岡村靖幸・西寺郷太『ビバナミダ』制作を語る

岡村靖幸・西寺郷太『ビバナミダ』制作を語る 西寺郷太TAMAGO RADIO

TBSラジオ『西寺郷太のたまごレディオ』に岡村靖幸さんがゲスト出演。6年ぶりにリリースされた岡村靖幸さんのシングル曲『ビバナミダ』の制作秘話を語っていました。

(西寺郷太)岡村さんの6年ぶりのニューシングル『ビバナミダ』が明日、10月2日にリリースされます。AKBっぽく言わせてください。今日、フライングゲットの日です。

(岡村靖幸)あ、なるほどね。

(西寺)フラゲ日です。

(岡村)本当だね。

(西寺)はい。AKBっぽく言わせていただきました。ビバナミダ、これ実は作詞、岡村靖幸・西寺郷太。僕と岡村さんの初のコラボレーション。

(岡村)そうですね。

(西寺)これ、まさに僕、出るまであんまり喜ばないでおこうと思ってたんですよ。あまりにも、ちょっとうれしくて。ハッスルしすぎると、怒られそうな気がして。黙って・・・

(岡村)誰に怒られるの(笑)。

(西寺)よくわかんないですけど(笑)。

(岡村)近藤さま?

(西寺)近藤さん、怖いんですよ。声低いんですよ。

(岡村)怖いよー。

(西寺)『はい、近藤です』とかって。いや、もうね、ホンマ言うたら僕も一介のアーティストですよ。僕も普通に。それでも、岡村さんのマネージャーさんですから、アーティストとして扱ってほしいんですけども、『オイ!』みたいな感じで。

(岡村)(笑)

(西寺)昔からの感じが残っていて。『郷太!』みたいな感じで。もうそれでいいんですけど。もう電話かかってきたら、ビクッ!っとするんですよ。

(岡村)近藤さま、誰にでも怖いから。誰に対しても怖いから。

(西寺)(笑)。声、低いんですよ。怖いんですけど、まあでもそのCDくれたりとか優しいところもある人ですけど。作曲と全ての演奏・アレンジ・プロデュースは岡村靖幸さんで、作詞だけ僕と一緒にやりましたということなんですが。この制作経緯みたいなの、岡村さんからどんな流れやったかっていうの、たぶんファンの方、聞きたいと思うんで。

制作の経緯

(岡村)そうですね。あれ、某とこから曲のオファーが来て。んで、それがまあ、こういう感じにしてほしいってなって、そのニーズに応えたものを作っているうちに、作詞どうするんだ?っていう話になって。で、『あ、これよく考えたら郷太くん、すごくいいんじゃないか?』っていう話になって。で、郷太くんにお願いして。それでプレゼンっていうか、出したんですよね。そしたら、自分で歌った方がいいって話になって、曲が、詞が半分だったんで。2番も出来てなかったんでちゃんと2番作って、自分で詞を足して完成させて発売したっていう感じですね。

(西寺)まさにそうです。いや僕、でもぶっちゃけ、岡村さんが仮歌うたったじゃないですか?最小はやっぱりラララ・・・みたいな。あの時点で僕、ぶっ飛んでたんです。実は。めっちゃええやん、この曲!って思って。

(岡村)まあこれ、エキサイティングだったよね。2人でね。話せないけど、あるところにこう、たのまれてさ。郷太くんのよく知っているところだったわけじゃない?で、たのまれてやって。2人でエキサイティングしてたよね。

(西寺)しました。締め切りも、むちゃくちゃ短くて。

(岡村)短かったね。

(西寺)で、僕はライブの日だったりして、大阪でやる日。

(岡村)ああ、そうそう。すごい大変だったよね。ああ、思い出した。

(西寺)めちゃくちゃ大変だし。それで岡村さんのね、岡村さんははっきり言って天才詩人ですから。

(岡村)そうなの?

(西寺)いや、これ岡村さんとの・・・そうなの?ってそうですけど。

(岡村)いや、とんでもない。がんばります。

(西寺)この曲に僕、歌詞書くっていうので、やっぱりすごく自分なりにも嬉しいの半分、プレッシャーもありましたし。なかなか・・・

(岡村)いや、素晴らしかったですよ。

(西寺)うん、あのー、苦労したんですけども。ただ、ちょっとね、後々その時に岡村さんがむちゃくちゃ優しくて。俺、結構悩んでたんですよ。第一回目に書いたものを、一応送ったら、先方も岡村さんも、もうちょっとやれるんじゃないか?ってなって、もう一回描き直した時の岡村さんのアドバイスなんかも、今後、この放送の中でも言いたいなと思っているんですが。

(岡村)本当?どんなこと言ったんだろ?

(西寺)いいこと言ってたんですよ。めちゃめちゃ。僕、結構覚えてるんです。その時は酔っ払ってなかったですから。じゃあ今日、記念すべきフラゲ日なんで。この曲を岡村さんから。

(岡村)僕から。聞いて下さい。岡村靖幸で『ビバナミダ』。

岡村靖幸『ビバナミダ』

(西寺)『ビバナミダ』、聞いていただきましたけれども。いいですね。

(岡村)ありがとうございます。

(西寺)いや、これは本当に仮歌が入って・・・僕も自分で歌詞書いて、やっぱり譜割りとかが難しいじゃないですか。こういうリズミックなものって。

(岡村)難しいね。

(西寺)僕の仮歌で自分なりにまず歌って、返して。したら岡村さんが岡村さんのボーカルで返してきてっていう。あのやり取りが本当に刺激的で。で、もう僕は『岡村さん歌った方がいいんじゃないですか?』って。『ファンが喜びますよ』っていう話をしていたので。

(岡村)僕もね、最初抵抗があったんですよ。あまりにもこう、人の用に書いたポップス寄りだったので。

(西寺)たしかに。

(岡村)まあでも良かったです。これで。

(西寺)これ、歌詞もね、僕が書いた部分とかって歌っていてどうでした?

(岡村)いやいや、全然。最初はだから、企画に意識したものだったから、どうなのかな?って思ってたんですけど。まあ最終的にはすごく・・・

(西寺)いやいやいや、ファンの人が喜んでくれたらいいんですけども。

(中略)

(西寺)岡村さん、今日『ビバナミダ』フラゲ日ということで。フライングゲット。6年ぶりのシングルと聞いております。僕と一緒に歌詞を書かせてもらって、曲・プロデュース・作曲、全て岡村さんがやった曲で。僕、出来上がってから、もう聞いて。めちゃくちゃかっこいいなと思ったんですけど。

(岡村)本当ですか。

(西寺)あの作詞をする時に本当に火八先生(金八先生の火曜版・西寺郷太命名)だなって、その時は思わなかったんですけど。この番組なかったので。いや、岡村さんのアドバイスがむちゃくちゃ良くて。もうメールで残ってるんですけど。あの、まず最初に僕、ビバナミダの歌詞を書いたと。ビバナミダというタイトルじゃなかったんですけど、その時には。

(岡村)ええ。

「サビで相手に語りかけて下さい」

(西寺)その時に、岡村さんからメールがきたんですけど。『サビで相手に語りかけて下さい。質問をして下さい。そして呼びかけてくれ』っていうのがきたんですよ。で、例として、大瀧詠一さんの曲で、『どうだい ぼくと指切りしないか 約束なんて 何もないけど』っていう歌詞がありますって文を打ってくれたんですよ。

(岡村)打ちましたね。

(西寺)思い出してくれました?

(岡村)それは結構なエピソードだけどね(笑)。

(西寺)いやいや、すごい・・・なんかその、『どうだい ぼくと指切りしないか』ってそれ言われて、僕も割と勉強家っていうか、言われたことをすごく衝撃を受けるタイプなんで。岡村さんってそういえば・・・うん、結構なエピソードですね、これね。

(岡村)(笑)。全然いいよ。

(西寺)いや、本当に岡村さんの歌詞のそのすごさって、『電話なんかやめて六本木で会おうよ』とか、すごくお客さんというか聞いているリスナーに呼びかけるっていうのが、改めてそれ、多いなっていうのがわかって。だから子供の頃って、僕たとえばスライ&ザ・ファミリー・ストーン(Sly & The Family Stone)とか、すごく照れて。なんかソウルってこう、アオッ!とかって言ったりするんで。で、岡村さんの音楽にも、そういう中学生・高校生だった頃って、すごく気恥ずかしいというか。急に自分の心のドアに、土足でっていうとアレですけど、上がりこんでくるような言葉っていうのが、最初すごくドキッとしちゃうっていうところがあったと思うんですけど。

(岡村)うんうん。

(西寺)なんか僕それ、『あ、いいこと聞いた』って。こんなラジオで言ってますけど。いや、本当になんか・・・それはたぶん岡村さんの持っている、いろいろなそういうテクニックというか、自分の得てきたものの、ひとつの部分だと思うんですけど。あんなに短いメールで僕、こうやってしゃべりましたけど、なんか僕の歌詞に対してアドバイスが的確だったと思って。まあ非常にビバナミダも、その後書きなおしたんですけど。こんなにいいコーチはいなかったなって思いました。

(岡村)とんでもないです。

(西寺)だから今回の体験は僕にとってもどデカい1曲に・・・

(岡村)あ、本当に?

(西寺)いや、そうですよ。本当になりました。

(岡村)こちらこそ、ありがとうございます。

<書き起こしおわり>

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