)

(小林悠)(笑)

(サンキュータツオ)あったね。そういえば。

(プチ鹿島)だけど、女の人の別れる時、下でバイバイするの、あれ何なんですか?

(ジェーン・スー)あれ、伝統芸かもしれないです。

(サンキュータツオ)伝統芸(笑)。歌舞伎。

(ジェーン・スー)太鼓みたいに、聞いているのを頭で覚えて。楽譜がないみたいなのあるじゃないですか。ああいう伝承芸能みたいな。

(小林悠)あ、体で覚えちゃったんですね。

(ジェーン・スー)ちょっとお姉さん方がやっていることを真似したくなるので。誰かがこうやり始めたところから、それがこう・・・みんなが。

(マキタスポーツ)俺、そういうことで言うと、俺『バブルスマイル』って言ってるんだけど。女の人でも、ある一定の年代より上の人とかって、浅野温子みたいな、なんていうの?(笑顔の真似をする)みたいなの。

(小林悠)(笑)

(ジェーン・スー)あ、はいはい。わかります。

(マキタスポーツ)あるじゃん。っていうの。

(プチ鹿島)バブルの時代のバブルスマイル。

(サンキュータツオ)だからトレンドなんだね。あれね。

(マキタスポーツ)だからびっくりしたのが、トレンドというか年代で区切られてるのかもしれないけど、ちょっとそういう・・・だっていまの女の人って、そういうのやらないじゃん。

(プチ鹿島)やらないね。

(サンキュータツオ)バブルスマイルね。

(マキタスポーツ)だからいまの人は笑顔のレギュレーションってもっと広いのかもしれないし。変顔とかっていうから、ある程度破顔するっていうか、顔をグッとなっちゃっても平気っていうことでしょ?それがなかった時代の人たちって、せいぜい(真似をする)ってやることでさ、なんか伝えることがあったのかな?って思うわけですよ。

(ジェーン・スー)なんかその時いちばんかっこいいとされている人がやるものを模写するっていうことなんじゃないんですかね?なんかいま、全員逆ピースみたいになっているじゃないですか。なんでもかんでもみんなサイン、こうやってね。国によっては相当侮辱的な行為だと・・・

(小林悠)これですね。

(マキタスポーツ)これ?あ、そうなのか。

(サンキュータツオ)だから社会的な行動のひとつっていうこと?

(ジェーン・スー)だと思います。

(サンキュータツオ)的じゃないよっていう。

(ジェーン・スー)いや、いちばんイケてる人を真似することで、自分がイケてる輪に入れるんじゃないか?っていう錯覚とか。だからそのバブルスマイルの人も、もう浅野温子とゆう子の時代終わってるのに。でもアップデートされてないんですよね。

(マキタスポーツ)横井庄一みたいなことになってるんだろ?いつまでやってんだよ?

(プチ鹿島)クシャおじさんみたいな。

(マキタスポーツ)終わってるんだよ!って思うところ、あるよね。

(プチ鹿島)終わってるよ!出ておいで!って。一緒に帰ろう!って。

(サンキュータツオ)(笑)。一緒に帰ろうは違うだろ。水島だろ。それは水島だよ。横井じゃないよ。

(マキタスポーツ)小鳥を乗せてるよ(笑)。

(サンキュータツオ)相当これも世代を問う話題ですけどね。

(小林悠)でもね、私今日アナウンサーの後輩に聞いてきたんですよ。『今日、声出す女論っていうのをやるんだけど』って。『なに見ても女性は、ふーん!とか、あーっ!とか言うし。私たちは職業柄ね、言うのを求められることもあるけど、みんなそういうのが定着したのは何だと思う?』って聞いたら、それは自分の存在を認めてほしいんだと。自分の存在そのものをアピールしてるんだと。たとえば、『首振る女論』っていうの、ありましたよね。やってみてくださいよ。

(プチ鹿島)レポーターとかがね。(真似をする)

(サンキュータツオ)『いただきまーす』ってちょっと、こうやっていれて。こうやって食べてるやつ、いる!引っ叩きたいわー!すげー引っ叩きたいわ!

(小林悠)(笑)

(プチ鹿島)わかります?

(小林悠)わかります!

(サンキュータツオ)いますよね。たまに。

(小林悠)ブランチレポーターですね。

(マキタスポーツ)(爆笑)

(サンキュータツオ)ブランチレポーター、そうなのかな?

(小林悠)ブランチレポーター。あっ!TBS!

(サンキュータツオ)なんでそんな自分の曲の首を締める?

(プチ鹿島)すげーわ。具体的にわかる。

(マキタスポーツ)たしかにやる。とにかくそうだよね。あれ、なんで首振るのよ?っていうね。

(小林悠)あれは声を出せないから首を振ってるんだっていうのがその子の言い分ですね。

(マキタ・タツオ・鹿島)あー!

(ジェーン・スー)声のかわりになるのね。

(小林悠)声のかわり。『んー!』ってビームを発せないじゃないですか。ものを食べる時って。

(マキタスポーツ)だからバイブレーションってこと?

(小林悠)そうそう。ビームを発するかわりに・・・

(ジェーン・スー)マナーモードですね。

(サンキュータツオ)マナーモード(笑)。バイブ機能ね。

(マキタスポーツ)(爆笑)

(小林悠)マナーモード!その通り!そういうことですね。

(マキタスポーツ)マナーモードで伝えてるわけだ(笑)。

(プチ鹿島)僕らはあれを入れることによって照れを隠してるとか、グッと行くはしたなさをあれで誤魔化してるんじゃないか?っていう風に思ってたんですけど。マナーモードですか。

(小林悠)マナーモードですよね。自分という存在をビームで発する時に。だからオカマちゃんさんとかもね、声を出すっていうのはやっぱり自分をアピールしたいっていうのが、やっぱり一般の普通のストレートの男性に比べて強いということなのかわからないですけど。

(サンキュータツオ)スーさん、どう思います?この説。

(ジェーン・スー)いや、なんかあれですよね。おっしゃることもそうなんですけど。自分がかわいい存在だっていうことを、結構ストンと飲み込めるタイプの女の人と、そうじゃない人っていうのがやっぱりいて。それ、実際にかわいいか?じゃないんですよ。主体的に自分自身がかわいがられる存在であるってことが、ストンと飲み込めている人はたぶん首は振るし、あーっ!とも言うし。

(サンキュータツオ)そういう女性のことはどう思います?

(ジェーン・スー)いや、別に。ふーんって感じですね。別にこう・・・

(小林悠)(笑)

(サンキュータツオ)おふたりが苦手な女性のジャンルってどういう人なんですか?います?そういうの。

(ジェーン・スー)苦手なのは・・・ねえ?

(小林悠)えー、いるけど言えない(笑)。

(サンキュータツオ)いや、別に具体名じゃなくていいよ!タイプ、タイプ。

(プチ鹿島)誰がフルネームっつったんだよ?

(サンキュータツオ)いやいや。別に京王線沿線でもいいし。なんでもいいです。属性というか。

(小林悠)たとえば、私はこういう変なネックレスをしてるとする。このネックレスのけなし方。スーさんだと、本当に親しさを持って・・・なんて言いました?

(ジェーン・スー)いや、さっき、『なんでそんなのつけてるの?』って。

(小林悠)そうそうそう(笑)。

(サンキュータツオ)いいじゃないですか。そこは飾り気なくて。

(マキタスポーツ)仲いい。仲いい。それは。

(小林悠)って言いますよね。それはいいんです。茶化してくれてる感じで。愛を感じるから。私が苦手なタイプは、裏で『ヘンなネックレスぅ』。っていう感じの。

(ジェーン・スー)あー、欲張りだね、その女ね。

(マキタスポーツ)誰か特定できない?

(サンキュータツオ)直接言わないんですね。

(小林悠)そうなんです。言わないの。あと私が紫のブーツとか履いていると、『ふん!おもしろい色ぉ』。ってやったりとか。

(マキタ・タツオ・鹿島)(笑)

(ジェーン・スー)これね、ひとつ解説が必要だと思うんですけど。その女の子っていうのは、裏で悪口を言って、自分が直接ケンカにならないっていうだけではなく、言い方とかでそれすらもかわいく思われるための、1カマしになってるんですよ。その言い方も。

(サンキュータツオ)あ、文句もかわいいっていう。

(マキタスポーツ)すげー高等テクニックだ。

(ジェーン・スー)どんな時でもかわいいっていう。だから、『うわっ、すっごいヘンなネックレス』とは言わないよね。『ヘンなネックレスぅ』みたいなことを言ったりとか。

(サンキュータツオ)えーっ!?

(マキタスポーツ)どんな体勢からでもパンチが打てるみたいな。

(小林悠)そうそう。悪口ではありませんっていうシャッターを下ろした上で。

(ジェーン・スー)そうです。

(サンキュータツオ)どこでもかわいい戦いをしてるんだ。ファイターじゃん。かわいいファイター。

(小林悠)そうです。

(サンキュータツオ)あ、でも俺、その解釈腑に落ちるわ。

(ジェーン・スー)やつらストリートファイターだもんな。もう全部、戦場。

(小林悠)全方位外交ですから。本当に。

(サンキュータツオ)だから自分がたとえばなんか言われた時も、『ひどーい!』の言い方もかわいいと。

(ジェーン・スー)あ、もちろん!『ひどい』なんかさらさら思ってないですよ。

(一同)(笑)

(サンキュータツオ)むしろ、私かわいい。

(ジェーン・スー)その『ひどい』の返しだけで、どれだけかわいいと思われるか?ってことですよ。

(プチ鹿島)なるほど。

(サンキュータツオ)『ひどーい!』も『かわいい!』って言ってるのと同じだ。私かわいい!って言ってるのと同じなんだ。あー、そういうことか!

(プチ鹿島)そういう人って、同性からはどう思われているか?っていのはわかってるんですか?

(ジェーン・スー)わかってるんじゃないですかね。ただ、気にならないんじゃないかな?別に。

(サンキュータツオ)気にならない?

(ジェーン・スー)だって私たちからかわいいポイントもらっても、ぜんぜんね。

(マキタスポーツ)そっか。誰からもらうか?っていうのが重要なんだね。

(ジェーン・スー)私たちがかわいいポイントあげても、0.1ポイントずつぐらい・・・

(マキタスポーツ)(笑)。それ、逆に聞きたい。なんで増やしたの?それ。0.1ポイント。

(サンキュータツオ)もともと持ってるかわいげってことなんじゃないですか?

(マキタスポーツ)あ、もともと持っているやつか。そっか。

(小林悠)なんか敵じゃないと見なされてるんですかね?

(ジェーン・スー)相手にしてないっていうことじゃない?敵じゃないじゃなくて。

(小林悠)そうなの。相手にされてない。そういうやつには。

(サンキュータツオ)あー!

(ジェーン・スー)女にどう悪く言われたって・・・

(サンキュータツオ)かわいい競争をしてない相手だから別にいいと。

(ジェーン・スー)っていうのは、逆にいうと、男の人とかが『いや、あいつ女の間ではいろいろ言われてるけどさ、結構いいやつなんだよ』っていうのがいるじゃないですか。

(小林悠)いやーん、もう!

(ジェーン・スー)だから、そういうのがいるので・・・

(サンキュータツオ)(笑)。いまのは何ポイントなんですか?いやーん、もう!は。

(マキタスポーツ)いま、でもすごい高等戦略を使ってるのかと。

(サンキュータツオ)そっか。俺はどっかでかわいいに夢中な人ってね、男はそれこそかっこいいとか面白いに夢中になっている時に、かわいいに夢中になっているのが女の子だと思ってたんですよ。だから、割と自分の身の回りにかわいいぬいぐるみとかを置きたがる人って、自分がかわいいとかどうかは、さっきおっしゃっていたようにあんまり関係なくて。かわいいものに囲まれている私っていう、自己演出なのかな?って思ってたんですよ。

(マキタスポーツ)ああ、はいはい。

(サンキュータツオ)ただ、声を出すっていうことに関して言うと、かわいい波動をやたらめったらまき散らしているっていうことですよね?

(ジェーン・スー)っていうか、まき散らすことに疑いを持たないっていうことですかね。

(サンキュータツオ)だから、風邪ひいているのにマスクしてない人と一緒で。俺がイラつくのは当然なんだよ!

(ジェーン・スー)あー、もうね。

(サンキュータツオ)おめー、なにがかわいいだよこの野郎!っていう。もういいでしょ?代官山早く引っ越してください、みたいに思っているのってそういうことなんですよ。

(マキタスポーツ)でもタツオ、声出す男だよな。

(サンキュータツオ)出すけどね!出すけども。否定しないけども。出す男なんだね。女だったら、じゃないんだね。

(ジェーン・スー)男の人でも、声出す人、いるよね?

(小林悠)いますいます。リアクション大きい人。

(サンキュータツオ)でも、全く無反応っていうわけじゃないでしょ?2人も。マキタさん、むしろ出す方って言ってたじゃないですか(笑)。

(マキタスポーツ)やめてくれよ。

(ジェーン・スー)キャンプ場で奥さんと・・・

(マキタスポーツ)バカヤロウ!やめなさい!

(小林悠)私も聞きました、それ。ねえ。

(マキタスポーツ)やめなさい!そんなの。テントが張っちゃった。バカヤロウ!

(一同)(笑)

(サンキュータツオ)古いよ!テント張っちゃったって。

(マキタスポーツ)お前にキャンプイン!

(サンキュータツオ)(笑)

(ジェーン・スー)いや、でもごめんなさい。話ぶった切っちゃって。お三方の話を聞いていて、『うわっ、1人やっかいな人いるわ!』って思って・・・

(小林悠)えっ!?

(サンキュータツオ)(苦笑)

(小林悠)えっ、思いました?

(サンキュータツオ)いや、そりゃそうだろうけど。聞かなくてもわかるけど!

(ジェーン・スー)『うわー!』って思って。

(マキタ・鹿島)やっかいですよ。

(ジェーン・スー)結構なんか・・・

(サンキュータツオ)全部聞きたい。全部聞きたい。

(ジェーン・スー)なんかね、高学歴な文系の女みたいなんですよね。

(サンキュータツオ)あー!はいはい。わかる!

(小林悠)理想が高いってことですか?

(ジェーン・スー)そうじゃなくて、もう聞いているうちにだんだん三つ編みが見えてきちゃって。

(サンキュータツオ)三つ編み?

(ジェーン・スー)私の中で勝手に、『男津田塾』っていう名前つけちゃったんですよ(笑)。

(小林悠)男津田塾(笑)。

(サンキュータツオ)えっ、津田塾かー!俺、上智とかがよかったー。

(ジェーン・スー)わかります。でも、男津田塾です。

(マキタスポーツ)男津田塾(笑)。魁!男塾みたいな感じの、男津田塾。

(小林悠)え、なにが男津田塾なんですか?

(サンキュータツオ)たしかに、上智だったら彼氏できてるし。俺。

(マキタスポーツ)魁!津田塾。

(プチ鹿島)タツオ、いいじゃねーか!津田塾キャラ。

(サンキュータツオ)やだー!津田塾。

(ジェーン・スー)おふたりは、そんなに女に興味ないんですよ。女は好きだけど、別にわかんなくてもいいやっていう突き放しも多少あったりするんですけど。もうね、家父長制の彼岸からね、理解しようとしてくるの。まずその岸を下りろ!って。

(サンキュータツオ)そうなんだよ。俺、女理解しようとしてるんだよ。

(ジェーン・スー)理解しようとしてるのに。なんでそんな!?とかね。

(サンキュータツオ)本当、そう。

(ジェーン・スー)なんか、1人でラーメン屋でご飯食べている・・・女芸人論の時に思って。『心配しないやつは男じゃん』みたいなことをおっしゃってたじゃないですか。その人は、あなたに心配をかけない女の人です。男じゃないです。基本の、デフォルトの設定として、『俺が何とかしてやれるのが女』っていう箱に入ってるんだろうなって思って。

(マキタスポーツ)あー。

(プチ鹿島)それは生まれが、いろいろと・・・

(サンキュータツオ)生まれとかやめて!それ、差別でしょうよ!

(プチ鹿島)いや、お姉さんとかね。

(小林悠)そうですね。女兄弟多いと、そういう傾向に。

(サンキュータツオ)基本、女性不信はありますね。根深く。

(マキタスポーツ)でも、逆に言うとすごい君はマッチョっていうことだよね。

(ジェーン・スー)そう。すっごいマッチョ。めちゃめちゃマッチョ。

(小林悠)保守的なんですかね。

(ジェーン・スー)そう。だから、文系の学歴のある女子が『男ってさ』って言いながら、すごい言ってることは旧態依然の、『男だったら守るべし』みたいなことを言ってるような論理で、男を糾弾するのと似てるなと思って。

(プチ鹿島)だから、そういう時になるといちばん声がデカそうなのはタツオって言ったんです。そういうことを言いつつ。

(サンキュータツオ)なるほどね。俺、ちょっと自分ではあんまり感じたことがなかったんだよね。1人で生きていける女性の方が好きだったんだけど・・・

(ジェーン・スー)そうそう。津田塾の女はって、津田塾知らないですけど(笑)。津田塾の女は、『男女平等でしょ?男も女も稼いで当たり前じゃない?』って言いながら、ちょっと甲斐甲斐しく料理作ったのを評価されないことを怒ったりとか。すごいダブル・バインドなんですよね。

(小林悠)わかるなー!

(プチ鹿島)わかるわー!

(サンキュータツオ)だから俺はいちばん苦手な女ね。じゃあ。

(マキタスポーツ)合わせ鏡になっちゃってるんだよ。

(サンキュータツオ)だから、荻窪に住んじゃいけませんね。中央線沿線の女だと・・・

(ジェーン・スー)あと、東横線沿線の女とかも、東横線の人は東横線の人で生きているだけじゃないですか。普通に。いいか悪いかは別にして。なんかすっごい被害者意識があるから。

(サンキュータツオ)ある!自由が丘-渋谷間に住んでいる女、すげー嫌いな感じ、ある。

(ジェーン・スー)でも、石を投げられたことがある人みたいな物言いじゃないですか。

(プチ鹿島)だから、なにかあったんですよね。

(サンキュータツオ)なにもないわ!

(ジェーン・スー)いや、なにかあったんじゃなくて。自分の価値観で勝負できない相手だからイヤなのかな?と思って。

(小林悠)なんか心理戦になってきた。

(ジェーン・スー)なのに、さっき『アフタヌーンティー』って言ってたから、『あーあ』って思いながら出てきたんですよ。

(プチ鹿島)なるほどねー。

(観客)(拍手)

(ジェーン・スー)あーあ、わかっている振りしてるって。

(小林悠)すごい拍手!

(サンキュータツオ)えっ、なに?この地球上に俺、いちゃいけないの!?なんだ、朝アニメ紹介したら怒られて!唯一のホームだったところで、なんだこれは!?

(チャイムが鳴る)

(サンキュータツオ)死んでしまえ!死ね!みんな死ね!

(小林悠)鳴っちゃった。

(プチ鹿島)タツオ、今日コンディションいいね!

(サンキュータツオ)コンディションとかじゃない。

(プチ鹿島)いいコンディションですよ。

(マキタスポーツ)タツオ、いいぞ!(笑)。

(サンキュータツオ)というわけで、本当あっという間なんですけど。

(マキタスポーツ)面白かったー。

(小林悠)最後、カウンセリングみたいになってましたけど。

(サンキュータツオ)俺、津田塾かー!やだなー!

(マキタスポーツ)名言、いただきました!ありがとうございます。

(サンキュータツオ)津田塾やだなっていうのも失礼な話なんですけど。津田塾、いい大学ですよ。

(プチ鹿島)わかるわかる。

<書き起こしおわり>

東京ポッド許可局 ~文系芸人が行間を、裏を、未来を読む~
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