ジェーン・スーが語る 『中年の恋愛』書き起こし

たまむすび

ジェーン・スーさんがTBSラジオ『赤江珠緒たまむすび』に出演。赤江珠緒さん、博多大吉さんとともに、40代以降の中年の恋愛事情について語っていました。

(BGM ランバダが流れる)

(赤江珠緒)それでは今週は作詞家・コラムニストのジェーン・スーさんです。こんにちは。

(ジェーン・スー)よろしくお願いします。

(赤江珠緒)よろしくお願いします。冬になっても、やっぱりランバダ。BGMね。

(ジェーン・スー)そうですね。これを聞くと、だいたいのことがどうでもよくなるっていう。素晴らしい音楽です。

(博多大吉)リセット曲ですもんね。さあ、今日はテーマ、興味ありますね。中年の恋愛?

(ジェーン・スー)そうなんですよ。20代でね、ご結婚された方には何のことやら?だと思うんですけども。してない人間とか、したけど終わったとか、いろいろ状況あるじゃないですか。意外にも、みなさんまだ恋愛してるんですね。周りの人の話を聞いても。で、ちょっと40代の恋愛っていうのは何が違うのか?っていうのを、今日はリサーチしてきました。リサーチっていっても、私の周り半径5メートルぐらいの話なんですけど。

(博多大吉)いやいや、貴重な意見を吸い上げて来ていただいて。

(ジェーン・スー)で、奇しくも、それをやろうとして聞いていたら、何とあの西原理恵子先生がですね、『いいとこ取り! 熟年交際のススメ』っていう本をこの間お出しになったみたいで。流行ってる!

いいとこ取り! 熟年交際のススメ [単行本]

(赤江珠緒)あらっ!西原先生はいま、お幸せな状態。

(ジェーン・スー)そうです。いま、高須クリニックの院長さんとお付き合いされていて。

(博多大吉)堂々といま、テレビに出てね。もう告白して一緒にデートしてます。

(ジェーン・スー)すっごく楽しそうですよ。で、そのお話とかもありつつも、この本のこともありながら、私の周りではなにが起こっているのか?というところで、30代までの恋愛とここが違うというのを。

(博多大吉)40代からは変わってくるんですね。恋愛が。

(ジェーン・スー)かなり変わってきますね。

(博多大吉)だから僕とスーさんは正直、中年の自覚、あるじゃないですか。

(ジェーン・スー)あります。さっき、ビックリしました。番組の最初で。自覚がないって赤江さんが言ってて。

(赤江珠緒)あれ?だって・・・ちょっと違うじゃないですか。

(博多大吉)いや、もうほぼほぼ一緒でしょ。

(赤江珠緒)ちょっと、まだここ、深い溝が・・・

(博多大吉)まあ、まだ40になってないんで。

(ジェーン・スー)まあ、そうですね。まあ、ぎりぎりもうね・・・ほぼ岸って感じですけどね。

(赤江珠緒)岸側の風がブンブン来てますけどね。

(ジェーン・スー)座礁している感じ、ありますね。浅瀬で。

(赤江珠緒)(笑)。そんな40代ですけども。でもやっぱり恋となると、年関係なく、ワッと華やぐもんですから。

(ジェーン・スー)と、思うでしょ?華やぐんですけどね、持たないんですよ。体力的にやっぱりみなさん、結構年齢がいってると、いろいろ持たなくなってきまして。まず、1つ目。連絡がしばらく取れないと、死んだかもしれないと思う。

(赤江珠緒)(笑)。あ、20代だと・・・

(博多大吉)確認ですけど、たけしメモのコーナーじゃないですよね?

(ジェーン・スー)違います違います!私、何の仮装もしてないですし。これ、大真面目な話なんです。

(博多大吉)大真面目に。聞きましょう。1回、聞きましょう。

(ジェーン・スー)若かりしころは、しばらく連絡がとれないと、『相手が不慮の事故に巻き込まれてしまったのかも?』『浮気してるのかも?』とか、『もう好きじゃなくなっちゃったのかも?』とか、1人で悶々として泣いたりとか。いろいろ相手に連絡をね、何回もしたりとか。やったじゃないですか。で、それ妄想だったじゃないですか。結局。

(博多大吉)結局はね。そんなことない。

(ジェーン・スー)結局、妄想だったじゃないですか。これね、40代過ぎますと、相手が心筋梗塞とか脳卒中とか、あと鬱とか、いろいろ病気をね。可能性としてあるんですよ。突然のさよならっていうのがですね、いままでと違った形で目の前にやってくることもありまして。先日、私のお友達なんですけど、連絡が比較的マメなボーイフレンドと。相手がアラフィフぐらいの方ですかね。連絡が取れなくなったんです。1日。本当に泣いちゃって。死んだと思っちゃって(笑)。

(赤江・大吉)(笑)

(ジェーン・スー)高血圧だったんですよ。彼が。お相手の方が高血圧で、これはもう逝ったと。で、『喪主にもなれなかった』って泣いてたんですけど、まあ携帯を別のところに置いていっただけだったって。

(博多大吉)たまたま連絡が取れなかっただけで。ただね、本当なにかあったのかな?っていうのがリアリティーを増すんですよね。

(ジェーン・スー)もう、いままでとぜんぜん違いますね。

(赤江珠緒)20代は微塵も考えなかったりしますもんね。

(ジェーン・スー)考えてても、リアリティーがないじゃないですか。なんか、『事故?バイクにもしかして?』とか。もうぜんぜん。独居ですよ。独居死ですよ。

(赤江珠緒)(笑)

(博多大吉)やっぱりね、目の前で大量の薬を飲むとか、そういうのをやるんで。やっぱり心配になるんですよね。

(ジェーン・スー)そうそう。お泊りした後、朝、白湯を用意してっていう。

(赤江・大吉)(爆笑)

(ジェーン・スー)結構真面目な話ですよ。これ。

(赤江珠緒)えっ?本当?

(博多大吉)いや、飲む人、めっちゃ飲むんですよ。

(ジェーン・スー)何種類も置いておいて。熱いお湯でも、冷たい水でもない、ちょっとあたたかめのお湯を出すところに四十路の恋愛の優しさが出るわけですよ。

(赤江珠緒)そうですね。いたわり合いっていうのが大事になってくるんですね。

(ジェーン・スー)だから若い頃と違って、マメに細かく連絡を取るっていうことではなくても、連絡が来たらなるべく早めに返すと。これがやっぱりね、相手を心配させない優しさだなって。

(博多大吉)変にタイミングをはかったりとか、ちょっと焦らしたりとか・・・

(ジェーン・スー)ダメです!ダメです!

(赤江珠緒)駆け引きのつもりで。

(ジェーン・スー)もうダメ!焦らしは死ですよ。

(博多大吉)生存確認です。お互いの。

(ジェーン・スー)そうでございます。で、次に2つ目。周囲からは、もうさっさと結婚すればいいじゃんと言われるんですけど、そうもいかないという事情がありまして。たとえばバツがついている人っていうのは、それなりに慎重になりますよね。あと、お子さんがいたりとかして、この子が成人するまでは・・・みたいなことがあったりとか。マルすらついていな私みたいな25年目の思春期みたいな人間はですね、いまさら他人と住んだりとか、向こうの家族、お義母さまを『おかあさま』と呼ぶとか。そういうプレイがなかなかちょっと習慣的にはできないですよね。

(赤江珠緒)たしかにねー。年齢重ねるごとに背負うものが多くなりますから。

(博多大吉)いま独身の僕の先輩とか、同期の人とか、みんな言いますね。もうできないと。いまさら人と住めるか!ってやっぱり言うんです。

(ジェーン・スー)本当、そうです。いまさら人と住めるか。あくまで自立した大人同士のカップルなので、一緒に生活をしないと生きていけないというわけではないという方が比較的多くて。つまりそれ、個人としての生活がそれなりに充実してるってことじゃないですか。それこそ、テレビなにを見るとか、何時に起きるとか。そんなことからのすり合わせ、もう一大プロジェクトじゃないですか。

(赤江珠緒)そっかー。もう確立しているのにと。

(ジェーン・スー)これはなかなか厳しいみたいです。

(赤江珠緒)えー!でも、テレビぐらいはちょっと、合わせようかな?なんていう。

(ジェーン・スー)まあ・・・部屋がもう1つあればいいのにな、みたいな。もしくはワンセグがあったりとか。

(赤江・大吉)(笑)

(博多大吉)家庭内別居じゃないですか。

(ジェーン・スー)そうです。でも、家庭じゃないから、ただの別居なんです。

(赤江珠緒)そっかそっかー。

(ジェーン・スー)あと、もう1個あるのが、結構真面目な話として、双方の両親がすでに後期高齢者。

(赤江珠緒)これはねー、あるかもしれませんよ。本当に。

(ジェーン・スー)たとえばいま、私をもらってくれるという奇特な方がいらっしゃったら、ウチの父は75才です。自分の足では歩けますけど、いつどうなるかわからない。で、やっぱり介護のことをお互い考えると、結構頭が痛いよねという。

(赤江珠緒)なかなか避けて通れないですからね。人間ね、ありますからね。

(博多大吉)そういうのがあると、結婚すればいいのにって思われがちですけど、そうもいかないと。

(ジェーン・スー)20代で結婚した人の何が腹が立つって、『だって好きなんでしょ?』って。『いや、君たちはそうだったかもしれないけどね!』って。たしかに20代の時は好き同士だから結婚するっていう論理が成立したじゃないですか。

(赤江珠緒)そうだ。

(博多大吉)もうね、一点突破っていうか。

(赤江珠緒)そこまでイメージがしっかり湧いてないし。

(ジェーン・スー)そうなんですよ。もう40になると好きとかそういうことじゃないっていう。『好きだから、結婚しない』っていう選択肢もあったりしますからね。

(赤江珠緒)ほー!好きだから、結婚しない。

(ジェーン・スー)好きだから、結婚してトラブルを増やすんだったら、ちょこちょこたまに会うぐらいでいいんじゃない?っていう。

(赤江珠緒)乙女心ですな。

(ジェーン・スー)そうですね。で、3つ目。これがですね、出かけるとすぐ疲れて帰ってくる。

(赤江珠緒)(笑)。えっ!?

(博多大吉)これはわかるなー。

(ジェーン・スー)これは既婚者の方にもご同意いただけると思うんですけども。

(博多大吉)めっちゃわかります!はい。

(ジェーン・スー)午前中から人の多いところなんか行ったら、もう午後イチに帰ってきますね。日の高いうちにすぐ帰ってくる。

(赤江珠緒)なるほどー。人が多いところはそうか。たしかにね。

(ジェーン・スー)あくまで、ただタチが悪いのが、恋人同士じゃないですか。肩書は。だから新しいスポットとかができると、ちょいちょい行ってみたくはなるわけですよ。で、行ってみるとですね、まあ人が多い。並んでる。空気が悪い。もう2人ともゲンナリした顔で、とりあえず徒歩でその施設を歩いて、20分ぐらいで出てきちゃうみたいな。で、いつもの近所の喫茶店でご飯食べて帰る。

(赤江珠緒)あー。ウィンドウショッピングとかも、自分の好みは自分でわかってるから、自分で買い物パパッとした方が楽。早いとかいうの、ありますよね。

(ジェーン・スー)別の友達で、私これ聞いて本当驚いたんですけど、アウトレットに入って入り口で別れたっていう女がいて。それは思いやりがないだろ!?っていう。

(赤江珠緒)(笑)

(ジェーン・スー)買うものが違うからって。アウトレットに行って、『じゃあ、帰りに!』っていう。何のために一緒に来たんだ?っていう。

(赤江珠緒)合理的!合理的ですけどね。

(ジェーン・スー)やっぱりそういう風になってしまう。デートらしいデートに対する欲求というのも少しずつ下がっているので、全体的に、美味しいものを少しずつ食べたいっていうようなね、付き合いに。

(赤江珠緒)ああ、そうですね。でも私の周りのこのぐらいの年代の人も、たしかに『デートするとしたら?うーん、築地の朝ごはんを食べて解散したい』って。

(ジェーン・スー)そうそう!そういう感じですよね。

(博多大吉)サクッと。

(ジェーン・スー)『昼から』って言うと、『昼から!?』って聞き返しちゃうっていうか。『夜でいいんじゃない?』って。半日外出したら、昼寝。これが必要なんです。

(赤江珠緒)あー、なるほど(笑)。

(博多大吉)いや、本当に疲れますもんね。

(ジェーン・スー)ご結婚されてても、そうですよね?

(博多大吉)そうですね。IKEAわざわざ行って、靴べらだけ買って帰るとかね。いちばん軽いやつ買って。とっとと帰るみたいな。

(ジェーン・スー)もう、ディズニー◯◯とかに行っちゃうとね。

(博多大吉)もう大変ですよ。

(赤江珠緒)体力がいりますね。あれは。

(博多大吉)あれは好き同士の、付き合いたてとかだから待ち時間も楽しいんでしょうね。

(ジェーン・スー)そうですね。よくよく考えたら、げっ歯目の動物ですからね。あれね。頭に耳つけて。40がね。

(赤江珠緒)(笑)。あ、そうですよね。

(博多大吉)それはちょっとわかりませんけどね。

(ジェーン・スー)私個人の。あくまで個人の感想ですから。

(博多大吉)ジェーン・スーさんですよ。いまのは。

(ジェーン・スー)個人の見解でございます。でもね、この本の高須先生と西原先生の本でも、『あんまり会わない方がいい。好きの総量をお互い減らさないように、週一ぐらいで会うのがいいんじゃない?』みたいなことを言ってて。わかる!って。

(赤江珠緒)(笑)。なんでいま、野太い声になるんですか?

(ジェーン・スー)いやいや。だいたい野太い声ですけど。十中八九、野太い声。わかる!

(赤江珠緒)そうですか。

(ジェーン・スー)そして次がですね、有耶無耶が得意になる。

(博多大吉)いや、これはいいスキルだと思いますけどね。

(ジェーン・スー)先日、私が発売いたしました『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』っていうやつがあるんですけど。これの中では、『詰将棋をやるのが結婚できない理由だ』って言ってたんですけども。だんだんその体力もなくなってくるんですね。あれは昔の話っていうことで。四十路ともなると、いままでの人生で他人と全てをわかり合うのは無理というのを理解してるので、モメそうになると、『ま、いっか』という。さっきのランバダですね。頭の中で自動的に『ターララララー♪』っていって。

私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな (一般書)

(赤江珠緒)『ま、いっか』と。

(ジェーン・スー)まあいいかと。人様には人様の人生があるからね!って。ただ、これ問題なのが、度を越していくと、なんで付き合ってるんだっけ?っていうことになっちゃうんですよ。

(赤江珠緒)ああー。じゃあたとえばなんかイヤな癖を見つけてしまった。突き詰めていくと、良くない結果になるかもしれない。ま、いっか・・・

(ジェーン・スー)そうなんですよ。『ま、いっか』だらけになっていって。結婚って抑止力じゃないですか。ご結婚されている方に聞くと。別れないっていう抑止力になるじゃないですか。ないんですよ。私たち、ノーストッパーなので。

(赤江珠緒)(笑)

(博多大吉)だから、『ま、いっか』『ま、いっか』で、よくよく考えたら、『コイツのどこがいいんだろう?』ってなっちゃうんですね。

(ジェーン・スー)すり合わせをしないことによって、一緒にいる理由っていうのがだんだんなくなってくるっていうね。これも危険なところですね。

(赤江珠緒)そうですねー。そっかー。

(ジェーン・スー)蝶番のないドアみたいな感じですから。勢い良くバンッ!って開けたら、ボーン!って板ごとどっか行っちゃうっていう。

(赤江珠緒)そこの止めは必要なわけですね。

(博多大吉)本当ね、無駄な揉め事っていうかね。全部グレイゾーンのまま放置できるっていうのは素晴らしいスキルですけど。その加減が。

(赤江珠緒)スーさんとか、周りの人のアンケートとして、これはさすがに嫌!ってこととか、ないですか?『ま、いっか』の中でも男性でこれは・・・って。鍋(に食べた後の汁を)返すの、どうですか?

[補足]博多大吉さんはお鍋の〆の前に、取り皿に残った汁を鍋に戻す派です

(ジェーン・スー)鍋に返すのは・・・ちょっとですね・・・まあ、大局を見て私は返すで。そしたら。

(赤江・大吉)(笑)

(ジェーン・スー)あの、仲良くやっていくというのを優先して、『ま、いっか』の精神で。

(博多大吉)グレイゾーンです。グレイゾーン。

(ジェーン・スー)周りの男性の方は逆ですね。なんか体型のこととかをちょっと言われたりとか。

(赤江・大吉)体型?

(ジェーン・スー)もう、おばさんと付き合ってるんだから諦めろ!っていう話を。

(赤江珠緒)あ、男性が女性に体型のことを。

(ジェーン・スー)『ちょっと痩せて』みたいなことを言われて。『いや、もう諦めて。おじさんとおばさんなんだから・・・』ってことを言ってる人はいます。

(赤江珠緒)なるほどねー。

(博多大吉)不毛。本当、不毛な議論ですよね。お互い、おじさんだし、おばさんなんだから・・・

(ジェーン・スー)『毛を生やせ』とも言わないでしょ?こっちもっていう。

(赤江・大吉)(笑)

(ジェーン・スー)そういう話ですね。

(赤江珠緒)そうですね(笑)。なるほどなるほど。

(ジェーン・スー)でも、意外とですね、5番。手をつなぐんです。

(博多大吉)四十路からは。

(ジェーン・スー)四十路からは。男性が意外と、あまちゃんというか、甘ったれちゃんになってくる傾向が、個人差はあれど、ありまして。既婚の方はどうだかわからないですけど、未婚の男性がですね、寂しがりやの方がすごく多いんですよ。

(赤江・大吉)へー!

(ジェーン・スー)で、手をつないだりとか、約束をしたじゃん!とか。私たちがアラサーの時に言ってたようなことを言ったりとか。そういうのがありまして。

(赤江珠緒)へー。なんかちょっとかわいくなってきますね。

(ジェーン・スー)そうなんですよ。完全にですね、手をつないで歩いて行くようなことに対する抵抗がなくなって。既婚者でもね、手をつないでいる方、結構いますけども。ベタベタというのが。で、私たちの方が、女の方が、『いやいや、さっきも言ったけど、おじちゃんとおばちゃんなんだから。あんまりね・・・』って。

(赤江珠緒)はー。

(博多大吉)あれは、男側がつなぎたがってるんですね。

(ジェーン・スー)ちょっと私はそれを周りの人に聞いたら多くて。ビックリしましたね。

(赤江珠緒)ほー。私、手はつながないけど、結構ここを持っちゃうんですよ。あの、肘の洋服の。それはなぜか?とよくよく考えると、歩くペースが早かったりして。それこそさっきの疲れるじゃないけどけど。ちょっと早いと。それもあって、手をつないでるんじゃないですか?

(博多大吉)赤江さん、それは手綱と一緒です。

(赤江珠緒)そうそう。ちょっとリード的に。クッと。

(ジェーン・スー)犬ではないですよね。

(赤江珠緒)そうそう。そういうのもあるんじゃないですか?手をつなぐ。あと、足元不安定なことに対する・・・

(ジェーン・スー)でも、なんやかんやいって、めちゃめちゃかわいいですね。赤江さん。なんか旦那さんの肘のところを持って歩くって。相当かわいいじゃないですか。

(赤江珠緒)そうですか?好感、上がってますか?

(ジェーン・スー)これ、モテモテポイント爆発中ですよ。

(赤江珠緒)本当ですか?でも、理由としてそんな感じですよ。だから手をつなぐっていうのもそうかな?って。年齢を重ねてね。うん、どうですか?お二人は。

(博多大吉)いや、僕はつながないかな?手汗とか気になるじゃないですか。これからの季節は。歩きにくいし。単純に。

(ジェーン・スー)そう、だから既婚者の方で、10年以上同じ人の手をつないで歩いてる人って、神業だと思うんですよ。私たちから見ると。

(赤江珠緒)手をつなぐの、たしかに歩きにくいですもんね。

(ジェーン・スー)あと、やっぱり付き合って数年とかだから、まだそういう気持ちも残っていると思うんですけど。

(博多大吉)スーさんって、手をつないで歩いてたんですか?昔は。

(ジェーン・スー)いまも昔も歩いてましたよ。手をつないで。

(博多大吉)いまも?いまはどうなんですか?この、手をつながれることに対して。

(ジェーン・スー)まあ、しょうがないかなっていう。これね、問題なんですけど、向こうから知り合いが来たりした時に、パッと離したりしたことを、後々言われたりとかして。いやいやいや!っていう。

(赤江珠緒)(笑)

(ジェーン・スー)仕事関係の人だしさ!みたいな。

(赤江珠緒)あ、でも男性の方が、『なんで離すんだ?』みたいになるんですね。

(ジェーン・スー)その場で言ってくれ!っていう話なんですね。それ。

(博多大吉)前までは逆のような気がしますね。

(赤江珠緒)女性が言いそうな感じですけどね。

(博多大吉)男の方がそういう感じなんですね。

(ジェーン・スー)いろいろこれが逆になってきまして。まさにこれが今日、いちばん言いたかった6番なんですけど。男女が逆転するんです。四十路独身女ともなると、普通にバリバリと働いて、経済的にも自活をしている。まあ、そこまで稼いでなくても、それなりに自活できている女も多いので。ということは、突然仕事が入ったりするわけですね。あと、仕事の飲み会が長引いたりもするわけですね。あと、休日出勤。出張。ありますよね?これ、男女が平等なわけですよ。男女雇用機会均等法のせいで、こういうことになっているわけですけども。

(博多大吉)うん。

(ジェーン・スー)そうすると、なぜかですね、聞くのがですね、『俺と仕事のどっちが大事なんだ?』っていう言葉を。来ました!これをですね、みんなでこの間話してて。『幕開けだ!』って。『男女雇用機会均等法、ついにここまで来た!』って。私たちがあの頃言っていた『私と仕事、どっちが大事なの?』が、言われる側になったぞと。

(赤江・大吉)はー。

(ジェーン・スー)あと、前の日に遅くまで仕事していたのに、朝イチでドライブに連れて行かれて。もう爆睡していて、目が覚めたら長野だった、みたいなのだったりとか。

(赤江・大吉)(笑)

(ジェーン・スー)デートプランを私たちが、女の方が考えてたじゃないですか。

(博多大吉)それをいまは。40越えすると。もう男性が考えて。

(ジェーン・スー)独身男性の方がいろいろ考えてくれて、ここでお蕎麦を食べて、とか。それを眠い目でついて行く女っていう。もちろん個人差はありますけど、私の周りの女性陣だとですね、専売特許だと思っていた女の諸々っていうのを、結構男性の方にお株奪われがちっていう。

(赤江珠緒)はー!でも、そうかもしれない。時代は。今日ね、20代のスタイリストさんとしゃべっていたら、いまね、ブリっ子男子っていうのがいると。それこそ、ブリっ子=女子みたいな言われ方をしていたのが。『いや、ブリっ子男子なんですよ、あの人は』みたいな。ちょっとかわいいを意識してる男子がいると。

(ジェーン・スー)いますね!います。います。

(赤江珠緒)『それ、なんの需要?』って言っても、『需要がそれなりにあるので、ブリっ子男子もいまは存在している』と。

(ジェーン・スー)そうですよね。女性の上司が出てくるってことは、つまりそこにかわいがられたい部下っていうもいるわけで。

(博多大吉)なるほど。だからブリっ子する。ブリっ子男子・・・はじめて聞いたニャン。

(ジェーン・赤江)(笑)

(博多大吉)こういうこと?

(赤江珠緒)そうそうそう(笑)。かわいいよ。

(博多大吉)こんなやつ、聞いたことも見たこともない!

(赤江珠緒)そうそうそう。でも、もう存在し始めているというね。

(博多大吉)この状況はどうなんですか?独身のプロとして?

(ジェーン・スー)私、未婚のプロとしては、ちょっと予想外なのでね。20代の頃に比べると。まさか、あの当時自分が言ってたことがブーメランになって20年後に返ってくるって。全く想像してなかったので。

(赤江珠緒)なんですか?この因果応報的な。

(ジェーン・スー)そうなんです!早めのカルマみたいになっちゃって。人生2回目みたいになっちゃってるんですけども。でも、なかなかこれも、自分が働いてるんだからしょうがないかなと。あの時の男の人が困った理由がよくわかるということで。上手く、『いや、そういうことじゃないんだよ』みたいな話をして、あの頃私たちがされていた、プイッ!とかはしないようにしよう、っていうのが未婚のプロたちの。

(赤江珠緒)そうかそうか。でも、男性側もまた然りで。あの頃自分が女子に対してやっていたことが、『あ、こういう気持ちだったんだ。女性は』みたいな。わかり合える度合いは深まってるんじゃないですか?

(ジェーン・スー)うーん・・・これも個人的見解ですけど、ヤツらは忘れてます。

(赤江・大吉)(爆笑)

(博多大吉)いや、わかり合えたところで、壮大な二度手間ですからね。二度手間です。これは。

(赤江珠緒)そうなのかー(笑)。わかりました。

<書き起こしおわり>

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