映画評論家 町山智浩が語る 現代映画産業が抱える『苦しみ』

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映画評論家の町山智浩さんがTBSラジオ『伊集院光の週末TSUTAYAに行ってこれ借りよう!』に出演。映画を紹介する前のトークで、いま映画産業が抱えている苦しみについて話していました。

(伊集院光)さあ、お待たせいたしました。映画には一言も二言もあるゲストの方に、週末借りたいおすすめの一本、『週末これ借りよ』作品を伺う週です。今回のゲストは、映画評論家の町山智浩さんです。よろしくお願いします。

(町山智浩)はい。町山です。よろしくお願いします。

(小林悠)よろしくお願いします。

(伊集院光)まあ、アメリカと日本、行ったり来たりの。

(町山智浩)出稼ぎに来てるんですけども。野沢直子さんみたいなもんですね。

(伊集院光)でも、野沢直子さんより明らかに頻度が高い。割とテレビの仕事で僕、しょっちゅう会う。

(町山智浩)単価が安いからですよ!こっちは。

(伊集院光)(笑)。でも、少なくとも飛行機のお金は上回ってないと呼ばれませんから。魅力が上回ってないと。

(町山智浩)それはね、自分で出したりしてますよ。酷い時は。はい。

(伊集院光)そうなんですか!?この番組の収録もすごいことになっていて、一応オンエアー的には、次に来日する時には録りますよってことになります。それに合わせてオンエアーの方も決めましょう、みたいな。

(町山智浩)後編がね。

(伊集院光)その前編でございます。でも、その中で映画もガンガン見ていく。本業がだって映画評論家だから。

(町山智浩)だからそれがまた大変なんですよ!映画って要するに2時間あって、ビデオだったら飛ばせるけど、映画は飛ばせないでしょ?基本的に。2時間見て、それでこれは全くネタにならない映画だ、ハズレ!っていう時、ありますよ。

(伊集院光)本当のハズレって、糞つまんなくても原稿にはなるじゃないですか。

(町山智浩)そう。なる。

(伊集院光)超面白くても原稿になるじゃないですか。どっちでもねーやつ見た時の、あの時間返せ感ってすっごい・・・

(町山智浩)そう!これ、なんにもネタにならない。どうしようもない、どう料理もできないっていう時、本当に2時間まるごと無駄になりますよね。

(伊集院光)最近見たやつの中で、おすすめ何ですか?

(町山智浩)あ、意外とね、アメリカで大コケして、たぶん日本でも大コケしつつある映画で、『ローン・レンジャー』っていう映画があるんですよ。みんなもう、酷い酷い酷い!って言うんですよ。僕、面白かったんですよ。

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(伊集院光)ローン・レンジャーって、キモサベ?

(町山智浩)そう。キモサベ。

(小林悠)ジョニー・デップの。

(伊集院光)僕、思うんですけどね、映画のああいう大作のCMが、なんか真ん中の本筋と違うところで盛り上げようとし始めると、映画はつまんねーんじゃねーか?って思っちゃうんです。

(町山智浩)そう。それ、あるんですよ。いま、すごい映画産業って苦しんでいて、洋画を見る人がね、特に減っちゃったから、いままで洋画っていうのは、洋画をずっと見ている人はわかるよっていうネタを積み重ねていくっていう感じであったんだけど、もう分断されちゃって。洋画を見てないっていう世代を新しく引きずり込むために、もう『ジョニー・デップだ!』って言ってもわからないから、そこでは売らない、とか。だから『エイリアン』シリーズって、みんな知っていると思うじゃないですか。でも、エイリアンって言ってもわからないんだっていう前提のもとに、『プロメテウス』っていう映画があったんですよね。この間。あれはエイリアンシリーズの最新作だったんだけど、エイリアンって言葉は一切使わないで宣伝してたんですよ。

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(伊集院光)えっ?

(小林悠)ぜんぜん気づかなかった!

(伊集院光)あれって、エイリアンシリーズとして見ていいんですか?

(町山智浩)あれ、エイリアンシリーズですよ。

(伊集院光)エイリアンシリーズなんですか?あのエイリアンが出てくるんですか?

(町山智浩)あのエイリアンの一作目の話の、直前の話なんですよ。プロメテウスは。

(伊集院光)ぜんっぜん・・・

(小林悠)ですよね。

(伊集院光)僕が映画に疎いせいもありますけど、その情報はぜんぜん入ってこない。僕、エイリアン世代ですけど。

(町山智浩)あれ、遮断したんですよ。映画会社が。

(伊集院光)むしろエイリアンシリーズだって言われると、『俺、最初の見てないから・・・』ってなるから。

(町山智浩)そう!それとエイリアンって見たことあるけど、エイリアンってだんだんダメになっていったじゃないですか。途中からエイリアンVSプレデターとか、安くなっていっちゃったんですよ。いま、エイリアンって言ってもビッグな感じがしないから、エイリアンって一切出すな!ってやったんですよ。

(伊集院光)すごいことになってんだな・・・

(小林悠)考えられてますね。単なる宇宙ものかなんかだと思ってました。

(町山智浩)そう。普通、でも続編っていうのは、元々あったシリーズのネームバリューで売るんだけど。それができなくなっているから。続編としてのメリットがぜんぜん無いんですよ。現在。

(伊集院光)不思議な状況になってますね。

(町山智浩)すっごい不思議な状況。ローン・レンジャーっていうのも、ローン・レンジャーっていう大ヒットTVシリーズがあって、全世界で人気があったから、じゃあリメイクしようってなったのに、元のローン・レンジャーを知らないっていう。じゃあ、何のためのリメイクだかわからないんですよ。

<書き起こしおわり>

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