菊地成孔 バーミヤン本格中華コース メニューの謎を語る

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菊地成孔 バーミヤン本格中華コース メニューの謎
菊地成孔さんがTBSラジオ 粋な夜電波でずっと引っ張ってきた『バーミヤンのコースメニューの謎』の全貌を明らかにしました!

(菊地成孔)ええとそうですね、もう引っ張るに引っ張っちゃいまして、「もう一生言わねぇんじゃねえか、口割らねぇんじゃねえかアイツは?」って言われていたバーミヤンの問題ですけどもね。そんなことないですよ。ちゃんと・・・いろいろあったんでね。たくさんメールをいただいて、こういうことなんじゃないか?っていうメールをたくさん頂戴しましたけども、ほとんどいただいたメールは合ってます。それで。バーミヤンに関してね。

要するに、いまバーミヤンが『お得なコース』っていうコースをやってるんですよ。洛陽コース1480円、楼蘭コース1960円、長安コース4440円っていうなんか微妙なゾロ目なんですけども。で、こうなってるんですね。3つのコースがあるわけです。で、コースっていうのは、まあコース料理ですよね。単品でもマウントされている料理がほとんどなんですけど、コースじゃなきゃ食べられないっていうのもちょっとありつつ、それはさほど問題じゃないですけど。まあ、いわゆるアラカルトでいちいち取っているよりも、安くなるんだという仕組みになっております。ところが、でっかくメニューに『おひとり様』、たとえば一番安い洛陽コースだと1480円って書いて、税込1554円って書いてあるんですよ。

で、一瞬ね、あんまりでっかく『おひとり様』って書いてあるんで、『1人で食えるのかな?』って一瞬思うんですね。ところが、メニューの脇に小さく『おひとり様1480円 おひとり様ナンボ』って書いてある文字の、だいたい50分の1くらいの大きさでですね、『宴会やお祝い事にお二人様から気楽に楽しめる』って書いてあるんですよ。『二名様より注文を承ります』っていうことなんですね。あ、そうだ。このメール読まなきゃ・・・(メールを読みだして話をズラす)

(中略)

(菊地成孔)(曲を聴き終わって)はい、DyyPRIDEのソロ・アルバム『Ride So Dyyp』から『Route 246 feat.JUMA』、トラックはUSOWAでした。カッコいいですねー。えっ、バーミヤン?今、(スタジオの)サブからもね、ガチマジで「バーミヤン、どうしますか?来週に回しますか?」ってガチマジで(笑)。割ってちょっとずつしゃべる、尿漏れでちょっとずつしゃべるんだよっていうネタに対して、まあ完全にリスナーと同期しているっていう(笑)。リスナーと・・・まあよく言いますよね。『リスナーの目線に立って』っていうね。リスナーの目線に立った(番組ディレクター)戸波さんからの「どうしますか?」っていうのが、曲の途中で・・・「細切りにして出しますよ!」っていうね、説明をさせていただいたところですけどね。

『二名様で約330円お得です』って書いてあるんですよ。ああ、なるほどね。1人でね、おひとり様って・・・もうこの段階で分かりますよね?分別ある大人なら。『おひとり様◯◯円』って書いてあって、でっかく、小さく『お二人様から』、以上ですよ。お二人様からだったら何人だって、100人だって食えるんですけど、お二人様から気軽に楽しめる』って書いてあって、それでその下に中くらいの文字で・・・私、『中くらい』って言葉が好きなんですけど、一番でっかい文字が『おひとり様』、一番ちっこい文字が『宴会やお祝い事にお二人様から気楽に・・・』って書いてあって、中くらいの文字で『二名様で約330円お得です』って書いてあるんですけど。『得か。得ならいいや。』って思いますよね?ですけど、『三名様になるといくら得か?』って書いてないんですよ。

で、何をもとに算出している数字か、どこにも書いてないの。だから、「そんなこと気にすんなよ」って言われたら気にしないですよ。気にしないですけど、根拠のない数字なんですよ。何と比べて?っていう。それで、料理はね・・・『だから、料理があれだろ?それをアラカルトじゃなくて・・・いや、バカだな菊池』って思っている方、いると思うんですよ。料理をアラカルトじゃなくてですね・・・アラカルトって分かりますよね?単品。『単品で一個一個たのんでじゃなくて、コースでたのめば単品でたのむより安くなってるっていう話だろ?』って思いますよね。そうじゃないですよね。だって、コース料理って予め量が少なくなってるんだから。

アラカルトでたのんだら、それは膨大な額がかかりますよ。でも、どんな中華のコースでもそうですけど、アラカルトでたのんで単品を積み木のように寄せ集めれば大変な額になりますけど、大変な量になるわけですよ。で、コース料理っていうのは、それを量を少なくして、たくさん食べれるようにして、尚且つちょっとお得ですってしてるわけですね。宴席中華って。なので、バーミヤンもそうなっているはずなんですよ。で、実際私、計算しました。ポーション下げずに、つまりポーションっていうのは量ですけど、単品で洛陽コースなら洛陽コースをね、全部単品でたのんだとして、それで2人で割ったりするじゃない?したらね、330円どころじゃないの。お得さが(笑)。もっと全然お得なわけ。『やっぱり量少ねーだろ!』っていう・・・要するにコース用にちょっと量を落としているわけなんですよね。なんですけど、『約330円お得です』って結構具体的に書いてあるんですけど。『この数字は何?』っていうね・・・えー、次の曲、行きますね(笑)。

『今日は音楽に集中できねーや!』って言われたら、そういう回なのかなっていう。でもやっぱね、シーズン5だからってもう安定路線だ、長寿番組なんだから、2年以上やったら長寿の波に乗ったんだ。なんで、守りに回ってたらダメですよね。やっぱりジャズ・ミュージシャンとしてはね。こう攻めに行かなきゃダメですから。今回は、『バーミヤンの話の行き先が心配で曲が頭に入らない』っていう回にしようかと思いまして(笑)。やってるわけなんです。特に特集もないってことからですね。

(中略)

(菊地成孔)でね、私あんまり電卓はじくような人間じゃないんですけど、その時はですね、一生懸命頑張って『携帯電話の中に電卓があったはずだ!』なんつって、そんなことも出来ないんですけども(笑)。こうパパパパパッて一生懸命頑張ったら出てきたんですよ。電卓が。で、やった!っつって。『これで謎を解いてやる!』って思ってですね、この『2人で330円』・・・今度しつこくなってますけどね。得だっていう数字の根拠は無いなって。「いや、これどういう風に得なの?」って言う人、いると思うんですよ。やっぱり。だから、クレーマー対応出来てないはずがない!って。絶対何かあるんだって思って計算してみたんですよね。そしたらね、2人前・3人前って上がっていくじゃない?おひとり様の料金が書いてあるから。

それでね、2人前・3人前ってこう、上げてったんですよ。そしたらね、3人前が元の単品でたのんだ場合の二人分なんですよ。何?このスフィンクスの謎みたいな・・・パッと聞き、意味が分かるような分からないような。『あっ、そうか!』って思ったんですよね。一瞬。でもさっきも言いましたよね。料理の量は少ないはずなの。だから、『3人前が元料金のきっかり二人分にして何か意味あるの?』って思ったんですよ。ないですよね?私、間違ってますか?もともとソロバンは苦手ですけども。結局ね、私思ったんですけど、『おひとり様◯◯円』っていうのは、結局飲み放題の推し方だと思うんですね。飲み放題は『おひとり様◯◯円』で『◯時間』で『◯名』でいいじゃないですか。

その、飲み放題の時のパブのやり方とコース料理のやり方を、なんかどっかで適当にごっちゃにしたと思うんですね。バーミヤンが。それで、『◯人前で◯円お得です』って言ってるんですけど、料理のポーションはさっき言ったように規定的ではありませんし、きっかり3人前になってますってよくスフィンクスの謎みたいなね、『こことここを測ったらちょうどこの高さの平方根になりました!』っつって、『ものすごい計算されてるんだピラミッドは!』って謎の迷宮にハマり込む人いますけど。ちょっとそういう誘いのある作りになっていて。

結局ね、何が訴えたかったのか、どこでしくじったのか、どこが計算ずくでピッタリになっているのかが分からない、まさにこれは何て言うんですかね、バーミヤンっていうのはね、シルクロードの中の拠点の一つですからね(笑)。バーミヤンはね。そういった古代の謎っていうかね、そういうところがあるなって話だったんですよ(笑)。でまあ、要するに何が言いたいかっていうと、バーミヤンの今回のコースメニューに関してはこうしてスフィンクスの謎のようなものが我々顧客に投げかけられてます。ですが、ロイヤルホストのメニューの混乱と言えない、愛が溢れすぎておかしくなっちゃった感じっていうのと比べると、バーミヤンっていうのは趣きのある・・・シルクロードにこう、記憶がね、太古にパーッと飛ぶような感じのもので、ロイホのいま目の前に愛が溢れているっていう感じとは大分違うなっていう話で、ロイホの話につながるんですけども。

<書き起こしおわり>